パンダアップデートとは?導入された背景とSEOへの影響を解説
「パンダアップデート」という言葉は、SEOに関わる仕事をしていれば、誰でも一度は聞いたことがあるでしょう。
パンダアップデートとは、Googleの検索エンジンのアップデートの1つです。このパンダアップデートで、検索順位に対する評価基準がガラッと変化しました。
この記事では、パンダアップデートの概要や導入された背景・SEOへの影響について解説していきます。「パンダアップデートのことを理解してSEO対策に活かしたい」という人は、チェックしてみてください。
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パンダアップデートとは?
パンダアップデートとは、低品質なサイトの順位を下げて高品質なサイトの順位を上げることを目的としたGoogleのアルゴリズムの更新のことです。
パンダという名前の由来は、「サイトの評価を白黒ハッキリさせる」という意味を込めて、白黒の配色が印象的なパンダの名前を付けたと言われています。
実際、このパンダアップデート以降は「他のサイトのコピーをしただけの役に立たないサイト」や「ユーザーにとって価値のないサイト」などの順位が低下し、反対に調査・研究結果や詳細レポートなどを含んだオリジナル性の高いサイトが順位を上げました。
パンダアップデートが最初に行われたときは、「11.8%の検索結果に影響が出た」とGoogleが発表しています。(英語圏での影響)
このように大きな影響を与えたパンダアップデートは、現在ではGoogleアルゴリズムの「コアアルゴリズム」となっています。
パンダアップデートが導入された時期と理由は?
パンダアップデートは、2011年の2月に初めてアメリカで実施されました。(日本では2012年7月に実施)
その理由は、Googleがユーザーの検索における満足度を低下させるような検索結果を打破したかったからです。
現に2010年ごろのGoogleの検索結果は、オリジナルのコンテンツが全く存在しないような「ユーザーの役に立たないサイト」が上位に表示されていました。
しかし、パンダアップデートやペンギンアップデートの実施により、このような低品質なサイトが検索結果から除外され、逆に品質の高いサイトが上位に表示されるようになっています。
これに伴い、悪質なブラックハットSEOは効果を発揮できなくなり、ランキング圏外へと追いやられました。
さらに、パンダアップデートやペンギンアップデートの実施により、サイト運営者側にも「ユーザーの役に立つコンテンツがSEOで評価される」ことが根付いてきています。
パンダアップデートの具体的な内容
パンダアップデートで評価を下げたコンテンツは、主に以下の4つが挙げられます。
- 自動生成されたコンテンツ
- 誘導ページ
- 無断複製されたコンテンツ
- 実質のないアフィリエイトサイト
Googleはユーザーの利便性を第一に考えて、このようなサイトに厳しい評価を下しました。
自動生成されたコンテンツ
自動生成されたコンテンツを含むサイトは検索順位を大きく下げました。
なぜなら、自動生成されたコンテンツはユーザーの役に立つどころか、そもそも理解されないようなものだからです。
実際に、自動で生成された文章を見てみましょう。
「先ほどたくさん素麺を食べました。だから僕は勉強ができないのです。来年の秋ごろまでですが。ちなみに、私の叔母はタクシー運転手です」
自分の悩みを解決させようと開いたページで、上記のように意味が支離滅裂な文章が書かれていたら、誰でも読む気がなくなりますよね。
このように、ユーザーを不快にするコンテンツに対してGoogleは厳しい対応をしています。
誘導ページ
また、ユーザーを特定のページに誘導するためだけに作られたページも評価を下げています。
理由は、誘導ページはユーザーを特定のページへ誘導するためだけの「価値のないページ」だからです。
誘導ページについて、Googleのガイドラインには次のように書かれています。
- 特定の地域や都市を対象としたドメイン名やページを複数持ち、それらのドメインから1つのページにユーザーを誘導するもの
- サイト内の有用なコンテンツや関連性の高いコンテンツにユーザーを案内することを目的として生成されたページ
Googleは、上記のようにそのページだけでは検索キーワードの解決にならないような質の低いページを厳しく評価しています。
無断複製されたコンテンツ
評判の良いサイトのコンテンツを無断で複製し、検索ランキングを操作しているサイトも厳しく取り締まられました。
オリジナルのコンテンツではないうえに、同じコンテンツのサイトが検索結果に並んでしまってはユーザーの役に立たない、と判断されたからです。
パンダアップデート以前は、このように無断複製したコンテンツを利用したサイトが上位表示されていました。
例えば、「他サイトのコンテンツをコピーして独自のコンテンツとして掲載しているサイト」や「コピーコンテンツに若干の修正を加えただけで掲載しているサイト」などです。
上記のように、コピーコンテンツを掲載しただけのオリジナル要素が全くないサイトは、順位を大きく下げる結果になっています。
実質のないアフィリエイトサイト
実質のないアフィリエイトサイトもパンダアップデートによって評価を下げました。
その訳は、商品説明と商品レビューを販売元からコピーしただけの付加価値のないサイトでは、ユーザーのニーズを満たせないからです。
そもそもアフィリエイトというのは、成果報酬型の広告です。
例えば、ある商品のアフィリエイトであれば、メーカーの代わりにその商品のメリットやデメリットなどを宣伝して、商品が売れた場合に報酬を受け取るというシステムです。
メーカーの販売ページをコピーしただけのアフィリエイトサイトでは、コピーコンテンツと同じようにユーザーの役に立つサイトとは言えません。
このように、ユーザーの利便性を考えず「金儲け」だけを考えているようなサイトは、悪質なサイトと見なされ検索順位を大きく下げています。
パンダアップデートの導入による検索結果への影響
パンダアップデートの導入により、ユーザーの役に立たない低品質なサイトは順位を下げ、反対に独自性や専門性のあるユーザーにとって利便性の高いサイトが上位に表示されるようになりました。
なぜなら、パンダアップデートによりサイトの品質の良し悪しが検索順位に大きく影響するようになったからです。
実際に「Google General Guidelines(Google検索品質評価ガイドライン)」には、E・A・Tの重要性について書かれています。
E-A-Tとは専門性・権威性・信頼性のことで、このE・A・Tが低くなるとGoogleから良い評価を得られません。
こうした背景から、専門性・権威性・信頼性の高いサイトが質が良いとみなされて、検索上位に表示されるようになっています。
参考元:Google General Guidelines(Google検索品質評価ガイドライン)
関連記事:【1分動画解説付き】SEOに重要なE-A-Tとは?Googleの評価基準と対策方法を紹介
パンダアップデートを理解することは効果的なSEO対策につながる
パンダアップデートを理解することは、効果的なSEO対策につながります。
その理由は、パンダアップデートの内容によって、Googleがユーザーに対してどのようなコンテンツを提供することが望ましいと考えているのか、サイトの目指すべき姿がわかるからです。
パンダアップデートでは、ユーザーの利便性を無視した低品質なサイトは検索順位を下げました。今後もパンダアップデートは改良され、価値のないサイトはずっと上位表示されないでしょう。
「Googleが掲げる10の事実」にも書かれている「ユーザーに焦点を絞れば、他のものは後からついてくる」という言葉どおり、ユーザーファーストでサイトを作ることが何よりも大切なのです。
参考元:Googleが掲げる10の事実
まとめ
パンダアップデートが導入された背景や実施後の検索順位に与える影響について解説しました。
パンダアップデートの実施により、これまで横行してきたブラックハットSEOが通用しなくなっています。
今後もアップデートは改良され、低品質なコンテンツが上位表示されることはないでしょう。
パンダアップデートを理解すればするほど、ユーザーにとって良質なコンテンツ作りがいかに大切なのかわかります。
アルゴリズムの攻略法を考えるのではなく、どうしたらユーザーの役に立つコンテンツ作りができるのかを考えることが、サイトを運営するうえでは重要です。
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