【初心者向け】GA4(Googleアナリティクス4)の使い方&見方ガイド
GA4は従来のUAと設計思想から異なるため、多くの方が使いづらさを感じているのは当然です。しかし、基本的な見方と設定方法を押さえておけば、むしろGA4の方が使いやすく感じられるはずです。
本記事では、GA4の画面構成や基本機能、よく使うレポートの見方まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。この記事を読めば、あなたもGA4を効果的に活用してWebサイトの改善に取り組めるようになります。
- GA4(Googleアナリティクス4)とは
- GA4でできること
- UA(従来のGoogleアナリティクス)との違い
- GA4の基本的な使い方を7ステップで解説
- 【ステップ1】ページビューの確認
- 【ステップ2】コンバージョンの追跡
- 【ステップ3】セッションの分析
- 【ステップ4】ユーザー属性の把握
- 【ステップ5】流入経路の確認
- 【ステップ6】ページスクロール数の計測
- 【ステップ7】クロスデバイスユーザーの分析
- GA4(標準レポート)の見方
- ユーザー:どのような人が訪れているか?
- 集客:どこからサイトにアクセスしているか?
- エンゲージメント:どのような行動を取ったか?
- GA4を効果的に運用するコツ
- 組織規模やサイト数に適した運用体制を整える
- トラブルシューティング時に参照すべきサイトを案内する
- 社内対応に時間がかかる場合は専門家に相談する
- まとめ
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GA4(Googleアナリティクス4)とは
2020年10月にリリースされたGoogleアナリティクスの最新バージョンです。従来のユニバーサルアナリティクス(UA)は2023年7月にサポートが終了し、現在はGA4が標準のアクセス解析ツールとなっています。
より詳細なユーザー行動の分析や、複数デバイスをまたいだ計測が可能になった一方で、UAとは大きく仕様が異なるため、基本的な使い方から押さえておく必要があります。
GA4でできること
GA4では、Webサイトやアプリの訪問者に関する様々なデータを収集・分析できます。具体的には、ユーザーの属性(年齢・性別・地域)や、サイト内での行動(閲覧ページ・滞在時間・コンバージョン)を詳細に把握できます。
特筆すべき機能として、機械学習による将来予測(7日以内の購入確率や離脱可能性の予測)や、PCとスマートフォンなど異なるデバイス間でのユーザー行動の統合分析が可能です。また、以前は有料版でしか利用できなかったBigQueryとの連携も、無料で実現できるようになりました。
UA(従来のGoogleアナリティクス)との違い
UAとGA4では、データの計測方法や分析の考え方が根本的に異なります。UAがセッション(訪問)単位でデータを収集していたのに対し、GA4ではユーザーの行動すべてを「イベント」として計測します。
例えば、ページビュー、スクロール、クリックなど、あらゆるユーザーアクションがイベントとして記録されます。また、UAでは別々のユーザーとしてカウントされていた異なるデバイスからのアクセスも、GA4では同一ユーザーとして認識できるようになりました。
さらに、「エンゲージメント」という新しい指標が導入され、より実態に即したユーザー行動の分析が可能になっています。
GA4の基本的な使い方を7ステップで解説
GA4を効果的に活用するためには、基本的な機能を順序立てて理解することが重要です。ここでは、実務で特に重要な7つのステップに沿って、具体的な操作方法と活用のポイントを解説します。
【ステップ1】ページビューの確認
ページビュー(GA4では「表示回数」と呼ばれる)は、サイトの基本的なアクセス状況を把握するための重要な指標です。確認するには、左メニューの「レポート」から「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」の順にアクセスします。
ここでは、ページごとの表示回数や閲覧時間、ユーザー数などを確認できます。各ページのパフォーマンスを比較することで、人気コンテンツの把握や改善が必要なページの特定が可能です。
【ステップ2】コンバージョンの追跡
コンバージョンの追跡は2つのステップで行います。まず、計測したい行動(問い合わせ完了や資料ダウンロードなど)をイベントとして設定し、次にそのイベントをコンバージョンとして指定します。
「管理」→「イベント」から設定でき、コンバージョンに指定したいイベントの「キーイベントとしてマークを付ける」をオンにするだけです。コンバージョンデータは「レポート」→「エンゲージメント」→「コンバージョン」で確認できます。
【ステップ3】セッションの分析
セッション分析では、ユーザーの訪問から離脱までの一連の行動を把握します。「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」から確認可能で、セッション数、エンゲージのあったセッション数、平均セッション時間などの指標が表示されます。
UAと異なり、GA4では日付が変わってもユーザーの行動が継続している場合は同一セッションとしてカウントされる点が特徴です。
【ステップ4】ユーザー属性の把握
ユーザー属性は「レポート」→「ユーザー」→「ユーザー属性の詳細」から確認できます。年齢、性別、地域、言語などの情報が表示され、サイトを訪れるユーザーの特徴を詳しく分析できます。
ただし、プライバシー保護のため、一部データが「Unknown(不明)」として表示される場合があります。これらの情報は、ターゲット層に合わせたコンテンツ作成や広告施策の立案に役立ちます。
【ステップ5】流入経路の確認
「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」から、ユーザーがどのような経路でサイトに訪れたかを確認できます。自然検索(Organic Search)、広告(Paid Search)、SNS(Organic Social)、直接流入(Direct)など、チャネルごとの詳細なデータが表示されます。
各チャネルのパフォーマンスを比較することで、効果的なマーケティング施策の立案が可能になります。
【ステップ6】ページスクロール数の計測
ページスクロール数は、ユーザーのコンテンツへの関心度を測る重要な指標です。GA4では、ページの90%以上がスクロールされた場合に自動的に計測されます。
「レポート」→「エンゲージメント」→「イベント」で「scroll」イベントとして確認できます。この数値が低いページは、コンテンツの改善や構成の見直しを検討する必要があるかもしれません。
【ステップ7】クロスデバイスユーザーの分析
クロスデバイスユーザーの分析は、「探索」→「テンプレートギャラリー」→「セグメントの重複」から行えます。PCやスマートフォン、タブレットなど、異なるデバイスを使用する同一ユーザーの行動を統合的に分析できます。
そのため、デバイスをまたいだユーザージャーニーの把握や、より効果的なマーケティング戦略の立案が可能になります。
GA4(標準レポート)の見方
GA4の標準レポートでは、サイトを訪れるユーザーの属性や行動を簡単に把握することができます。ここでは、特に重要な3つの観点から、レポートの見方と活用方法を解説します。
ユーザー:どのような人が訪れているか?
ユーザーに関する情報は、「レポート」→「ユーザー属性」→「ユーザー属性の詳細」から確認できます。
ここでは、訪問者の地域、性別、年齢といった基本的な属性データを確認できます。また、「テクノロジー」→「ユーザーの環境の詳細」では、デバイスカテゴリ(PC・スマートフォン・タブレット)やブラウザの種類といった技術的な情報も確認可能です。
これらのデータを活用することで、ターゲット層に合わせたコンテンツ制作や、デバイスごとのUI/UX改善に役立てることができます。
集客:どこからサイトにアクセスしているか?
集客データは、「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」から確認できます。
ここでは、検索エンジン(Organic Search)、直接訪問(Direct)、参照サイト(Referral)、SNS(Organic Social)、広告(Paid Search)など、ユーザーの流入経路を詳しく分析できます。
チャネルごとのセッション数やエンゲージメント率を比較することで、効果的なマーケティングチャネルの特定や、改善が必要な流入源の発見が可能です。また、「エンゲージのあったセッション数」という指標を見ることで、実質的な集客効果も把握できます。
エンゲージメント:どのような行動を取ったか?
エンゲージメントに関するデータは、「レポート」→「エンゲージメント」から確認できます。
ここでは、「ページとスクリーン」でページごとの閲覧状況を、「ランディングページ」で最初に訪問されたページの分析を、「イベント」でユーザーの具体的な行動を確認できます。エンゲージメントは、次の3つの条件のいずれかを満たした場合にカウントされます。
- 10秒以上のサイト滞在
- 2ページ以上の閲覧
- コンバージョンの発生
これらのデータを分析することで、コンテンツの改善点や、コンバージョンにつながりやすいページの特定が可能になります。
GA4を効果的に運用するコツ
GA4を導入しただけでは十分ではありません。組織の規模や目的に合わせた運用体制の構築、トラブル対応の準備、必要に応じた外部リソースの活用など、継続的な運用のためのポイントを解説します。
組織規模やサイト数に適した運用体制を整える
GA4の運用体制は、組織の規模やサイト数によって適切な方法が異なります。単一サイトや同一ドメイン内のサブドメインの場合は、1つのプロパティで管理し、探索レポートやLooker Studioを活用して分析を行うのが効率的です。
一方、複数の異なるドメインを持つ場合や、サイトごとに管理部署が異なる場合は、プロパティを分けて管理することをおすすめします。その際、GA4全体の管理者とプロパティごとの管理者を明確に設定し、権限管理を適切に行うことが重要です。
トラブルシューティング時に参照すべきサイトを案内する
GA4の使用中に問題が発生した際は、以下の公式サポートリソースを活用することをおすすめします。
- アナリティクスヘルプ:基本的な使い方や設定方法の確認
- Googleアナリティクス ヘルプコミュニティ:他のユーザーの質問や解決事例の参照
- アナリティクスヘルプ問い合わせフォーム:直接的なサポートが必要な場合の連絡先
これらのリソースを社内で共有し、トラブル発生時の対応手順を明確にしておくことで、問題解決をスムーズに進めることができます。
社内対応に時間がかかる場合は専門家に相談する
アクセス解析に不慣れな場合や、複数のサイトを管理する必要がある場合は、GA4の社内対応に多くの時間と工数がかかることがあります。その場合は、以下のような専門家への相談も検討しましょう。
- GA4の設定や運用のコンサルティング
- データ分析の方法論に関するアドバイス
- レポート作成の自動化支援
- 社内向けトレーニングの実施
専門家に依頼することで、より効率的なGA4の活用が可能になり、本来のマーケティング業務に注力できるようになります。
まとめ
GA4は、現代のデジタルマーケティングに不可欠なアクセス解析ツールです。従来のUAとは異なる設計思想を持つGA4を効果的に活用することで、より正確なユーザー行動の把握と、データに基づいた施策の立案が可能になります。
基本的な使い方と運用のコツを押さえることで、マルチデバイス時代に対応した分析が実現でき、サイトの改善やビジネスの成長につなげることができます。まずは本記事で紹介した7つのステップから始めて、段階的にGA4の活用レベルを高めていきましょう。
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