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オウンドメディア戦略とは|目的や設計方法、コツについて解説!

オウンドメディア戦略とは|目的や設計方法、コツについて解説!
近年オウンドメディアマーケティングの注目度は、高まりつつあります。オウンドメディアの運営によって達成できる目的はさまざまであり、上手く活用すれば大きな効果が期待できます。

ただし、やみくもにオウンドメディアを運営するのではなく、入念な戦略策定が欠かせません。

この記事では、オウンドメディア戦略で押さえたいポイントを詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

オウンドメディア戦略とは?

オウンドメディア戦略とは、文字通りオウンドメディアで成果を上げるために立てる戦略のことです。

オウンドメディアの運営はさまざまな効果が期待できる一方で、長期的な取り組みが必要であるなどの理由から、入念な戦略設計が必要不可欠といえます。

オウンドメディア戦略として、運用の指針となる下記の項目を決める必要があります。

項目 内容
なぜ オウンドメディアを運営する目的、オウンドメディアでなければならない理由
誰に ターゲット層、ペルソナ
いつまで オウンドメディアを運営する期間、目的達成の期限
何を オウンドメディアで発信する(扱う)内容
どのように 目的達成の手段、オウンドメディアで発信する方法
どのくらい コンテンツを発信するペース、数値的な目標

オウンドメディアの目的とは?

オウンドメディア運営によって得られる効果はさまざまあり、企業によってオウンドメディアを運営する目的は異なります。

中でも、特に多くみられる目的が「リード獲得」と「ブランディング」の2つです。なぜオウンドメディアがそれぞれの目的達成に効果的なのか理由を紹介します。

  • リード獲得

    オウンドメディアで発信するコンテンツに自社を知らないユーザーがアクセスする可能性があります。幅広いユーザーとの接点になり得るため、リード獲得につながりやすいです。

  • ブランディング

    オウンドメディアは、自社で管理・運営するメディアです。コンセプト・デザイン・発信する内容といったあらゆる部分を自由にできるため、自社アピールがしやすく、ブランディングの効果が期待できます

オウンドメディア戦略を設計する4つのステップ

オウンドメディア戦略は、以下の4つのステップで設定しましょう。

  1. 目的から目標を設定
  2. 競合企業を調査・分析
  3. 目標達成までのKPIツリーを作成
  4. 中長期的な期限と目標の設定

ここでは、それぞれの内容について詳しく解説します。

1.目的から目標を設定

はじめに、オウンドメディア運用の目的と目標を設定します。目的が明確でない状態では、「何をするべきか」「どのような成果を目指すか」「そもそも何が成果であるのか」などが分からず、オウンドメディア運営の軸が定まりません。

事前にオウンドメディアを運営する目的や目標を明確にしておきましょう。

2.競合企業を調査・分析

競合企業の調査および分析も、オウンドメディア戦略を設計する上で大切なステップです。競合企業のオウンドメディアを分析することで、自社が講じるべき対策や、盛り込むべき要素などを把握できます。

競合分析でチェックしたいポイントとして、以下の項目が挙げられます。

  • オウンドメディアのテーマやコンセプト
  • ターゲット層
  • アクセス数
  • 成果が出ているコンテンツの内容や特徴
  • CTAまでの導線

3.目標達成までのKPIツリーを作成

KPIとは、最終的な目標であるKGIを目指すために測定する中間指標のことで、日本語では「重要業績評価指標」といいます。ゴールを目指す過程で到達したい中間目標と捉えるとよいでしょう。

また、KPIツリーとは、KGIを頂点とし、KGIを目指す過程で達成したいKPIをツリー状に設置した図面のことです。KPIツリーを設定することで、ゴールへの達成度合いや、ゴールに向けて適切に成長しているかなどを分析しやすくなります。

4.中長期的な期限と目標の設定

オウンドメディア戦略の設計では、中長期的な期限と目標の設定も必要です。

オウンドメディアは、すぐに効果が出る施策ではありません。オウンドメディア運営による効果が実感できるまでに、数ヵ月から1年ほどかかるケースが多いです。そのため、期限や目標の設定についても、中長期的な視点が必要です。

オウンドメディアの目標は、効果が出るまでに時間がかかることを理解した上で設定しましょう。

オウンドメディア戦略設計における重要な4つのコツ

前提として、オウンドメディア運営に絶対的な成功パターンは存在しません。しかし、自社の課題に応じた戦略設計ができれば、成功につながる可能性が高まります。

オウンドメディアの戦略設計における重要なコツとしては、以下の4つが挙げられます。

  • 目的ごとにフェーズを区切る
  • リソースの確保と切り分け
  • ユーザーニーズを満たしたコンテンツ制作
  • PDCAを回し続ける

それぞれ詳しく解説します。

目的ごとにフェーズを区切る

企業によっては、オウンドメディア運営の目的が複数ある場合もあるでしょう。目的が複数存在する場合、目的ごとにフェーズを区切って戦略を立てる必要があります。

もし複数の目的達成に向けた取り組みを同時並行で進めた場合、以下のリスクが発生する可能性があります。

  • リソースが不足する
  • 効果測定がしにくい
  • 一つひとつの目的が中途半端になってしまう

リソースの確保と切り分け

オウンドメディア運営では「やるべきこと」「やらないこと」の明確な切り分けが必要です。必要以上の作業も行おうとすると、リソースが足りなくなる場合があります。場合によっては、コストや労力のわりに成果が得られないといった事態を招きかねません。

オウンドメディアに投じれるリソースには限りがある場合は、優先順位を決めた上で作業に充てるリソースを確保しましょう。

ユーザーニーズを満たしたコンテンツ制作

オウンドメディアで成果を出すためには、ユーザーニーズを満たしたコンテンツ制作も大切です。ユーザーニーズを満たしたコンテンツを制作・発信することで、アクセスの増加やユーザーのファン化などが期待できます。

口コミサイトやアンケート、インタビューといった調査を行い、ユーザーの考えや市場のトレンドを知ることが重要です。

PDCAを回し続ける

オウンドメディア運営では、いかにPDCAサイクルを回せるかがカギとなります。PDCAとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」の頭文字を取ったもので、オウンドメディアの運営だけでなく、ビジネスやプライベートなどのさまざまな場面で活用可能です。

ただし、施策実行後のステップである「Check」と「Action」は疎かにしがちなポイントです。オウンドメディア成功のためには、「どうしたらよくなるか」を分析し、改善していく必要があります。

失敗しやすいオウンドメディアの例

失敗しやすいオウンドメディアとして、以下の例が挙げられます。

  • 運用目的が定まっていない
  • コンテンツのクオリティが低い
  • 計画が短期的に設定されている

運用目的が定まっていない

オウンドメディアの運用目的が不明確だと、方向性が定まらずに軸がぶれてしまい、失敗する可能性が高いです。

運用目的が不明確な状況の例として、「上司からいわれて仕方なく始めた」「何となく興味があったから始めただけ」などが挙げられます。

コンテンツのクオリティが低い

コンテンツのクオリティが低い場合も、オウンドメディアの成功は期待できません。ペルソナが不明確であったり、コンテンツのクオリティが低かったりすると、ユーザーの満足度が下がってしまいます。

需要があると作成した記事でも、ユーザーの行動にはつながらなくなる場合もあるでしょう。ユーザーの視点に立ったコンテンツ制作が大切です。

計画が短期的に設定されている

計画が短期的に設定されている場合も、オウンドメディアの運営に失敗する可能性があります。

オウンドメディアで効果が出るまでには、半年~1年といった時間が必要です。短期的な目標設定では、目の前の目標や成果しか見えなくなり、成果が出る前にやめてしまうケースが多くなります。短期間の間にリソースを集中させてしまい、後になってリソースが足りなくなる可能性も否めません。

オウンドメディア戦略では、中長期的な計画が必要であることを覚えておきましょう。

オウンドメディア戦略を成功させるためには?

オウンドメディア戦略を成功させるためには、以下3点のポイントを押さえることが大切です。

  • SEOを意識したコンテンツを制作する
  • ニーズに沿った豊富なコンテンツを用意する
  • 成果を短期間で求めない

それぞれ詳しく解説します。

SEOを意識したコンテンツを制作する

オウンドメディアへのアクセス数を増やすため、SEOを意識したコンテンツ制作が大切です。SEOを意識することで検索結果での上位表示がされやすくなり、検索エンジンからのアクセス増加が期待できます。

運営する側の伝えたいことばかりでは、SEOでの上位表示は難しいといえます。検索する意図も組み入れたキーワードの選定、ペルソナの設定が大切です。上位記事やサジェストキーワードを参考するのもよいでしょう。

ニーズに沿った豊富なコンテンツを用意する

オウンドメディア成功のためには、ある程度の記事数が必要です。しかし、豊富なコンテンツ数であっても、ユーザーのニーズがなければ成果は期待できません。

ユーザーが求めている以上に豊富なコンテンツを用意することで、満足度のアップにつながります。ニーズに合わせてカテゴリを分けるなど、見やすいコンテンツを心がける工夫も必要です。

成果を短期間で求めない

オウンドメディアの運営にあたって、成果を短期間で求めないようにしましょう。

オウンドメディアは即効性がなく、結果が出るまでに最短でも3ヵ月は必要、半年以上かかるケースも珍しくありません。成果が出るまでに時間がかかるという前提で、中長期的な戦略を設計する必要があります。

オウンドメディアは中長期的な取り組みであることを担当者・関係者全体に周知することも大切です。

オウンドメディアについてよくある質問

ここでは、オウンドメディアについてよくある質問として、3つ取り上げました。

コンテンツ制作は社内ですべき?外部委託に任せる?

コンテンツ制作を社内でするべきか、外部委託するべきかについては、状況によって異なります。それぞれ異なるメリット・デメリットを持つため、自社に合う方法を選びましょう。

自社で運営する場合のメリットとデメリットを紹介します。

【メリット】 【デメリット】
  • ノウハウを蓄積しやすい
  • 自社の自由にできる
  • コストがかからない
  • 大きなリソースが必要
  • 体制を整えるのが困難
  • 最初のうちはノウハウが足りない

外部委託のメリット・デメリットは、以下の通りです。

【メリット】 【デメリット】
  • 自社の負担が小さい
  • プロに任せられる
  • 社内体制を整える必要性が低い
  • 理想がすべて叶うとは限らない
  • コストがかかる
  • 自社内部にノウハウが溜まりにくい

コンテンツ制作を外部委託する際の注意点は?

コンテンツ制作を外部委託する際の注意点として、以下の3つが挙げられます。

  • どの部分を任せるか役割を明確にする
  • 連絡手段や企画~公開までのフローなど各種ルールを決めておく
  • 委託先と入念なすり合わせを行う

外部委託だからといって丸投げはせず、率先してメディア運営やコンテンツ制作の環境を整備することが大切です。

コンテンツを社内で継続して制作するためのコツは?

コンテンツを社内で継続して制作するためには、十分なリソースの用意が欠かせません。既存メンバーの業務にコンテンツ制作を追加するのではなく、コンテンツ制作を専門とする人材を用意するのが理想です。

本業とコンテンツ制作を兼務していると、それぞれの業務がいい加減になる・負担が大きくなりすぎるなどの事態が起こりやすくなります。社内でコンテンツ制作を確実に続けたいのであれば、専任メンバーをつけるべきでしょう。

まとめ

オウンドメディア運営を成功させるためには、入念な戦略設計が必要です。戦略を立てずに施策を進めてしまうと、目的がなく方向性が定まらない・成果を測定しにくいなどの恐れがあります。

オウンドメディアは上手くいけば大きな成果が期待できる一方で、注意するべきポイントが多く存在します。絶対的な成功パターンは存在しないため、自社に合わせた戦略設計が必要です。

今回紹介したポイントを押さえながら、オウンドメディアの戦略設計を進めていきましょう。

プロフィール
大澤 健人(おおさわ けんと)
GMO TECH株式会社 大澤 健人(おおさわ けんと)大澤 健人(おおさわ けんと)のFacebook
2012年より一貫して検索エンジン領域のコンサルティング業務に従事。 2017年にGMO TECH社に参画。営業組織の構築、新商材開発、マーケティング部門立ち上げをおこなう。 現在、MEOコンサルティング、SEOコンサルティング、運用型広告などSEM領域全体を統括し、 お客様の期待を超える価値提供を行うため日々、組織運営・グロースに奔走している。

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