SEOとは?
SEOとは、前述したようにSearch Engine Optimizationの略で、日本語では「検索エンジン最適化」という意味になります。
インターネット上で「検索」したユーザーに対し、ニーズに対応した最適なコンテンツを返せるよう最適化することを指します。
ここでは、SEOの意味や目的、SEO施策に取り組む上でのメリットや注意点を含めて、初心者の方にも分かりやすく紹介していきます。
「SEO(検索エンジン最適化)」の意味・目的
SEOの目的は、自社のWEBサイトへの流入(訪問者)を増やし、さらにそこから何らかのCV(コンバージョン)を増やすことです。
ユーザーは基本的に、特定のキーワードを検索した際、検索結果の上位に表示されているサイトから情報を取得する傾向にあります。
そのため、WEBサイトへの流入を増やすためには検索結果の上位に表示することが重要です。
また、検索結果上で広告枠を除く、検索結果部分のことを自然検索(オーガニック検索)と呼びます。
関連記事:オーガニック検索とは?上位表示でトラフィックを増やす方法
自然検索においては、費用を投資する広告とは異なり、「検索エンジン独自のアルゴリズム」によって表示順位が決められ、検索結果に反映されます。
自然検索結果で上位表示されればされるほど、ユーザーに見られる確率も上がり、流入増加が見込めます。
なので、どんなサイトでも、検索上位に表示させるというのは共通の目標と言えるでしょう。
SEOはサイト運営者にとって、是非身につけたい知識なのです。
SEO対策をおこなうメリット
SEOをおこなうメリットは以下の4点です。
- サイトへ継続的にアクセスを集めることができる
- サイトからの収益が生まれやすい
- 質の高いユーザーをサイトに呼び込むことができる
- 中長期的にサイトのファンが生まれる
もちろん、サイトを運営する目的によってSEOで得られるメリットは異なります。
ただし、インターネットを活用してビジネスをするのであれば、サイトのアクセスを集めることは必須です。
サイトのアクセスを増やすための手段として、SEOは検討すべき施策と言えます。
SEO対策をおこなう上で考慮すべき点
ビジネスをおこなう上で、SEO対策の実施には大きなメリットがある一方、考慮しておきたい点もあります。
SEO対策をおこなう上で考慮しておきたいのは以下の3点です。
- 成果が出るまでに時間がかかる
- 運営体制を整えるために、人的リソースが必要になる
- 業種や業態などによって上位表示させる難易度が異なる
SEO対策にあたっては、社内のリソースやビジネスモデル等の自社の状況を鑑み、慎重に進める必要があります。
ですが、長期的視点で安定した事業を作りたいのであればSEO対策は必須と言っていいでしょう。
3つのSEO指標
SEOについて、もう少し深掘りして考えてみましょう。
SEOには大きく3つの指標が存在します。
テクニカルSEO、コンテンツSEO、外部対策SEOの3つを合わせたものがSEOだと考えてください。
それぞれ見ていきましょう。
テクニカルSEO
テクニカルSEOはWebサイトの「土台」である内部構造を正しく整える施策です。
サイト全体の内部構造をチェックし、修復・最適化していきます。
テクニカルSEOは明確に効果が出やすく、Googleのアルゴリズム変動による影響を受けづらいSEO対策です。
いくら素晴らしいコンテンツを作ったとしても、土台となるサイト内部が整備されていなければ、コンテンツが本来の力を発揮できません。
つまり、テクニカルSEOは、後述するコンテンツSEOと外部対策SEOのパフォーマンスを引き出すための施策とも言えるでしょう。
関連記事:「テクニカルSEO」基本のチェックポイント|対策ツールも紹介
尚、テクニカルSEOは「内部対策SEO」とも呼ばれています。
合わせて、SEOの内部対策についてもご確認ください。
コンテンツSEO
コンテンツSEOとはユーザーの検索意図に沿ったコンテンツをサイト内に構築し、継続的にアクセスを集めながら、何らかのコンバージョンに繋げていく施策です。
SEOの大前提は、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作ることです。その上で、Googleのアルゴリズムに適応したコンテンツを作る必要が出てきます。
なぜなら、Googleのアルゴリズムに適応したコンテンツを作らなければ、検索上位に表示されることはないからです。
良質なコンテンツを作ればSEOの成果が出るわけではなく、ユーザーが検索したキーワードの意図を読み取りながら、コンテンツを設計していく必要があります。
そのため、各企業のSEO担当者は、日々大小様々なコンテンツ施策に取り組んでいます。
関連記事:コンテンツSEOとは?上位表示に必要な対策方法を解説
外部対策SEO
外部対策SEOとは、良質な被リンクを獲得するためにおこなう施策のことです。
基本的な考え方として、質の高いコンテンツを作成・発信し、他サイトから発リンクしてもらうことで、SEOの外部対策は成立します(被リンクの獲得)。
外部対策SEOはテクニカルSEOやコンテンツSEOと違い、自社でコントロールすることが難しい施策です。
そのため、サイト内部を整備し、ユーザーにとって価値があり、Googleにとって理解されやすいコンテンツを作り続けることで、被リンクの獲得を目指しましょう。
関連記事:SEOの外部対策とは?実践方法や注意点を解説
Googleが理想とする検索エンジンを理解する
繰り返しになりますが、SEO対策の基本は「ユーザーが求める、価値ある良質なコンテンツを作る」ことです。
ただし、良質なコンテンツさえ作れば、必ず検索上位に表示されるのか?というと、そういうわけではありません。
ユーザーを理解することに加えて、検索順位をコントロールするGoogle検索の仕組みに対する理解が必要となります。
Googleの検索順位が決まる仕組み
まず、Googleがどのようにして検索順位を決めているのか?を理解するところから始めましょう。
- Googleの「クローラー」と呼ばれるロボットが、リンクや以前クロールしたURLなどを元にサイト情報を収集
- このクロールによって、検索エンジンに登録(=インデックス)
- インデックスが完了したら、200以上もの要素を元に検索順位が決められる
クロール、インデックスというステップが必要になるため、例えば公開して間もないサイトのページは、すぐには検索結果には表示されません。検索エンジンのクローラーにサイト内を回遊してもらう必要があるのです。
このように、SEOにおいては「ユーザーの検索クエリに対応する適切なコンテンツを返す」ことに加え、「クローラー対策」も必要です。
関連記事:検索エンジンとは?種類、検索順位の仕組み、SEO対策のポイントについて解説
Googleが最重要視する評価基準 E-A-T
Googleは、「どのようなページを高く評価したいか?」を175ページにわたり記載した「検索品質評価ガイドライン(General Guidelines)」を定めています。
SEOに携わる担当者には、とても重要な資料です。
Googleは、検索品質評価ガイドラインの中でも、特にE-A-Tを重視しています。
E-A-Tとは、
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
の頭文字を取ったものです。
コンテンツを作る際は、これらの3つの要素をしっかり取り入れることで「良質なコンテンツ」として評価されやすくなります。
中でもYMYL(Your Money or Your Lifeの略)と呼ばれる、お金やその人の生活や人生に関わるコンテンツは、その他のコンテンツ以上にE-A-Tを満たすことが必須です。
関連記事:【1分動画解説付き】SEOに重要なE-A-Tとは?Googleの評価基準と対策方法を紹介
関連記事:YMYLとは?これからのSEO・サイト運営で気をつけるべきポイントを解説
Googleがおこなうアップデート
そのほとんどが些細な変更ですが、年に2~4回程度、「コアアップデート」と呼ばれる大規模な改良がおこなわれます。
コアアップデートは広範囲に大きな影響を及ぼすことが多く、Googleは実施前に周知をおこないます。
WEBサイト運営者は、これらをタイムリーにキャッチし、正しく内容を理解することが重要となります。
Googleコアアップデートの一例
- アルゴリズムそのものを修正するアップデート
- パンダアップデート
- ペンギンアップデート
- デジタルの進化や時代の流れに合わせて、指標を追加・修正するアップデート
- モバイルフレンドリーアップデート
- ページエクスペリエンスアップデート
- WEB上で発生する様々な問題を解決するためのアップデート
- ペイデイローンアップデート
- 医療健康アップデート
関連記事:【2022年最新】Googleコアアップデートの歴史まとめ
Googleが掲げる10の事実
Googleは、今後も幾度となく、検索結果に対するアップデートや、アルゴリズムの変更を実施していくでしょう。
アップデートにより検索結果に変動が起きた場合(特に順位が下がった場合)は、何らかの対策を講じなければならない可能性もあります。
ですが、Google が掲げる 10 の事実をもとに、「ユーザーが求める、価値ある良質なコンテンツを作る」ことが最も大切なことに変わりはありません。
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
- 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
- 遅いより速いほうがいい。
- ウェブ上の民主主義は機能する。
- 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
- 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
- 世の中にはまだまだ情報があふれている。
- 情報のニーズはすべての国境を越える。
- スーツがなくても真剣に仕事はできる。
- 「すばらしい」では足りない。
SEO 8つの基本対策
これまで紹介してきた内容を踏まえて、SEOでまず取り組むべき8つの基本対策を一覧にしました。
- ユーザーニーズを予測した検索キーワードの選定
- 内部リンクの設計
- <title>(タイトル)タグ・<hx>(見出し)タグのルール
- コンテンツの質と量
- 被リンク対策(外部対策)
- スマホでのユーザビリティ
- ページスピードの改善
- キーワードの見直し、コンテンツのリライト
では、順に説明していきます。
ユーザーニーズを予測した検索キーワードの選定
このコンテンツがユーザーの目に留まらないことには意味が無いので、「どんなコンテンツを作成するか」の軸となる、キーワード選定が重要となってくるのです。
ただし、検索ボリュームの多すぎるキーワードは競合が多く、上位表示の難易度も高いので、はじめからそうしたビッグキーワードばかりを狙うのはおすすめしません。
最初のうちは、検索ボリュームがそれほど高くないロングテール(スモール)キーワードで、上位表示させることを意識するとよいでしょう。
ユーザーニーズを予測した検索キーワードを選定し、コンテンツを用意することができれば、WEBサイト全体が検索結果からの玄関口となるだけでなく、ユーザーの検索意図を満たすことになるため、結果として「WEBサイトの目的=ビジネス上のゴール」に貢献することになります。
関連記事:キーワード選定の方法|SEOで上位表示するためのコツを解説
関連記事:ビッグキーワードとは?スモールキーワード・ミドルキーワードとの違い、上位表示の施策について