DMCAとは？活用方法や悪用されたときの対処法を解説

DMCAの効果とは？

従来は、自社コンテンツが無断で盗用された場合やサイトの著作権が侵害された場合に、サイトの管理者に直接申し立て削除要請を行う必要がありました。

しかし、サイトの管理者を特定して連絡を取ることは容易ではなく、かなりの時間を要することから、解決策としてDMCAの効果が期待されています。

DMCAは日本でも適用可能？

DMCAはアメリカで成立した法律ですが、日本でもDMCAの適用が可能です。適用を求めたコンテンツがDMCAに違反していた場合は、そのコンテンツのURLがGoogleのインデックス上から削除されます。

1.「著作権侵害による削除」のページにアクセス

Googleに盗用サイトの削除を申請するには、「著作権侵害による削除」オンラインフォームのページにアクセスします。まずはGoogleサーチコンソールへログインしましょう。

2.「連絡先情報」を記入

Googleの申請フォームでは、申請者の氏名や会社名、メールアドレス、住所、連絡先などの個人情報を入力します。虚偽の住所などを使用すると罰せられることもあるので、正確に入力してください。代理人を立てて申請することも可能です。

ただし、代理人として記入する場合、「自分が代理を務める著作権所有者」で、著作権所有者を選択するときに「自分が代理を務める著作権所有者を追加」に忘れずにチェックを入れましょう。

3.「著作権侵害の内容」を詳しく記述

次に、「著作権対象物を特定する情報や掲載されている場所」や「権利を侵害している著作物の場所」などについて入力します。写真や文章など、著作権をもつコンテンツのURLと内容、どのように著作権を侵害されているかを詳しく記述する必要があります。

不明瞭な書き方だと申請が通らない可能性もあるので、注意して書きましょう。

4.「宣誓供述書」を確認して申請

著作権対象物が許可なく使用されていることを宣言するために、「宣誓供述書」の内容に署名します。申請をする前に見直して、間違いがないことを確認しましょう。

申請後の動向

DMCAの申請が完了すると、情報はLumenというサイトで公開されます。LumenはGoogleに提出した削除申請を公開するためのWebサイトで、申請内容のほか、申請者名も公開されます。

申請が認められた場合、検索しても表示されないようにGoogleのインデックスから指定した問題のサイトが削除されます。

悪用されたらどうなるの？

DMCAを悪用された場合、以下の不利益を被る可能性が考えられます。

• 該当ページがGoogleの検索結果に表示されなくなる
• ページ自体は表示されるものの、著作権侵害とされる画像などが表示されなくなる

DMCA悪用の具体例

DMCA悪用の具体例としては、さまざまなものがあります。

なぜ虚偽申請が通るの？

DMCAは誰でも申請することができるので、現状悪用を未然に防ぐことはできません。申請を受け取った会社は、ノーティスアンドテイクダウンという手続きにより削除を行なっています。

ノーティスアンドテイクダウンとは、著作権侵害に該当するという通告があった場合、とりあえず対象のコンテンツさえ削除してしまえば、会社に責任は及ばないとする手続きです。Googleは、申請の審査を適切に行なっていると主張していますが、毎日膨大な量の申請が寄せられているため、一つひとつの審査が甘くなってしまっていることも要因と言えるでしょう。

悪用した場合は法的な処罰も

悪用した場合は、法的な処罰が科せられます。虚偽の申請者は、場合によって偽計業務妨害罪や威力業務妨害罪に該当し、懲役や罰金刑が科せられる可能性があります。

反対に、損害を被った場合は申請者に対して民事訴訟で訴えることも可能です。

Googleサーチコンソールに登録

まず、Googleサーチコンソールに登録し、DMCA通知をオンにしておきましょう。DMCAの新規申請がされた場合、メールで通知が届きます。

異議申し立てを行う

自身のコンテンツが悪用された場合、異議申し立てが可能です。「DMCAに基づく異議申し立て通知」から申請ができます。

ただし、異議申し立てをするときは、削除されたコンテンツが本当に問題なかったのかを確認して、以下のことを記載しましょう。

• 侵害されている著作物を明記する
• 侵害しているページのURLを記載する
• 連絡先を明記する

自身のコンテンツが正当なもので、DMCAに違反していないことなどを記載する際、感情的にならず客観的に述べることが重要です。