SEO/SEM

インハウスSEOとは?内製化のメリット・デメリットや成功のポイントを徹底解説

インハウスSEOとは?内製化のメリット・デメリットや成功のポイントを徹底解説
WEB集客を狙うなら自社コンテンツのSEOは必須といえます。

しかし、プロのSEO業者に外注するほど予算がないという企業も多いはずです。近年はSEOの認知度も上がり、自社でSEO対策(インハウスSEO)に取り組む企業も増えてきました。

この記事では、インハウスSEOと外注のメリットやデメリット、インハウスSEO成功のポイントなどを解説します。
プロフィール
大澤 健人(おおさわ けんと)
GMO TECH株式会社 大澤 健人(おおさわ けんと)大澤 健人(おおさわ けんと)のウェブサイト大澤 健人(おおさわ けんと)のFacebook
2012年より一貫して検索エンジン領域のコンサルティング業務に従事。 2017年にGMO TECH社に参画。営業組織の構築、新商材開発、マーケティング部門立ち上げをおこなう。 現在、MEOコンサルティング、SEOコンサルティング、運用型広告などSEM領域全体を統括し、 お客様の期待を超える価値提供を行うため日々、組織運営・グロースに奔走している。
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インハウスSEOって何?

インハウスSEOとは、自社でSEO対策を行うことをいいます。英語の「インハウス(in-house)」という単語には、「社内の」「自社で」などといった意味があります。

これまで社外に委託していたSEO業務を社内で行う、つまり内製化するということです。

そもそもSEOとは?

そもそもSEOとは、英語Search Engine Optimization(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)の略で、日本語では「検索エンジン最適化」という意味になります。

つまり、SEOとは検索エンジンで検索上位に表示してもらうための施策です。

検索エンジンで上位に表示されれば、それだけユーザーがサイトにアクセスする機会が多くなり、集客や購入に結びつきやすくなります。

このため、企業が自社コンテンツのSEOに力を入れるのは必須という流れになってきました。

インハウスSEOの3つのメリット

専門のSEO業者に外注せず、自社内で対応するのがインハウスSEOです。アウトソーシングの出費を抑える以外にも、メリットはあります。

インハウスSEOの主なメリットは以下の3つです。

  • 自社にSEOのノウハウが蓄積される
  • 外注分のコスト削減
  • 社内で対応するのでスピーディ

具体的に見ていきましょう。

メリット①自社にSEOのノウハウが蓄積

社内でのSEOの取り組みをマニュアル化していけば、会社としての資産になります。

担当者が変わっても支障なく引き継ぐことができるようになり、SEOの人材育成にも活用できそうです。

メリット②外注経費削減になる

SEOを外注すると委託費用が発生しますが、自社でSEO対策ができれば外注費は抑制できます。

ただし、社内で対応する分、人件費が発生することも忘れてはいけません。

インハウスSEOによる人件費と、外注費用を比較して、より費用対効果の出る方を選択しましょう。

SEOに強い専門家を新たに自社スタッフとして採用する手もありますが、専門的な技術者の採用フローにかかる分だけ人件費が高くなることは留意してください。

メリット③社内で完結するためスピーディ

外注に出す場合は、社内担当者と外部とのやりとりの分、時間がかかり、対応が遅くなります。

インハウスSEOの場合は社内でやりとりが完結するため、依頼から対応・納品までの間に無駄な時間が発生しません。

サイトの改善から短期的なユーザーの反響をチェックしたい場合、スピーディに対応できるインハウスSEOのほうがメリットが高くなります。

インハウスSEOの3つのデメリット

一方で、インハウスSEOにはデメリットもあります。

SEOは専門的な知識が必要です。社内でSEO担当者を育成し、軌道に乗るまでに時間も人件費もかかります。

それなりの成果が出せるまでには、かなりの時間が必要となるでしょう。

また、常に進化を続けるSEOは最新情報を追い続けなければならず、他の業務と兼務しながら担うことは困難といえます。

さらにSEOに精通した人材を新たに採用しようとすると、その分の人件費がかかることに留意しなければなりません。

費用対効果のバランスを検討して、自社に合った手段を選びましょう。

インハウスSEOに向かないのはどんな企業?

自社内でSEOが完結できるのが理想ですが、軌道に乗るまでに人件費も時間もかかるものです。

インハウスSEOとアウトソーシングのどちらが向いているかは、その企業の資金力や人員、業務形態にもよります。

以下のような特徴のある企業は、インハウスSEOに向かないといえます。

  • 経営者がSEO対策に対して理解がない
  • WEBマーケティングに疎い
  • ITリテラシーが低い

この章では、インハウスに向いていない企業の条件について解説します。

もし上記の項目に該当するのであれば、状況を改善することから始めましょう。

経営者がSEO対策に対して理解がない

中小企業によくある例として、経営者や上司がインターネットに詳しくなかったり、SEOに対して理解がなかったりするケースが挙げられます。

SEOのWEB集客効果を知らない人にとっては、「SEOよりも広告を打った方が効果がある」と考えている場合も多く、SEO対策の予算が下りないこともあるでしょう。

WEBマーケティングに疎い

かつてはマーケティングといえば電話調査やアンケートが主流でしたが、現在はWEBマーケティングが主流です。

しかし、電子化が進んでいない中小企業ではWEBマーケティングにも弱く、ホームページも会社情報が掲載してあるだけ・何年も更新していない状態で活用しない状態のところも少なくありません。

そもそもWebサイトを持っていなかったり、ほとんど活用していない状態では、SEO施策を始めることも難しいでしょう。

ITリテラシーが低い

SEO対策の必要性も、WEB集客の重要性がわかっていても、ITリテラシーがない企業には対応が難しいと言えます。

ITリテラシーとは、ITを理解し活用するスキルのことです。

パソコン・スマートフォンなどの機器はもちろん、ネット検索やメール、SNSを時代のトレンドに合わせて理解して適切に使うためにはある程度の知識が求められます。

ネット上のリスクやルールを理解していなければ、ウイルス被害や情報漏洩、SNSでの炎上問題も起こしかねません。

また、SEOの面で不具合が発生しても自分で対応できなければ、インハウスSEOは難しくなります。

インハウスSEOで成功するためのポイント7つ

前述のハードルを乗り越えるのは厳しい道のりですが、見事改善してインハウスSEOに成功した会社もたくさんあります。

インハウスSEO成功のポイントは、主に以下の7つです。

  • SEOに詳しい専任者を置く
  • Googleの検索エンジンの理解を深める
  • 頻繁に更新されていくアルゴリズムに対応
  • リサーチとリライト
  • SEOの重要性を社内で共有
  • 自社の利益よりもユーザーファーストが大切
  • 一部外注や、業務委託を上手に使おう

この章では、上記の成功ポイントについて解説します。

一度に全て着手するのは難しくとも、一つずつ改善して効果を上げていきましょう。

①SEOに詳しい専任者を置く

完全なる素人に「SEOを一から勉強してほしい」と依頼するのはかなりのストレスです。

SEOに詳しい人、SEOに取り組むのが好きな人を専任として任せましょう。

SEOは最新情報をリサーチしながら、データを何度も分析してはサイトを改善しての繰り返しです。

ホームページだけでなくSNSやネット広告を利用するなど、方法は多岐にわたります。

本格的なSEOはメインの仕事の片手間にできるものではないため、兼業ではなく他の業務はしなくてよい環境が必要です。

②Googleの検索エンジンの理解を深める

日本の検索エンジンで最も使われているのがGoogleです。つまり、日本のSEO対策は、Googleを意識した施策となります。

Googleの検索表示の仕組みを理解し、Googleが提供するSEOツールも積極的に利用して結果に繋げたいものです。

③頻繁に更新されていくアルゴリズムに対応

Googleは半年に1回システムアップデートがあり、サイトを評価するアルゴリズムが変更されます。

アルゴリズム変更後は検索順位も変動しますが、上位表示される基準は非公開です。

このため、仮説検証を繰り返しながら、最新のアルゴリズムに対応していかなくてはなりません。

④リサーチとリライト

一度上位表示されれば、それが永遠に継続されるわけはなく、アルゴリズムの変更や他社サイトのSEOによって順位は下がっていきます。

そのためにも、定期的に現状の自社と競合サイトの現状をリサーチし、改善するために内容をリライトしていく必要があるのです。

検索順位チェックやアクセス解析被リンクチェックでリサーチし、改善ポイントを洗い出します。

内部タグ修正、WEBサイトのソースコード改修、サイトデザイン改善、記事のリライト、などを繰り返し行います。

⑤SEOの重要性を社内で共有

SEOは一部の社員だけで取り組んでいては大きな効果が得られません。

社長や関係する他部署にも普段から情報を社内共有が必要です。

新商品の情報をオウンドメディアやSNSに掲載した場合、社員にSNSで拡散してもらうという方法も取れます。

SNSでバズれば問い合わせも増えるため、SEO部門だけでなく他部門にも情報共用が重要です。

⑥自社の利益よりもユーザーファーストが大切

自社の商品をブログ形式で紹介するのがオウンドメディアです。

商品をより知ってもらうために、ついあれもこれもと情報を載せたくなりますが、ユーザーがその情報に興味を持っていなければ意味がありません。

自社コンテンツは、集客のためのもの。

自社の利益よりもユーザーニーズに対応したコンテンツを目指しましょう。実はSEO対策はこれが一番大事です。

⑦一部外注や、業務委託を上手に使おう

SEOに詳しいスタッフがおらず外注をした場合も、途中からインハウスSEOに切り替えるという方法も可能です。

初期設定から軌道に乗るまでの一部の作業をSEOコンサルティング企業などの外注に出し、その後の運用方法を教えてもらってから社内で運用することもできます。

また、オウンドメディアの場合は、メディア自体が起動に乗った後、業務委託できる外部のライターに依頼してコストを下げるという方法もおすすめです。

まとめ

今回は、自社でSEO対策を行うインハウスSEOについて解説しました。

進化を続けるSEOは、専門知識を誰も持たない環境からいきなり自社で賄うにはかなりハードルが高く感じるものです。

しかし、自社で取り組み続けることでノウハウが蓄積され、それがゆくゆくは会社の財産にも繋がります。

詳しいスタッフもいない状態でいきなりインハウスSEOをスタートしようとすると、担当者の負担が大きくなり、結果も出ないかもしれません。

導入だけ専門家の力を借りる「一部外注」などもおすすめなので、検討してみてはいかがでしょうか。

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