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コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは?LCP・INP・CLSの意味&ランキング改善方法

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは?LCP・INP・CLSの意味&ランキング改善方法
Googleで検索をすると、様々なページが検索結果として表示されます。ただし、Googleの検索結果はランダムに表示されている訳ではありません。現在では、ユーザーの検索意図に沿った質の高いページが上位に表示される傾向にあります。

Googleは良質なページを上位に表示することで、有益な情報をユーザーに届けようとアルゴリズムを組んでいますが、自社のコンテンツを検索上位に表示させる施策がSEOです。

SEOの中にも様々な施策がありますが、今注目されているのが「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」という指標です。

Core Web Vitalsはぺージエクスペリエンスアップデートと呼ばれ、2021年6月中旬以降、段階的に検索結果のランキング決定要因として導入され、2021年9月3日に展開が完了しています。
今回は、Core Web Vitalsの意味やシステムの詳細について紹介していきます。

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)は、Googleがページの使い心地を数値で評価するために定めた指標です。表示の速さ、操作したときの反応、画面のずれにくさという3つの観点でユーザー体験を測り、Google検索のランキングシステムでも使用されています。

注意が必要なのは、指標の顔ぶれが2021年の導入時から入れ替わっている点です。2026年8月時点の現行3指標はLCP・INP・CLSで、かつて応答性を測っていたFIDは2024年9月9日にサポートが終了しました。「LCP・FID・CLS」で覚えている社内資料やチェックリストは、そのままでは現在の合否判定と食い違います。

要点を先にまとめます。

  • 現行のコアウェブバイタルはLCP(読み込み)・INP(応答性)・CLS(視覚的な安定性)の3指標
  • 基準値はLCP 2.5秒以下 / INP 200ミリ秒以下 / CLS 0.1以下。判定は実ユーザーの計測値(フィールドデータ)の75パーセンタイル(p75)で行われる
  • FIDは2024年3月12日にINPへ置き換えられ、2024年9月9日にサポート終了。応答性の評価はINPで行う

Googleはコアウェブバイタル指標を含む、ページ エクスペリエンス アップデート(Page Experience Update)の導入を、当初アナウンスしていた2021年5月から、2021年6月中旬以降に段階的に実施していくことを発表しました。

※その後、Googleは2021年6月16日から、ページ エクスペリエンス アップデートの実装をスタート。アップデートは徐々に展開され、2021年9月3日に完了しています。

公開日: 2021年3月30日 / 最終更新日: 2026年8月3日

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは

👉 このパートをまとめると!
LCP・INP・CLSの3指標でページの使い心地を測るGoogleの基準です。

コアウェブバイタルというのは、具体的にはどのような方法なのでしょうか。

web vitals

まず、Web Vitalsという指標について触れておきましょう。Web VitalsはGoogleが設定しているサイトの健全性を示す重要指標です。SEO対策にも役立つ指標で、サイト上のユーザー体験を高めるためにも、重視すべき指標となっています。Web Vitalsを活用することで、ユーザー体験を改善し、結果として自分のページを検索上位に表示させることができるわけです。

core web vitals

Web Vitalsの中でも中心となる3つの要素があります。これをコアウェブバイタルと呼びます。コアウェブバイタルの3要素は、以下の通りです。

指標 測るもの 良好 改善が必要 不良
LCP(Largest Contentful Paint) 最大のコンテンツが表示されるまでの読み込み時間 2.5秒以下 4秒以下 4秒超
INP(Interaction to Next Paint) 操作してから次に画面が描き直されるまでの応答時間 200ミリ秒以下 500ミリ秒以下 500ミリ秒超
CLS(Cumulative Layout Shift) 予期しないレイアウトのずれの累積スコア 0.1以下 0.25以下 0.25超

※判定はいずれもフィールドデータのp75で行い、境界値の表記はGoogle公式の「以下」「超」に合わせています。2021年の導入時はLCP・FID・CLSでしたが、応答性の指標は2024年3月12日にINPへ置き換わりました。

出典: Web Vitals(web.dev)Core Web Vitals レポート(Search Consoleヘルプ)Google 検索へのページ エクスペリエンスの導入時期

LCP(Largest Contentful Paint ):読み込み時間

LCPは「Largest Contentful Paint」の略称であり、簡単に言うと「ページの表示速度」「読み込みにかかる時間」を示す指標です。

ページ内に動画や画像などが多用されている場合、見やすい反面、どうしても挙動が重くなり表示時間が遅くなってしまいます。そうなるとユーザーはサクサクと情報を得ることができません。

そこでGoogleはLCPという基準を採用することによって、読み込みの早いページを優先的に表示させるようになりました。

LCPはページの読み込みが開始されてから2.5秒以下が「良好」、2.5秒を超えて4秒以下が「改善が必要」、4秒を超えると「不良」と判定されます(フィールドデータのp75)。

出典: Largest Contentful Paint(LCP)

尚、LCPと似たような用語にFirst Contentful Paint (FCP)があります。

FCPはテキストや画像などの何らかのコンテンツがレンダリングされるまでの時間を表す指標です。

LCPはページの中で最も大きなコンテンツ(画像またはテキストブロック)のレンダリング時間を指します。

LCPとFCPの違いは、LCPが「最大」の要素がレンダリングされるまでの時間を指すのに対し、FCPが「最初」に読み込まれるまでの時間を指すと覚えておくと良いでしょう。

INP(Interaction to Next Paint):応答性(インタラクティブ性)

INPは「Interaction to Next Paint」の略で、ユーザーが操作してから、その結果が画面に描き直されるまでの応答時間を測る指標です。

対象はクリック、タップ、キー入力です。ホバー・ズーム・スクロールは計測対象に含まれません。ページを開いている間に発生した操作をすべて観測し、最も応答時間が長かった操作の値が最終的なINPになります(操作が多いページでは外れ値が除外されます)。

INPが測る待ち時間は、次の3区間の合計です。

  • 入力遅延: 操作が発生してから、イベントハンドラの処理が始まるまでの待ち時間
  • 処理時間: イベントハンドラのコールバックが実行されている時間
  • 表示遅延: 処理が終わってから、次のフレームが画面に描かれるまでの時間

判定基準は、200ミリ秒以下が「良好」、200ミリ秒を超えて500ミリ秒以下が「改善が必要」、500ミリ秒を超えると「不良」です(フィールドデータのp75)。読み込みが速いページでも、検索や絞り込みなどJavaScriptの処理が重い機能を持つページでは、INPだけが不良になることがあります。

出典: Interaction to Next Paint(INP)

CLS(Cumulative Layout Shift ):ページコンテンツの視聴的安全性

CLSは、ページの安定性を計測する指標であり、ページ内で起こりうるレイアウトのズレや崩れを数値化した指標です。サイトによっては、画面の操作中に突然バナー広告が出現し、誤ってタップしてしまうことがあります。その結果、興味のないサイトに飛ばされてしまい、ユーザー体験が損なわれます。

これではユーザーの真の目的を的確に叶えることができず、ストレスを与えてしまうことになります。

意図的に画面の操作途中にバナー広告等を表示させるようなシステムを採用しているサイトもありますが、優れたユーザー体験を提供するという意味でも、SEOの観点でも、このようなサイトはマイナスにしかなりません。

CLSはスコアを「ズレが生じた表示領域の比率 × 距離の比率」で計算し、0.1以下が「良好」、0.1を超えて0.25以下が「改善が必要」、0.25を超えると「不良」と判定されます(フィールドデータのp75)。

出典: Cumulative Layout Shift(CLS)

FID(First Input Delay):2024年9月9日に廃止された旧指標

FIDは「First Input Delay」の略で、2020年に発表されたコアウェブバイタルの1つとして、2024年まで応答性の指標として使われていた指標です。ページで最初に行われた操作について、ブラウザがイベントハンドラの処理を開始できるまでの待ち時間を測り、100ミリ秒以下が良好とされていました。

FIDは2024年3月12日にINPへ置き換えられ、2024年9月9日をもってサポートが終了しました。

項目 FID(廃止) INP(現行)
測る対象 ページで最初に行われた1回の操作のみ 滞在中のクリック・タップ・キー入力のほぼすべて
測る範囲 入力遅延(処理が始まるまでの待ち時間)のみ 入力遅延+処理時間+表示遅延の合計
良好の基準 100ミリ秒以下(当時) 200ミリ秒以下
現在の扱い 2024年9月9日にサポート終了 2024年3月12日から安定版のコアウェブバイタル

FIDは最初の1回しか見ていないため、読み込み直後は軽くても操作を重ねるともたつくページを検出できませんでした。旧記事・社内マニュアル・制作会社への発注書に「FIDは100ミリ秒未満」といった基準が残っている場合は、INPの基準へ読み替えて運用する必要があります。

出典: First Input Delay(FID)INP becomes a Core Web Vital

コアウェブバイタルの合否は「p75(75パーセンタイル)」で判定される

「自分の環境で測ったら基準内なのに、Search Consoleでは不良と表示される」というずれは、判定に使うデータが異なることで起こります。

合否に使われるのは、実際にページを訪れたユーザーのブラウザから集めた計測値(フィールドデータ)です。その分布の75パーセンタイル(p75)、つまり訪問の75%が満たしている水準が基準値と比較され、3指標すべてがp75で目標値を満たしている場合に合格と判定されます。Search Consoleのヘルプでは、過去28日間のCrUX(Chrome UX Report)のデータをもとに、ページリクエストの75%を基準としてURLグループを「良好」「改善が必要」「低速」に分類すると説明されています(PageSpeed Insightsでは同じ区分が「不良」と表示されます)。

この仕組みから、実務では次の2点が前提になります。

  • 高速な回線・高性能な端末で1回測って良好でも、条件の悪い訪問が全体の25%を超えていれば不合格になる
  • 改善施策を入れてから判定が変わるまでには、データが入れ替わる28日程度の時間差が生じる

出典: Web Vitals(web.dev)Core Web Vitals レポート(Search Consoleヘルプ)

コアウェブバイタルの指標は入れ替わる(試験運用版→保留中→安定版)

FIDが消えた理由は、Googleの気まぐれではありません。web.devは、コアウェブバイタルを構成する指標が時間の経過とともに変化することを前提に、指標のライフサイクルを3段階で定義しています。

  • 試験運用版: コアウェブバイタル候補として検証とフィードバック収集を行う段階
  • 保留中: 検証を通過し、安定版になるまでの期間が示された段階。最低6か月の猶予が置かれる
  • 安定版: 現行のコアウェブバイタル。変更は年1回までに抑えられる

INPはもともと、FIDよりも包括的に実行時のパフォーマンスの問題を扱うために試験運用版として開発され、保留中の期間を経て2024年に安定版へ移行しました。LCP・INP・CLSは、いずれも現在は安定版です。指標セットは入れ替わる前提であるため、少なくとも年1回はGoogle公式ドキュメントで現行セットを確認する運用をおすすめします。

出典: Web Vitals(web.dev)

コアウェブバイタル以外のWeb Vitals(TTFB・FCP・TBT)の位置づけ

Web Vitalsには、合否判定には使われないものの原因の切り分けに役立つ補助的な指標もあります。

  • TTFB(Time to First Byte): リクエストから最初の1バイトを受け取るまでの時間。LCPの問題を診断する起点になる
  • FCP(First Contentful Paint): 何らかのコンテンツが最初に描画されるまでの時間。LCPの問題の診断に役立つ
  • TBT(Total Blocking Time): メインスレッドがブロックされた時間の合計。INPに影響しうる問題の把握に有効だが、フィールドで測定できないためコアウェブバイタルには含まれない

これらは改善目標そのものではなく、LCPやINPが不良だった場合に「どこで時間を使っているか」を特定するために使います。

出典: Web Vitals(web.dev)

検索ランキングの要因となるコアウェブバイタル(Core Web Vitals)と4つのシグナル

👉 このパートをまとめると!
順位上昇に直接効くのはコアウェブバイタルのみとGoogleが明記しています。

2021年のページ エクスペリエンス アップデート導入時、Googleはコアウェブバイタルとあわせて、以下の「4つのシグナル」をページ エクスペリエンスの要素として挙げていました。

ただし、現在の扱いは当時と異なります。Google検索セントラルのドキュメントは「Google のランキング システムでは Core Web Vitals が使用されます。」と述べる一方で、「Core Web Vitals 以外のページ エクスペリエンスの要素が検索結果でのランキング上昇に直接貢献することはありません。」と明記しています。4つのシグナルは、ユーザー体験の観点では引き続き整えるべき項目ですが、順位を直接押し上げる要因としては扱われません。

出典: ページ エクスペリエンスが Google 検索の検索結果に与える影響について

では、4つのシグナルとはどのようなものでしょうか?

モバイルフレンドリー

モバイルフレンドリーとはWebサイトがスマートフォン対応しているかどうかを評価する指標です。

モバイルフレンドリー化をしていなければ、ユーザーの離脱につながる無視できない影響が出てしまいますので、しっかりと対応しておきましょう。

なお、かつて確認に使われていたモバイルフレンドリーテストは提供が終了しています。Googleの公式ブログには、2023年12月1日をもって同テストとモバイル ユーザビリティ レポートの提供を終了した旨が追記されており、2026年8月時点で search.google.com/test/mobile-friendly にアクセスするとLighthouseのドキュメントへ転送されます。現在はChromeのデベロッパーツールに内蔵されたLighthouseによる監査が代替になります。

出典: Search Console のモバイル フレンドリー テストツール(提供終了)

セーフブラウジング

セーフブラウジングとは悪意あるコードやソフトウェアなどによって感染したWebサイトや不正なWebサイトにアクセスした時に、ブラウザ上に警告を表示させる仕組みのことを指します。

Webサイトが安全に閲覧できるかどうかの確認は「セキュリティの問題」レポートをご覧ください。

ただし、ランキングとの関係には明確な訂正が入っています。Googleは2021年8月4日の公式ブログ更新で「セーフ ブラウジングがランキング シグナルとして使用されていないことを明記しました」と告知しました。順位のためではなく、ユーザーの安全のために対応する項目と位置づけるのが正確です。

出典: Google 検索へのページ エクスペリエンスの導入時期

HTTPS

HTTPSは「Hypertext Transfer Protocol Secure」の略で、安全にデータをサーバーとWebブラウザなどの間でやり取りする際の「通信手順」を意味します。

ページのURLがhttps~ではなくhttp~で始まっている場合は、第三者によるデータの閲覧・改ざんのリスクにもなるため、対応が必要です。

Googleの検索ドキュメントでHTTPSを解説していたページは、現在web.devの「HTTPS を有効にする」へ統合されています。

出典: HTTPS を有効にする(web.dev)

邪魔をするインタースティシャルがない

インタースティシャルとは「隙間」のことで、邪魔をするインタースティシャルがないとは「ページのコンテンツにユーザーが容易にアクセスできること」を示します。

どれだけインタースティシャルによってコンテンツへのアクセスが困難になるか?は、Google検索セントラルのドキュメントに避けるべきパターンが具体例つきで示されています。

出典: 煩わしいインタースティシャルやダイアログを避けるモバイル ユーザーが簡単にコンテンツにアクセスできるようにする

ランキング要因にどの程度影響を与えるのか?

👉 このパートをまとめると!
影響はあるものの、優れたコンテンツに勝ることはありません。

では実際にコアウェブバイタルがランキング要因になった際に、検索結果にどの程度の影響が出るのでしょうか?

コアウェブバイタルのスコアが良ければ、順位は上がるのでしょうか?それともコアウェブバイタルのスコアが悪ければ、順位は下がってしまうということなのでしょうか?

Googleウェブマスター向け公式ブログによれば、

ページ エクスペリエンスの構成要素はすべて重要ですが、ランキングでは、ページ エクスペリエンスの一部の要素が平均以下であっても、総合的に優れた情報を含むページが優先されます。優れたページ エクスペリエンスが関連性の高い優れたコンテンツに勝ることはありません。しかし、同様のコンテンツを含むページが複数ある場合は、ページ エクスペリエンスが検索ランキングで非常に重要になります。

との記載がされています。

出典: Google 検索へのページ エクスペリエンスの導入について

つまり、コアウェブバイタルの各指標は質の高いコンテンツが複数あった際に影響を与えるものであり、まずは質の高いコンテンツを作ることが優先されるべきだということです。この位置づけは現在も変わっていません。順位が伸び悩んでいるページに対して、まずコアウェブバイタルの数値から手を付けるのは、多くの場合は優先順位を誤った判断になります。

WEB集客ラボ編集部の実務所見: 検索意図とのずれが原因で順位が付いていないページでは、速度改善だけで順位が動くケースは限定的です。競合と網羅性が拮抗しているテーマでは、コアウェブバイタルが不良のまま放置されているページが下位にとどまることがあります。コンテンツの改善余地を先に洗い出し、それが尽きた段階でコアウェブバイタルに着手する順序を推奨します。

計測方法

👉 このパートをまとめると!
7つのツールで何が測れるかを用途別に整理します。

ここまでコアウェブバイタルについて紹介してきましたが、これらの重要指標は実際にどのように判別したらいいのでしょうか。

ここからはコアウェブバイタルを測るための方法について紹介していくので、チェックしてみてください。

ツール選びの前提として押さえたいのが、フィールドデータとラボデータの違いです。フィールドデータは実ユーザーの計測値で合否判定に使われ、ラボデータは固定条件で読み込みを再現した測定値で原因の切り分けに向いています。

Lumar(旧:DeepCrawl)

Lumar(旧:DeepCrawl)は自動解析でトラフィックを改善するための、世界水準テクニカルSEOツールです。Lumar(旧:DeepCrawl)を活用することで、クロール中にコアウェブバイタル指標を測定することができます。

Lumar(旧:DeepCrawl)を使用したラボデータはJavaScriptレンダリングを有効化している場合に検出でき、大規模なスコアの計測に役立ちます。

他のツールを使用してページ毎に個別のテストを行う場合と比較して、かなりの時間を節約することが可能です。

サービスの詳細はLumarの公式サイトで確認できます。

PageSpeed Insights

こちらのサイトではパソコンだけではなくスマホでのデータもパフォーマンスを測定することができます。

近年ではパソコン以外にスマホでネットをチェックする人も増えていますし、パソコンとスマホでは表示の仕様が違います。

そのため、パソコンとスマホの両方の視点でシステムを診断してくれるというのは、非常に便利なツールと言えるでしょう。

ページの読み込み時間などをベースに診断して数値化できるので、具体的にどのようなところを改善すればいいのかということがわかりやすいのが大きな魅力です。

注意したいのは、画面上部のスコアとコアウェブバイタルの合否は別物という点です。スコアはLighthouseによるラボデータの評価で、合否は「実際のユーザーの環境で評価する」欄のフィールドデータで決まります。ツールのURLはPageSpeed Insightsです。

Chrome UX Report

Chrome UX ReportはUX(ユーザーエクスペリエンス)という名が示す通り、サイト上のユーザー体験を最適化するためのツールです。

自社サイトのみならず、何百万ものあるサイトのUXやパフォーマンスを確認できます。Chrome UX ReportはChromeから返された、実際のユーザーデータからなるGoogleの膨大なデータベースです。

ここで使われているデータソースは一般公開されています。データソースはGoogle CloudのBigQueryを使用して参照し、サイトのスコアを確認することが可能です。

確認できる指標はコアウェブバイタルのLCP・INP・CLSです。かつて案内されていたデータポータル(現:Looker Studio)版のダッシュボードに代わり、現在の公式ドキュメントでは可視化ツールの「CrUX Vis」のほか、BigQuery・CrUX API・CrUX History APIがアクセス手段として案内されています。

出典: Chrome UX ReportCrUX Vis

Google Search Console(サーチコンソール)

Google Search Console(サーチコンソール)はコアウェブバイタルの対策に限らず、サイト運営者、SEO担当者に必須の無料ツールです。

サーチコンソール内のCore Web Vitalsレポート(画面によっては「ウェブに関する主な指標」と表示されます)にアクセスすると、モバイル、PCそれぞれで、サイト内にどのような問題が生じているのか(または生じていないのか)?を把握することができます。

レポートが扱う指標はLCP・INP・CLSの3つで、過去28日間のCrUXのデータをもとにURLが分類されます。例えばPCに関するレポートを開くと、次のように問題が表示されます。

ステータス:不良 型:CLS に関する問題: 0.25 超(パソコン)

自社サイトの数値を実際に確認する手順はWEBサイトの描画速度の基準は?調べ方と改善方法を解説、サーチコンソール自体の使い方はGoogleサーチコンソールの使い方・できること|2026年版、登録・設定の手順は2021年版|Googleサーチコンソールの使い方(登録・設定方法も解説)で解説しています。

出典: Core Web Vitals レポート(Search Consoleヘルプ)

Chrome Devtools

Chrome DevTools (デベロッパーツール)はWebブラウザに付随する開発ツールです。

Chromeを使用中、ページを表示した状態でWindowsの場合はF12キー、Macの場合はCommand+Option+Iキーを押すと、デベロッパーツールが表示されます。

デベロッパーツール内の“Performance”パネルは、開いた時点で自分の環境でのLCPとCLSを表示し、ページを操作するとINPも計測します。LCP・INP・CLSの3指標をその場で確認できるため、原因の切り分けに向いています。Chrome UX Reportのフィールドデータを設定すれば、実ユーザーの数値と並べて比較することも可能です。

出典: Performance panel(Chrome DevTools)

Lighthouse

Lighthouseは、ページのパフォーマンス、ユーザー補助、おすすめの方法、SEOの4カテゴリを監査するGoogleのツールです。

サイトのパフォーマンスやアクセシビリティなどを基準にユーザー利用時の状況を細かく測定してくれます。

実行方法はChromeのデベロッパーツール、コマンドライン、Nodeモジュール、PageSpeed InsightsのWeb UIの4通りが案内されています。別に配布されているChrome拡張機能版については、公式ドキュメントが「特別な理由がない限り拡張機能ではなくデベロッパーツールを使うこと」と注意を促しています。日本語でも利用でき、かつての「英語表示のみ」という制約はありません。

押さえておきたいのは、パフォーマンススコアがラボデータで算出され、その構成指標がFCP(10%)・Speed Index(10%)・LCP(25%)・TBT(30%)・CLS(25%)である点です。INPはスコアの構成指標に含まれないため、スコアだけを追いかけてもINPの合否は判断できません。

出典: Lighthouse の概要Lighthouse performance scoring

Web Vitals Extension

Web Vitals ExtensionはGoogle Chromeに追加する拡張機能で、閲覧しているページのLCP・CLS・INPに加え、TTFBとFCPをバックグラウンドで自動計測してくれるツールでした。

ただし、現在は新規に導入するツールとしては推奨されません。公式リポジトリには、Chrome 132(2025年1月7日)でChromeチームがサポートを終了し、デベロッパーツールへの移行を推奨する旨が記載されています。リポジトリ自体も2025年2月3日にアーカイブされました。同等の計測はデベロッパーツールのPerformanceパネルで代替できます。

出典: web-vitals-extension(GitHub)

ツールごとに測れるデータの種類は異なります。どれを自社の運用に組み込むかを比較して選びたい場合は、サイトスピード計測ツールおすすめ5選|CWV合格基準と改善方法が判断材料になります。

コアウェブバイタルは一度合格して終わりではなく、コンテンツの追加やタグの導入で数値が動き続けます。計測と改善を継続的に回す体制づくりに課題がある場合は、SEOツール・コンサルティングサービスのSEO Dash! byGMOの資料もご活用ください。

改善方法

👉 このパートをまとめると!
原因を特定してから指標ごとに対処するのが最短ルートです。

ここまでコアウェブバイタルについて便利なツールを紹介してきました。

コアウェブバイタルはGoogle検索のランキングシステムで使用されている指標です。ではこのコアウェブバイタルを使ってユーザーにとって最適なページを作っていくためには、どのような対策をしたら良いのでしょうか。

改善の順序は3指標に共通しています。Search Consoleで不良と判定されたURLのグループを特定し、代表URLを計測して時間を使っている処理を切り分けてから施策を選びます。

LCP(Largest Contentful Paint )の改善方法

LCP改善のためには、まず上記で紹介した各ツールを使用し「何が原因でLCPが低下しているのか?」を見つけ出す必要があります。

コアウェブバイタルの中で、LCPは最も問題が生じやすい指標です。

LCPのパフォーマンスが低下してしまう原因として、従来から次の4つが挙げられてきました。

  • サーバーの反応時間の遅延
  • JavaScriptとCSSのレンダリングブロック
  • リソースの読み込み時間の遅延
  • クライアント側のレンダリング

原因に応じて、1つ1つ対処していきましょう。

現在のweb.devのガイドは、LCPをTTFB・リソースの読み込み開始までの遅延・リソースの読み込み時間・要素の描画の遅延という4区間に分解し、時間を使っている区間から対処する方法を推奨しています。理想的な配分はTTFBが約40%、リソースの読み込み時間が約40%、残る2区間はそれぞれ10%未満です。

出典: Optimize Largest Contentful Paint

LCP単体の原因分析と改善手順は、LCPの改善方法|Core Web Vitalsとの関係や測定ツールも解説で詳しく解説しています。

INP(Interaction to Next Paint)の改善方法

INPが悪化する主な原因は、JavaScriptの実行量が多く、メインスレッドが長時間ふさがれることです。

サイト上でJavaScriptの解析、実行、レンダリング処理を最適化することで、INPが改善されます。web.devのガイドが示す打ち手は、大きく次の4つです。

  • 入力遅延を減らす: 起動時のスクリプト評価や重なり合った操作で、イベントの処理開始が遅れていないかを確認する
  • イベントのコールバックを最適化する: 処理をこまめに分割してメインスレッドを解放し、描画を先に進められるようにする
  • レイアウトスラッシングを避ける: 同じタスク内でスタイルを更新した直後に値を読み取る書き方をやめる
  • 表示遅延を抑える: DOMのサイズを小さくし、画面外の要素は content-visibility で遅延描画する

長いタスクの分割、Webワーカーの使用、JavaScriptの量の削減といった方針はFID時代から引き続き有効です。ただしINPは滞在中のほぼすべての操作を対象とするため、検索・絞り込み・カート更新など操作の多い機能の実装を見直す必要があります。

出典: Optimize Interaction to Next Paint

CLS(Cumulative Layout Shift )の改善方法

CLSが起こる原因として、web.devのガイドには、

  • 表示されている画像や広告などのサイズ指定がなされていない
  • コンテンツが動的に埋め込まれる
  • Webフォントの読み込み

といった原因が指摘されています。

これらを防ぐためには、サイト上の画像のサイズをあらかじめ指定しておき、動きが出ないように設定していくことが大切です。広告などもページのズレの原因になるので、こちらもサイズを決めておくようにしましょう。

動的コンテンツは多用しすぎると表示のズレの原因にもなりかねないので、使いすぎないように気をつけましょう。

出典: Optimize Cumulative Layout Shift

CLSの計算方法や低下要因ごとの対処は、コアウェブバイタルのCLSとは?問題と改善策を解説|CLSの確認に便利なツールも紹介で詳しく解説しています。

コアウェブバイタルに関するよくある質問

👉 このパートをまとめると!
FIDの扱いやスコアと合否の違いなど5つの疑問に回答します。

FIDはもう見なくてよいのですか?

コアウェブバイタルの判定には使われません。INPが2024年3月12日にFIDに代わって安定版のコアウェブバイタルに組み込まれ、FIDのサポートは2024年9月9日に終了しました。旧記事や社内資料に「FIDは100ミリ秒以下が良好」という記載が残っている場合は、INPの基準である200ミリ秒以下に読み替えて運用してください。

INPとFIDは何が違うのですか?

測る対象と範囲が違います。FIDはページで最初に発生した1回の操作について、イベント処理が始まるまでの入力遅延だけを測っていました。INPはページ滞在中に発生したクリック・タップ・キー入力のほぼすべてを対象に、入力遅延、処理時間、次の描画までの表示遅延を合計して評価します。そのため、読み込み後の操作でもたつくページは、FIDでは良好でもINPでは不良になることがあります。

コアウェブバイタルを満たさないと検索順位は下がりますか?

単独で順位が決まるわけではありません。Google検索セントラルは「Google のランキング システムでは Core Web Vitals が使用されます。」と明記する一方で、「優れたページ エクスペリエンスが関連性の高い優れたコンテンツに勝ることはありません。」とも述べています。まず検索意図に合う内容を用意し、そのうえで同水準のページと競合する場面で差がつく要素として位置づけるのが実務的です。

PageSpeed Insightsのスコアが90点でも不合格になるのはなぜですか?

スコアと合否が別のデータで決まるためです。スコアはLighthouseが固定条件でページ読み込みを再現したラボデータ、コアウェブバイタルの合否は実ユーザーの計測値を集計したフィールドデータのp75で判定されます。さらにLighthouseのパフォーマンススコアはFCP・Speed Index・LCP・TBT・CLSで構成され、INPは含まれません。ラボで高得点でも、実ユーザーの環境では不良になることがあります。

モバイルフレンドリーやHTTPSは、まだランキング要因ですか?

ユーザー体験の観点では引き続き重要ですが、Google検索セントラルは「Core Web Vitals 以外のページ エクスペリエンスの要素が検索結果でのランキング上昇に直接貢献することはありません。」と明記しています。セーフブラウジングについても、2021年8月4日の公式ブログ更新でランキングシグナルとして使用していないことが明記されました。順位のためではなく、ユーザーのために整える項目と考えてください。

【まとめ】コアウェブバイタル(Core Web Vitals)を活用して、記事をヒットさせよう!

👉 このパートをまとめると!
基準値を押さえ、実測してから指標ごとに改善する順序が要点です。

今回は、Googleが検索のランキングシステムで使用している重要指標、コアウェブバイタルについて紹介してきました。要点は次の4つです。

  • 現行3指標はLCP・INP・CLSで、基準はLCP 2.5秒以下・INP 200ミリ秒以下・CLS 0.1以下
  • 合否は実ユーザーのフィールドデータのp75で判定され、1回の計測結果とは一致しないことがある
  • FIDは2024年3月12日にINPへ置き換えられ、2024年9月9日にサポートが終了した
  • コアウェブバイタル以外のページ エクスペリエンス要素は、順位上昇に直接は貢献しない

ご紹介してきた通り、コアウェブバイタルのデータを解析するツールは沢山あります。ツールそれぞれに特徴がありますので、上手く活用しながらページの改善に役立ててみてください。

尚、コアウェブバイタルを含めたサイト内部に対するSEO施策は「テクニカルSEO」と呼ばれています。SEOの土台となる施策になるため、サイト全体を最適化していくことが大切です。

テクニカルSEOについての詳細は「テクニカルSEO」基本のチェックポイント|対策ツールも紹介をご覧ください。
SEO対策全般については【2026年最新】SEOとは?SEO対策の基本と施策方法、AI時代の最新対策をわかりやすく解説にまとめてあります。指標名の定義は用語集一覧を見るでも確認できます。

サイト全体のクロール時にコアウェブバイタルを一括で計測し、技術的な課題をまとめて洗い出したい場合は、クローリング診断ツールLumarによる調査もご検討ください。

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コアウェブバイタルの不良ページをLumarでまとめて洗い出す

Lumarはクロール時にコアウェブバイタル指標を測定できるテクニカルSEOツールです。ページを1本ずつ測る手間をかけずに、サイト全体のどこが不良なのかを一覧で把握できます。

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