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無料ヒートマップツールの選び方からおすすめのサービス・活用方法を紹介

無料ヒートマップツールの選び方からおすすめのサービス・活用方法を紹介
ヒートマップは、Webサイト内を訪問者がどのように行動したのかを可視化できる便利なツールです。しかし、無料のものや有料のもの、さまざまなツールがあるので、どれを選べばよいのかわからない方もいますよね。

そこで今回の記事では、無料でおすすめのヒートマップツール5つをご紹介しながら、分析時の注意点やツールの選定ポイントなどについて解説いたします。

ぜひ参考にしていただいて、サイト改善にお役立てください。
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ヒートマップツールとは?

ヒートマップツールとは、Webサイトでのユーザー行動をデータ化し、その強弱を色やグラデーションで可視化するツールです。これによって、ユーザー行動を直観的に理解することが可能です。

たとえば、ページ内でクリック頻度の多い箇所や、どこまでスクロールしてコンテンツを読んでいるかなどを、色の強弱によって知ることができるのです。

ユーザー行動がわかると、ページの離脱原因を突き止められたり、ページのどこに注目しているのかといったことが一目瞭然になります。そのため、コンバージョン改善のためのヒントを得られやすくなるのです。

コンバージョンを最大化するためには、ユーザーが快適に閲覧できる環境を整えるのは必須の作業です。

どこまで記事が読まれているか不安な場合や、コンバージョン低下でお悩みであれば、ヒートマップツールを導入してユーザー行動の分析に役立ててみましょう。

無料ヒートマップツールを選ぶ際の3つのポイント

無料ヒートマップツールを選ぶポイントには、下記の3つがあります。

  • 目的に応じた機能
  • データの保存期間や分析数
  • 対応デバイス

以下では、それぞれのポイントについて解説していきます。このポイントを理解した上で後からご紹介するおすすめツールを見ていくと、最適なヒートマップツールを選ぶことができます。

1.目的に応じた機能

ヒートマップツールは目的に応じた機能で選んでみましょう。ヒートマップツールの機能には、主に以下の3つがあります。

  • クリックヒートマップ
    Webページのどこをクリックしたのかが可視化できるので、リンクが複数あるときに、どのリンクが人気なのかを知ることができます。ABテストや、どんなデザインがユーザーに好まれるかなどの判断材料として使えます。
  • スクロールヒートマップ
    ユーザーがページのどこまでスクロールしたのかが分かる機能です。複数のユーザーがどこまでスクロールしているのかがわかるので、適切なコンテンツの位置を検討できます。他にも、ユーザーが興味を持つコンテンツや、ページ内コンテンツの量を検討する際の判断材料になります。
  • アテンションヒートマップ
    ユーザーがページ内のどこでスクロールを止めたのか、ページにどのくらい滞在していたのかを計測するヒートマップです。上のスクロールヒートマップと組み合わせると、ユーザーの関心をよりリアルに知ることができます。

このように、機能によってヒートマップの使い方は変わってきます。そのため、ご自身の目的に応じた機能でヒートマップを選んでみましょう。

2.データの保存期間や分析可能な数

ヒートマップツールは、データの保存期間や分析可能な数で選んでみましょう。なぜなら、ヒートマップツールのデータ保存期間や解析可能な数には制限があるからです。

無料であればなおさら、使える機能にも制限があると考えてまず間違いありません。

しかしながら、ツールごとに制限の違いがあるので、サイトのページ数や必要となるデータ保持期間などを考慮して、自社の条件にマッチしたヒートマップツールを選ぶのがベストな選択です。

そのため、ヒートマップツールを選ぶ前に、解析したいページ数や必要な保持期間などを決めておけば、ツールを選びやすくなります。

以上のことから、ヒートマップツールを選ぶときは、データの保存期間や分析可能な数で選ぶのがおすすめです。

3.対応デバイス

ヒートマップツールは、パソコンだけでなくスマホやタブレットからのアクセスも計測できる「マルチデバイス対応」のヒートマップツールがおすすめです。

なぜなら、PCとスマホユーザーとではページ内の行動にどのような違いがあるのかを分析することで、改善点を見出すきっかけになるからです。

また、デバイスごとの傾向を分析できれば、それぞれのデバイスごとに、ページの最適化を行うことができます。

これは、スマホからのアクセスが多いサイトでは特に必須とも言えるので、ヒートマップツールを選ぶときはマルチデバイス対応のヒートマップツールがおすすめです。

無料ヒートマップツール10個を3つの項目で比較

無料で使えるヒートマップツールを紹介していきます。

  • 機能性
  • 保存期間・分析可能数
  • 対応デバイス

上記3つの項目で比較した表が以下になります。

機能性 保存期間・分析可能数 対応デバイス
MIERUCA HEATMAP スクロールヒートマップ/クリックヒートマップ/アテンションヒートマップ 30日・3,000PV / 月 マルチデバイス
Ptengine スクロールヒートマップ/クリックヒートマップ/アテンションヒートマップ 1ヶ月・3,000PV / 月 マルチデバイス
User Heat スクロールヒートマップ/クリックヒートマップ/アテンションヒートマップ 記載なし・30万PV / 月 マルチデバイス
Mouseflow スクロールヒートマップ/クリックヒートマップ/アテンションヒートマップ 記載なし・500PV / 月 マルチデバイス
Microsoft Clarity スクロールヒートマップ/クリックヒートマップ 記載なし・無制限 / 月 マルチデバイス
QA Heatmap Analytics スクロールヒートマップ/クリックヒートマップ/アテンションヒートマップ 無料計測ページ数:1/ 月 PCのみ
SiTest スクロールヒートマップ/クリックヒートマップ/アテンションヒートマップ 記載なし・3,000PV / 月 マルチデバイス
賢瓦 スクロールヒートマップ/クリックヒートマップ/アテンションヒートマップ 30日・1,000 PV / 月 マルチデバイス
hotjar 不明 不明・6万PV / 月 不明(海外サイト)
seevolution 不明 不明・3,000ビジター/ 月 不明(海外サイト)

おすすめの無料ヒートマップツール5つ

ここでは、おすすめの無料ヒートマップツールを5つご紹介します。どのヒートマップツールも、利用実績の多い人気のツールなので、とってもおすすめです。

機能制限のあるツールもありますが、まずは無料で利用してみて、より詳細な分析を行いたい場合に有料プランに切り替えると予算の無駄なく使うことができます。

1.MIERUCA HEATMAP

MIERUCA HEATMAP

公式サイト:MIERUCA HEATMAP

MIERUCA HEATMAPは、月間PV数3,000までかつ1ドメインなら無期限で無料利用できます。

2021年11月にイベントセグメント機能がリリースされ、CTAのクリック有無など指定した条件のユーザー行動を可視化できるようになりました。

この機能を使うには、月額19,800円(税抜)のビジネスプラン以上に加入する条件がありますが、無料アカウントの新規発行に限り、無料で10日間試すことができます。

そのほか、AIがヒートマップデータを自動で分析して改善施策を提案してくれるヒートマップ自動解析機能や、改善施策の効果を検証するABテストも搭載しており 、ページ改善を一気通貫で支援してくれるツールとなっています。

MIERUCA HEATMAPの特徴

  • 初心者にも使いやすいマルチデバイスの解析ツール
  • ヒートマップ解析結果は1日ごとに自動で取り込んで保存
  • メールでのサポートやタグ設定設置など充実したサポート体制

有料のプランも幅広く用意されており、ミニマムからスーパーまで5種類あります。そのため、解析サイトの規模や予算に合わせて導入できるのもポイントです。

2.Ptengine

Ptengine

公式サイト:Ptengine

PtengineはPTMIND社が提供しているヒートマップツールで、150,000社以上の利用実績と、使いやすさに定評がある人気のツールです。

マルチデバイス対応はもとより、A/Bテストやコンバージョン、ファネル分析といった機能もおすすめポイントです。

ただし、無料解析ページは1つまでで、PVも3,000までという制限があるため、多くのページを解析したい場合は有料プランへの変更が必要になります。

Ptengineの特徴

  • ユーザー行動が直感的にわかりやすい
  • 広告出稿先やランディングページなど区分別にヒートマップ分析が可能
  • Optimizelyと連携してヒートマップを元にしたABテストが可能
  • 有料プランは月額14,800円を始めとした全部で4つのプランが用意されているので、ご予算に応じて有料プランの導入を検討できます。

3.User Heat

User Heat

公式サイト:User Heat

User Heatは、機能のすべてが無料でつかえるという、まさに無料ヒートマップツールの定番といえるツールです。

無料とは言え、よく読まれているエリアやクリックされている箇所など一般的にヒートマップに求める機能は備えているので、しっかりとしたページ分析ができます。

月に30万PVまでという上限はあるものの、測定量としては十分。もし30万PVを超えるのであれば、有料版を検討するのがおすすめです。

User Heatの特徴

  • マルチデバイス対応
  • ユーザーがどこまで閲覧したのかが分かる終了エリア分析が可能
  • ユーザーの視点を表現した熟読エリア分析対応ヒートマップ

4.Mouseflow

Mouseflow

公式サイト:Mouseflow

Mouseflowはヒートマップ解析の他に、セッションのリプレイ機能やフォームの分析機能も使える無料ツールです。

セッションのリプレイ機能というのは、サイト内でのユーザー行動を録画して再生する機能のことです。クリック・マウスの動き・スクロール・フォームなどを計測できるので、ユーザー行動を一目瞭然に知ることができます。

Mouseflowの特徴

  • 全世界で15万社以上が利用する大人気のヒートマップツール
  • セッションリプレイ機能でサイト内でのユーザー行動が丸わかり
  • サイトのページ間の遷移率を記録するFUNNELS(ファンネルズ)機能搭載

ちなみに、有料プランは月額3,128円からという低価格設定で、3つのプランが用意されています。

5.Microsoft Clarity

Microsoft Clarity

公式サイト:Microsoft Clarity

Microsoft Clarityは、Microsoftが提供しているヒートマップツールで、セッションのレコーディング機能を搭載していることで定評のあるツールです。

セッションレコーディングにはセッション数無制限で対応でき、マスキング機能がデフォルトでONになっているため、情報漏洩の危険にもしっかりと対策されたツールと言えます。

Microsoft Clarityの特徴

  • 無料登録して利用可能
  • 無料でセッションレコーディングに対応した数少ないヒートマップツール
  • セッション数無制限で大規模サイトにも対応可

日本語利用はできませんが、Chromeの拡張機能で翻訳機を利用すれば日本語で確認することもできます。

無料ヒートマップツールを使用する際の3つの注意点

無料ヒートマップツールを使う場合は

  • データ結果だけで判断しない
  • やみくもにページ登録や分析をしない
  • CVRが良いページを登録する

といった注意点があります。

ここでは、無料ヒートマップツールを使ううえで注意しておきたい、3つのポイントについて解説していきます。

1.データ結果だけで判断しない

ヒートマップツールを使うときは、データ結果だけで判断しないようにしましょう。なぜなら、ユーザーがなぜそのような行動を起こしたのかといった、行動の要因まではわからないからです。

たとえば、ユーザーが熟読している箇所があった場合、なぜその箇所を熟読したのかという理由まではわかりません。そのため、解析結果では読まれていたとしても、それがそのままコンバージョンに直結するというわけではないのです。

このように、解析結果だけを鵜呑みにしていても、せっかくのデータをサイト改善に活かすことができないので、ヒートマップツールを使うときは、データ結果だけで判断しないようにしましょう。

2.やみくもにページの登録や分析をしない

無料ヒートマップツールを使うときは、やみくもにページの登録や分析をしないようにしましょう。なぜなら、ヒートマップはページごとに分析するツールなので、サイト全体の分析には不向きだからです。

そのため、サイト全体を分析したいなら、Googleアナリティクスなどのアクセス解析の利用がおすすめです。加えて、ユーザーが注目していないページをいくら登録・分析しても、コンバージョンにつなげることはできません。

さらには、無料ヒートマップツールには登録ページ数の制限が設けられているものもあるので、やみくもに登録していてはすぐに上限をわってしまうことになります。

このようなことから、ヒートマップツールを使うときは、やみくもにページの登録や分析をしないようにしましょう。

3.CVRが良いページを登録する

ヒートマップツールを使うときは、CVRがよいページを登録するのがおすすめです。なぜなら、ヒートマップで見つけた改善箇所は、さらにCVRを向上させる検討材料となるからです。

ユーザーがページを離脱したり、コンテンツを最後まで読まない原因は、記事の内容やレイアウトに問題があるからですが、ヒートマップツールを使うことで、どこに問題があるのかをつぶさに知ることができます。

そのため、見つかった問題を元にページを改善していけば、さらに成果が期待できるコンテンツへとつなげられるのです。このようなことから、ヒートマップツールにはCVRが良いページを登録するのがおすすめです。

無料ヒートマップツールの3つの活用方法

無料ヒートマップツールの使い方は色々ありますが、おすすめの活用方法は下記の3つです。

  • 改善に繋がるページを登録する
  • 離脱のポイントから原因を探る
  • 熟読エリアは可能な限り図式化する

ここでは、この3つのポイントについてそれぞれ解説していきます。

1.改善に繋がるページを登録する

無料ヒートマップツールには、改善につながるページを登録しましょう。なぜなら、ヒートマップツールの目的は、ユーザーが注目しているコンテンツをコンバージョンに活かすためだからです。

改善すべきページとは、直帰率の高いページや滞在時間の短いページのことです。これらはアクセス解析によって簡単に見つけることができます。改善すべきページは、コンテンツ自体が原因の可能性もありますが、ページの質に問題がある場合も考えられます。

ヒートマップツールに登録することで「どこで離脱しているのか」「どこでクリックしているのか」ということがわかるので、ページ内容を改善するためのヒントを見つけられるのです。

また、ヒートマップではクリックされやすいCTAを特定することもできます。CTAは、購入・資料請求・お問い合わせなど、コンバージョンにつながる画像やテキストのことです。

CTAの設置場所をテストすることで、クリックされやすいCTAを特定することもヒートマップでは分析可能なので、サイト改善に役に立てることができます。

ヒートマップでは、このような改善を重ねることで結果的にコンバージョンの向上へとつなげられるため、改善につながるページを登録することがおすすめなのです。

2.離脱のポイントから原因を探る

ヒートマップツールの離脱ポイントが分析できたら、離脱原因を探ってみましょう。なぜなら、離脱されるのはユーザーの検索意図にあったコンテンツを用意できていない可能性が高いからです。

ただし、ページ内コンテンツのすべてがユーザーの検索意図にそぐわないというわけでもありません。そのため、どこで離脱されたのかをヒートマップによって確認します。

こういう場合、アテンションヒートマップとスクロールヒートマップの併用もおすすめです。この2つを併用することで、熟読されていない箇所やどこまでスクロールされたかを知ることができます。

この両方を知ることができれば、その箇所のコンテンツを見直すことのヒントにもなります。

また、ページを離れる確率や、ページを最後まで読まない確率も調べられるので、サイトの問題箇所を改善しやすくなり、結果的にページからのユーザー離脱を防ぐことができるのです。

ヒートマップツールを効果的に使うためにも、離脱ポイントから原因を探ってみましょう。

3.熟読エリアは可能な限り図式化する

熟読エリアは可能な限り図式化しましょう。なぜなら、熟読エリアは必ずしもユーザーからの興味があって読まれているとは限らないからです。

熟読エリアに視線が集まる要因としては、以下の3つが考えられます。

  • ユーザーが知りたい情報であった
  • 内容が分かりづらく何度も読み返していた
  • 内容がキャッチーで読んでしまった

ユーザーが知りたい情報であれば、図式化することでコンテンツがさらにわかりやすくなります。

反対に、内容がわかりづらく何度も読み返している場合も考えられるので、図式化することでユーザビリティの高いページへと改善できます。

このように、ヒートマップツールではユーザー行動の要因までは把握することができませんので、解析結果から考えられるサイト改善のヒントを見逃さないことが大切です。

まとめ

ヒートマップツールは、サイト改善のPDCAに必須のツールですが、SEOなどの専門的な知識や経験がなくてもページ分析がしやすいことから、初心者にもおすすめのツールと言えます。

しかしながら、有料・無料に関わらずいろんなツールが存在するので、予算や分析機能なども合わせて、運用のしやすさで選ぶと失敗が少なくなります。

ぜひ今回の記事を参考にしていただいて、ヒートマップを活用したサイト改善を実施しながら、ユーザーに注目されるコンテンツでコンバージョンアップへとつなげてください。

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プロフィール
大澤 健人(おおさわ けんと)
GMO TECH株式会社 大澤 健人(おおさわ けんと)大澤 健人(おおさわ けんと)のFacebook
2012年より一貫して検索エンジン領域のコンサルティング業務に従事。 2017年にGMO TECH社に参画。営業組織の構築、新商材開発、マーケティング部門立ち上げをおこなう。 現在、MEOコンサルティング、SEOコンサルティング、運用型広告などSEM領域全体を統括し、 お客様の期待を超える価値提供を行うため日々、組織運営・グロースに奔走している。
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