ウェブサイトにはコンセプトが必要?設計方法や具体例を紹介
ここではそのサイトコンセプトについて、設計方法から具体例までご紹介していきますので、この機会にしっかり把握しておきましょう。
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サイトコンセプトとは?サイトにコンセプトが必要な理由
サイトコンセプトとは、そのサイトが誰に何を伝えたいサイトなのかを示す1つの指針です。
このコンセプトが明確であることが、ECサイトやコーポレートサイトを含めたすべてのウェブサイトを展開する上での第一条件になります。
このサイトコンセプトを明確にすることによって、客層を捉えやすくなり、それに伴って商品の強みをより強調することができたり、訴求力を向上できたりといった効果が期待できます。
その反面、サイトコンセプトが明確に設定されていないと、サイト全体として何を伝えたいのか、何を売り出したいのかといった最も根本的な情報が伝わりにくいサイトになってしまいます。
また、サイトコンセプトによる指針がないと、ウェブサイトの制作過程における意思疎通が難しくなり、誰に向けられたサイトなのかわからないウェブサイトができあがってしまいます。
サイトコンセプトの設計方法
サイトコンセプトを設計するにあたって、いくつか意識すべきポイントがあります。
また、これらの点はサイト設計時だけでなく、定期的な改善が必要なサイト運営においても注視すべきポイントです。主に以下の3点に注意して、サイトコンセプトを設計していきましょう。
- サイトコンセプトは5W1Hで設計する
- サイトコンセプトを企画書に落とし込む
- サイト運用後は改善を行う
1.サイトコンセプトは5W1Hで設計する
サイトコンセプトは、5W1Hをベースにした条件設定を念頭において設計していくのがおすすめです。
5W1H | 内容 | |
---|---|---|
What | 何 | 何ができるサイトであるか |
Why | 意義 | どんな価値を与えられるサイトとするか |
Who | ユーザー像 | どんなユーザー像を想定するか |
When | いつ | どのような時に見られるサイトなのか |
Where | どこで | どこで見られるサイトなのか |
How | どのように | どのような経路でアクセスされるのか |
以上の6点を意識してサイトコンセプトを設計することで、サイト全体の目的を明確にすることができます。
特に、ECサイトやコーポレートサイトといった、サイトコンセプトによってパフォーマンスに影響する類のサイトにおいては、よりこれらの点を色濃く浮き彫りにする必要があります。
2.サイトコンセプトを企画書・要件定義書に落とし込む
次に、サイトコンセプトを実際に企画書・要件定義書に落とし込んでいきます。必要に応じて、以下の点をそれぞれ企画書に落とし込んでいきます。
- コンセプトを定める
- 目的・目標を設定する
- 現状の課題を抽出する
- 課題の解決策をまとめる
その後、関係者の合意の後に、要件定義書にも落とし込んでいきます。
また、この段階での企画やコンセプトの合意によって、ウェブサイトにあるボタンや全体のデザインといった、総合的な色調や雰囲気まで決定されることもあります。
3.サイト運用後は改善を行う
サイトの運営には、定期的な改善が必須です。
サイトの運営期間が長くなるにつれて、インターネットの環境やアルゴリズム、また運営者の変更といった、組織の内外に見られる変化に対応していかなければなりません。主に以下の4点に留意して、サイトをアップデートしていきましょう。
- コンセプトの見直しを行う
- 目的・目標を見直す
- これまで運営してきた中での課題を抽出する
- 課題の解決策をまとめる
この4点を中心に改善を施していくことで、あらゆる変化に対して柔軟に対応でき、サイトを常に最新の状態に保つことができます。
サイトコンセプトの具体的事例
ここからは、具体的なサイトコンセプトの事例をご紹介していきます。
今回はYahoo!のウェブサイトコンテンツに注目して、それぞれの違いや特徴を解説していきます。
特に、以下の3つのYahoo!内コンテンツのサイトコンセプトを、5W1Hの要素に分解しながらご紹介します。
- Yahoo!JAPAN
- Yahoo!ショッピング
- Yahoo!知恵袋
1.Yahoo!JAPANのサイトコンセプト事例
5W1H | 「Yahoo! JAPAN」のサイトコンセプト事例 | |
---|---|---|
What | 何 |
|
Why | 意義 | 手軽に欲しい情報にアクセスできる |
Who | ユーザー像 | 情報を欲している人 |
When | いつ | いつでも |
Where | どこで |
|
How | どのように |
|
Yahoo!JAPANのサイトコンセプトは、「誰もが手軽に欲しい情報にアクセスできる」というものです。このサイトコンセプトに従って、Yahoo!JAPANでは、さまざまな施策がなされています。
例えば、Yahoo!JAPANのホーム画面では、インターネット検索ができるだけでなく、ニュースやリアルタイムで注目されているキーワードの表示、オークションやメールといった機能にアクセスできるボタンの設置など、サイトコンセプトに則った多様な施策がとられています。
他にも、最初はYahoo!JAPANへのアクセスはPCだけでしたが、スマホや携帯電話の普及から、PC以外のデバイスからのアクセスも受け入れるようになりました。
2.Yahoo!ショッピングのサイトコンセプト事例
5W1H | 「Yahoo! ショッピング」のサイトコンセプト事例 | |
---|---|---|
What | 何 | お店に足を運ぶことなく、なんでも購入できる |
Why | 意義 |
|
Who | ユーザー像 | 購入したいものがある人 |
When | いつ | いつでも |
Where | どこで |
|
How | どのように |
|
Yahoo!ショッピングは、「お店に足を運ぶことなく、誰もがなんでも購入できる」というサイトコンセプトのもと運営されているウェブサイトです。
Yahoo!ショッピングもこのサイトコンセプト通りに、多くの施策をとっていることが確認できます。例えば、Yahoo!という大きな母体を利用することで、一元的なログイン機能によるアクセス確保や、スマホの主流化に合わせたサイト特性の変質などがあります。
また、一定のアクセスが確保されてきてからは、その他の競合大手通販サイトを意識した機能や、現代の流れに合わせた機能を取り入れたりするといった改善が施されてきました。
この点から、あくまで通販サイトとしてYahoo!というアクセス回路に頼らずに、アクセス数を確保できるようなブランディングが行われてきたことも伺えます。
3.Yahoo!知恵袋のコンセプト事例
5W1H | 「Yahoo! 知恵袋」のサイトコンセプト事例 | |
---|---|---|
What | 何 | ちょっとした疑問を解決できる |
Why | 意義 |
|
Who | ユーザー像 | 解決したい問題がある人(特にネット初心者) |
When | いつ | いつでも |
Where | どこで |
|
How | どのように |
|
Yahoo!知恵袋のサイトコンセプトは、「検索で課題を解決できないネット初心者が、質問して課題を解決する」というものです。
Yahoo!JAPANの検索バーへの入力だけでは解決できない問題や、悩みの相談といった形で、Yahoo!JAPANから流れてきたアクセスを確保するようにサイトをブランディングするといったことに、成功しているサイトといえます。
また、このウェブサイトも現代の流れに合わせてサイトのデザインや機能を改革するといった改善も施されています。
これらの結果として、近年ではお悩み解決サイトとしての地位を確立出来ているといえるでしょう。
まとめ
今回は、サイトコンセプトに関して、その概要から具体例までをご紹介してきました。
一定の成果を上げているサイトには、必ずサイトコンセプトが存在します。サイトコンセプトはそのウェブサイトの指針となるものです。
そのため、サイトコンセプトが曖昧だと、そのサイトの目的は何か、誰に向けたサイトなのかといった根幹が見えなくなります。そうすると、何のサイトか分からなくなるだけでなく、サイトの制作過程にも影響を及ぼします。
しかし、サイトコンセプトが明確に設定されたサイトであれば、コンセプトに沿った専門性の高いサイトになり、サイト自体のブランディングにもつながります。
ウェブサイト制作の際には、しっかりとサイトコンセプトを設計し、全体のパフォーマンスを向上させていくことを目指しましょう。
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