スパムサイトとは?判定基準の一覧やペナルティを受けた際の対処法を解説
スパムサイトとは、「危険性が高い」と判定されたサイトのことです。そのようなサイトを意図して作成し、自分自身のサイトへ訪れるお客様を増加させて広告収入を獲得しようとする悪質な業者もいます。
しかし、意図していないのにもかかわらず、スパムサイトであると誤解されてしまうことも往々にしてあります。
そのような事態を避けるため、まずはスパムサイトが何かを正しく理解し、誤解された時の対処法について確認していきましょう。
- スパムサイトとは?
- スパムサイトは危険性が高い
- スパムサイトと判定されるコンテンツ一覧
- 隠しリンクと隠しテキスト
- 誘導ページを複数増やす
- コンテンツの無断複製
- 過剰にキーワードを詰め込む
- ワードサラダツールで生成した文
- クオリティーの低い被リンク
- 購入した被リンク
- クローキング
- 不正なリダイレクト
- 価値のないアフィリエイトサイト
- 悪意ある行為
- リッチスニペットの仕組みを悪用
- 自動化されたクエリの送信
- スパムサイト判定された際の対処法を3ステップで解説
- 1.スパム判定の内容を確認
- 2.ガイドラインに沿って内容を修正する
- 3.サイトの再審査リクエストをする
- Google Search Consoleを使った被リンクの否認方法
- 1.否認するリンクのリストを作成する
- 2.リンクの否認を選択
- 3.否認するリンクをアップロードする
- スパムリンクとナチュラルリンクの違い
- まとめ
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スパムサイトとは?
「スパム」は「迷惑な行為」を意味しており、「スパムサイト」とは迷惑な行為をしているサイトのことを指します。語源は日本人にも馴染みのある「SPAM缶」から来ているそうです。
スパムサイトと呼ばれるWebサイトの多くは、自分のサイトへ訪れるユーザーを増加させて広告収入を獲得しようと、SEO上の不正な手段(ブラックハットSEO)をあれこれと駆使しています。
また、特定のWebサイトへのバックリンクを増やして検索エンジンで上位に表示させることを目的としたり、コピー記事や低クオリティーなコンテンツで構成されたりしていることもスパムサイトの特徴です。
スパムサイトは危険性が高い
スパムサイトは危険性の高い迷惑行為です。検索アルゴリズムは、スパムサイトを検索結果ページから排除するための改良を頻繁に行っています。
もしスパムサイトと判定されたサイトを運営していると、ペナルティを受けたり、検索順位がダウンしてしまう可能性があります。実際には優秀なサイトを作成していたとしても、検索エンジンの上位に表示してもらえないことには、誰の目にも止めてもらえません。
そのため、ブラックハットSEOのようなSEOスパムを利用して上位表示を狙おうと考える人が出てくるかもしれませんが、これはやめた方がよいでしょう。Googleからガイドラインの違反行為と判定されれば、かえって検索順位はダウンします。
しかし、自分では違反行為だと認識していなくても、知らないうちにスパムサイトだと判断されてしまっているケースも少なくありません。そこで、事前にどういった行為がスパム判定されるのかを確認しておきましょう。
スパムサイトと判定されるコンテンツ一覧
スパムだと判定されるコンテンツ一覧は以下の通りです。
それぞれ詳しく見ていきます。
隠しリンクと隠しテキスト
コンテンツに隠しテキストや隠しリンクを含めることは、偽装行為と見なされることがあります。
以下の点には注意しましょう。
- 白の背景で白のテキストを使用する
- テキストを画像の背後に置く
- CSS を使用してテキストを画面の外に配置する
- フォントサイズを 0 に設定する
- 小さな 1 文字(段落中のハイフンなど)のみをリンクにしてリンクを隠す
誘導ページを複数増やす
低品質な誘導ページはNGです。ユーザーを特定のページに誘導するためだけに作られたサイトは価値がないと判断されます。
コンテンツの無断複製
Googleの検索結果上位に表示されている、すでに評価を得ているサイトから内容をコピーし、語尾を少しだけ変えるなどして公開することは禁止されています。いわゆる、コピペという行為です。
これはペナルティ問題だけでなく、著作権侵害の法律違反にもなりかねない行為なので注意してください。
過剰にキーワードを詰め込む
検索結果で上位表示させるため、meta keywordや本文、テキストリンクに対して過剰にキーワードを詰め込みすぎることもNGとされています。
SEOを意識するばかりで、キーワードを詰め込みすぎたWebサイトになってしまうケースはとても多いので注意が必要です。キーワードが適切に使用できていないと、読み手にとっても有益な情報を提供できなくなります。
ワードサラダツールで生成した文
ワードサラダツール(文章を自動生成するツール)で生成した文であったり、 プログラムによって機械的に翻訳された文章を使ったりした、自動生成コンテンツが提供されることもNG行為です。
ワードサラダツールなどを使用すれば短時間で簡単に文章量を増やすことができますが、意味の通らないテキストを並べただけのサイトはスパムだと判断されるので注意してください。自動生成されたテキストでは、決して読み手に有益な情報が提供できるとは言えません。
クオリティーの低い被リンク
クオリティーの低い被リンクもスパムと判断されます。
被リンクを増やすこと自体はSEO対策に有効的だと言われています。しかし、コピーコンテンツや自動生成コンテンツ、キーワードが詰め込まれたコンテンツと言ったクオリティーの低いWebサイトからリンクが張られても、それは意味をなしません。
効率のよいSEO対策を考えるのなら、多くの人が認知しているWebサイトであったり、自治体・公共機関などのWebサイトなど信頼を得ているサイトからの被リンクがもらえるように頑張りましょう。
購入した被リンク
被リンクを買うこともNGです。購入した被リンクは同一のIPアドレスであったり、テンプレートを使いまわしているWebサイトであったりする可能性が高いため、Googleから自作自演だと判断されるかもしれません。
クローキング
クローキングとは、ユーザーに見せるページやコンテンツを意図して変えることで評価を得ようとする行為です。
たとえば、検索エンジンにはSEO対策したページ(HTMLテキストのページ)を認識させる一方で、ユーザーには画像やFlashで構成したページを見せるように仕掛けます。
アクセスした国や地域によって表示する言語を切り替えるコンテンツも、スパム行為として警告を受ける対象となる可能性があるので注意してください。
不正なリダイレクト
リダイレクトとは、最初にアクセスしたURLから自動的に別のURLへと移動させる設定のことを言います。
Webサイト自体を引越ししたために新しいURL先へと誘導する場合は正当な手段です。しかし、ユーザーが意図していないコンテンツに導かれてしまう不正なリダイレクトはペナルティの対象となるので、気を付けましょう。
価値のないアフィリエイトサイト
内容の薄い、読み手にとって価値の存在しないアフィリエイトサイトも注意が必要です。内容が充実していないと、オリジナリティに欠けたユーザーに有益ではないコンテンツだと判断される可能性があります。
アフィリエイトサイトが悪い訳ではありませんので、もし運営を考えているのであれば、読み手に価値のある情報を提供できるように努力してください。
悪意ある行為
ユーザーが求めていないにもかかわらず、一方的に情報を提供したり、強制動作させる行為もNGです。たとえば、下記のような事例が挙げられます。
- ユーザーがデータをダウンロードするとき、希望していないデータも一緒にダウンロードしてしまう
- ユーザーのパソコンにマルウェア、トロイの木馬、スパイウェアを侵入させる行為
- ユーザーがクリックしたリンク、ボタンとは違う部分をクリックさせる行為
リッチスニペットの仕組みを悪用
リッチスニペットの仕組みを悪用した行為はペナルティの対象です。
リッチスニペットとは、ユーザーが検索結果画面からどのページをクリックするか、その判断を助けるための視覚的にページの内容がイメージできるような情報のことです。
Webページと合わない、誤解を招くような内容になっている、リッチスニペットで表示されていたコンテンツが表示されない、といったことはしないように注意してください。
自動化されたクエリの送信
ソフトウェアなどを使って検索エンジンに自動的に大量のキーワードを送ることは禁止されています。理由としては、リソースの浪費が挙げられています。
ちなみに、特定のキーワードでのWEBページやランキングチェックを調べる行為も含まれています。そのため、立て続けに検索すると注意喚起のコメントが表示されるケースもあります。
スパムサイト判定された際の対処法を3ステップで解説
上述したことに気を付けていても、意図せずスパムサイトと判断されてしまうことがあるかもしれません。そんなときの対処法は以下の3つです。
- スパム判定の内容を確認
- ガイドラインに従い内容の修正
- サイトの再審査を要求
1.スパム判定の内容を確認
スパム判定の内容は、Googleの公式ツールであるGoogle Search Consoleでチェックします。
Google Search Consoleとは、Webサイトの表示回数だったり、クリック数などを視覚的にチェックできる無料ツールです。
- まずGoogle Search Consoleにログインします。
Google Search Consoleの登録には、googleアカウント(Gmailアドレス)が必要です。
携帯電話の番号を入力すれば、SMSに確認コードが届きます。届いた確認コードを入力すればアカウント作成は完了です。
- Google Search Consoleの「登録ページ」に進みますので、「今すぐに開始」をクリックしましょう。
- 次はプロパティタイプの選択画面に移行し、「ドメイン(※1)」か「URLプレフィックス(※2)」の選択をします。どちらかに自身のWebサイトのURLを入力して、「続行」をクリックします。
※1ドメイン:サイト全体を計測する場合
※2 URLプレフィックス:サイト全体 または サイトの部分をページを指定し分析する場合 - URLを入力したら、「ドメイン」で登録した場合TXTレコード(ドメインの所有権を確認するためのコード)が表示されるので、TXTレコードの右にある「コピー」をクリックし、契約しているサーバーに設定します。
サーバーの設定方法は、それぞれ公式サイトのガイドの方で確認しましょう。
- 「確認」をクリックすれば、「所有権を確認しました」と表示されます。
- 「URLプレフィックス」で登録した場合「HTMLタグ」をクリックします。メタタグが表示されますので、右側のコピーをクリックします。
- その画面を残したままサイトのHTMLコードの</head>タグの直前にコピーしたコードを貼ってください。
- 元の画面に戻り、「確認」をクリックして、「所有権を確認しました」というメッセージが表示されたら完了です。
2.ガイドラインに沿って内容を修正する
次は、ガイドラインに従い内容修正をします。
サマリーは、Google Search Consoleにアクセスして一番最初に表示される項目です。サマリーには、検索パフォーマンスやカバレッジ、拡張の過去3ヶ月分のデータが表示されます。それぞれから詳細ページに行くことができるので確認しましょう。
- 検索パフォーマンス
Webサイトが検索結果にどの程度表示されたのか、平均掲載順位はどの程度なのかを確認することができます。
- URL検査
特定のページを入力し、Googleにインデックスされているか、カバレッジに登録されているか、モバイルユーザビリティは良質か、などを検査することができます。
- インデックス
Webサイトのインデックス状況をチェックすることができます。Webサイトのページがどの程度Googleにインデックスされているか、インデックスに対してのエラーはどれくらいあるのか、などを確認できます。
もしもエラーがあれば、内容を確認して修正しましょう。
※「除外」はnoindexタグなどによって意図してインデックスから排除されたページなので問題はありません。サイトマップでは、Webサイト全体の構成をGoogleに伝達する記録やステータスをチェックすることができます。特定ページを削除したい場合はここからリクエストすることができます。
- 拡張
拡張では、表示スピードやユーザビリティなどに関してのデータをチェックすることができます。
モバイルやパソコンごとのページの読み込みスピードに関してのデータが示されています。大事なページのスピードが遅い場合、「PageSpeed Insights」などを使用して修正しましょう。
モバイルユーザビリティでは、テキストのサイズやクリック要素同士の距離など、モバイルユーザーのユーザビリティに関してのエラーをチェックすることができます。
- セキュリティと手動による対策
Webサイトの問題は、ここでチェックします。ウェブマスター向けガイドラインに違反していると目視でチェックされた場合、googleの担当自身がインデックスからの除外など措置を取ります。措置が取られればここに表示されることになり、メッセージセンターにも通知が届きます。確認できれば、即ガイドラインに沿って修正します。
また、マルウェアによる被害などセキュリティの問題が起きた場合にも、ここに警告サインが表示されます。常に確認する意識を持ち、問題が起これば対策が必要です。
- リンク
外部からリンクされているページのURLや外部のリンク元サイト、リンク元のアンカーテキスト、また内部リンクの多いページURLをチェックすることが可能です。スパムリンクの可能性もここでチェックできます。
また「設定」では、Webサイトの所有権やインデックスクローラなどの情報を確認できます。
Google Search Consoleで問題があれば、Googleへの報告はここから行います。「フィードバックを送信」をクリックした時点でのスクリーンショットも含めて報告は可能です。
3.サイトの再審査リクエストをする
Webサイトがユーザーにとって不正、または危険である表示を解除してもらうためには、Googleに「再審査」を要求する必要があります。
再審査を要求するためには、Google Search ConsoleでWebサイトの所有権をチェックしてあることが前提です。
サイトからハッカーによる被害をクリーンアップし、脆弱性を修正して正常なWebサイトをオンラインに戻してください。
また、再審査をリクエストする前に、抱えている問題が本当に改善したかをチェックしましょう。
問題が改善されていないのに再審査を要求してしまうと、対象のWebサイトが危険であると表示される期間はさらに長くなってしまいます。
再審査が完了するまでには数週間かかるかもしれませんが、Webサイトが正常であると判断されれば、72 時間以内のうちにブラウザや検索結果から警告が削除されることになります。
Google Search Consoleを使った被リンクの否認方法
Google Search Consoleを使った被リンクの否認方法について解説します。
まずは、否認するリンクのリストを作成します。そして、リンクの否認を選択し否認するリンクをアップロードします。
1.否認するリンクのリストを作成する
まずは、否認するリンクのリストを作成します。
Google Search Consoleにログイン、左メニューにある「リンク」をクリックします。「リンク」の画面の右上にある「外部リンクをエクスポート」を選択して、「そのほかのサンプルリンク」をクリックしてください。
次に、ダウンロードするファイル種別を選びます。CSV、Googleスプレッドシートどちらでも問題はありません。
2.リンクの否認を選択
ダウンロードしたリンクのリストをチェックして、クオリティの低いリンクと判断したものをテキストファイルにまとめます。被リンクの否認は基本的にワンURLごとに一行ずつ記述するようにします。
特定のドメインからの被リンクが多い場合などは、ドメインごと否認することも可能です。
その際、「domain:」というプレフィックスをつけて記述します。
作成した被リンクの一覧はテキストファイル(.txt)で保存してください。そのとき、文字コードは「UTF-8」or「7-bit ASCII」で保存しましょう。
3.否認するリンクをアップロードする
Google Search Consoleリンクの否認ページにアクセスします。
自身のサイトを選択して「リンクの否認」をクリック。注意事項をチェックしたら「リンクの否認」ボタンをクリックしてください。
作成したテキストファイルを選択し、「送信」ボタンをクリックしてアップロードは完了です。
スパムリンクとナチュラルリンクの違い
スパムリンク | ガイドラインに違反しているWebサイトやクオリティーの低いページから張られたリンク |
---|---|
ナチュラルリンク | 外部サイトから自然に張られたリンク |
「スパムリンク」と対峙する言葉に「ナチュラルリンク」があります。違いは以下の通りです。
スパムリンクとは、ウェブマスター向けガイドラインに違反しているWebサイトであったり、内容の乏しい、クオリティの低いページから張られたリンクです。競合サイトに悪意を持ったクオリティの低いサイトがわざとリンクを張ることで、競合相手を引きずり落とそうとする意図があります。
一方でナチュラルリンクとは、外部サイトから自然に張られたリンクです。たとえば、同じジャンルの話題を扱っている他のWebサイトから参照または引用されたり、共感したユーザーがSNSでシェアしたりすることで生まれます。
SEO対策にとって、被リンクは重要な意味を持ちます。ユーザーに利益をもたらし、信頼できるサイトがあれば、自然とユーザーは集まります。また、他のサイトで紹介してもらう、SNSで拡散されることで多くの集客も期待できます。
そうして多くの被リンクを集められると、そのページだけでなくドメイン全体の評価が高まり、検索順位をアップさせることができるのです。
不正な悪徳リンクに足を引っ張られ、サイトの評価を下げてしまわないように注意しましょう。
まとめ
今回は、スパムサイトに焦点をあてて解説をしました。
ブラックハットSEOのようなSEOスパムでラクをして検索結果の上位表示を狙おうとすると、かえってペナルティを受けて順位が下がってしまったり、インデックスが削除されたりする可能性が大きいです。
一方で、ウェブマスター向けガイドラインに準拠して正しいSEO対策をすれば、Googleから良い評価を得ることができます。規定に違反することなく、ユーザーに有益なサイトを作成していきましょう。
- SEO対策でビジネスを加速させる
-
SEO対策でこんな思い込みしていませんか?
- 大きいキーワードボリュームが取れないと売上が上がらない・・
- コンサルに頼んでもなかなか改善しない
- SEOはコンテンツさえ良ければ上がる
大事なのは自社にあったビジネス設計です。
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