SNS集客とは？おすすめプラットフォーム、メリット、成功のコツを解説

SNS集客とは

SNS集客とは、SNS（ソーシャル・ネットワーキング・サービス）を活用して自社の顧客を増やすことを指します。企業や店舗などが自社のSNSアカウントを作成し、商品やサービス、キャンペーンなどの情報を発信したり、ユーザーとコミュニケーションをとることで認知度を高め、見込み客を獲得する手法です。

SNS集客には、以下のような方法があります。

SNSの利用者は年々増加傾向にあり、ICT総研の調査によると国内のネットユーザーの約8割がSNSを利用しています。そのため企業にとってSNSは集客に欠かせないチャネルのひとつといえるでしょう。

集客におすすめのSNSプラットフォーム4選

SNSを活用した集客を検討する際、自社の商品やサービスのターゲット層に合ったSNSを選ぶことが重要です。

以下は、集客におすすめの主要SNSプラットフォームです。

以降では、それぞれについて解説します。

X（旧Twitter）

Xは情報の拡散力やスピード感が高いのが特徴です。リツイート機能により、ユーザー同士で情報共有がしやすく、ハッシュタグを活用したキャンペーンなどで認知度を高めることができます。

月間利用者数は4,500万人で、10代～30代の利用が活発です。企業アカウントでは、商品の紹介だけでなくユーザーとのコミュニケーションを積極的に行うことで、親しみやすいイメージを与えられるでしょう。

Facebook

Facebookは30代～50代のビジネス層に多く利用されているSNSです。実名登録制のため、他のSNSに比べてアカウントの信頼性が高いといわれています。

企業ページの開設が可能で、自社サイトのような情報発信に適しています。イベントページ機能もあるため、セミナーなどの集客にも活用できます。世界的にもユーザー数が多いので、海外向けのアプローチにも有効でしょう。

Instagram

Instagramは写真や動画に特化したビジュアル重視のSNSで、20代～30代の女性ユーザーが多いのが特徴です。ファッションや美容、グルメ、旅行など、見た目にこだわる業種との相性が良いでしょう。

ハッシュタグを最大30個使えるため、投稿の拡散が狙えます。ショッピング機能やアクションボタンを使えば、ECサイトへの誘導や来店予約などの導線設計も可能です。

LINE

LINEは国内最大のメッセージアプリで、幅広い年齢層に利用されています。企業はLINE公式アカウントを開設し、友だち登録したユーザーにダイレクトにメッセージを配信できます。

クーポンやキャンペーン情報の配信、チャット機能を使った問い合わせ対応など、顧客とのコミュニケーションに適したツールです。他のSNSからLINE公式アカウントへ誘導することで、見込み客の育成やリピーター化につなげることもできるでしょう。

SNS集客で成功するための3つのコツ

SNSを活用した集客を成功させるには、戦略的なアプローチが欠かせません。

ここでは、SNS集客で効果を上げるための3つの重要なポイントを解説します。目的の明確化、ターゲットの具体化、他チャネルとの連携を意識して取り組むことで、SNS集客の成果を最大化しましょう。

SNS活用の目的を明確化する

SNS集客に取り組む際、まずは目的を明確にすることが重要です。新規顧客の獲得なのか、ブランド認知度の向上なのか、既存顧客のファン化やリピート率アップなのか、目的によって最適なSNSの選定や投稿内容、施策が変わってきます。

KPIを設定し、定期的に効果検証と改善を行いながら、目的達成に向けて運用していくことが成功への鍵となります。

具体的なターゲット層のイメージ化を図る

SNS集客では、ターゲットとなる顧客層を明確にし、そのペルソナ像を具体的にイメージすることが大切です。

年齢や性別、居住地域、職業、趣味・関心事など、ターゲットの属性やニーズを深く理解することで、共感を得られるコンテンツの作成や、適切なSNSの選定、最適なアプローチ方法の検討が可能になります。ターゲットに刺さる情報発信を心がけ、エンゲージメントの高いフォロワーを増やしていきましょう。

他のチャネルと連携する

SNS集客の効果を最大化するには、SNSを単体で完結させるのではなく、他のチャネルと連携させることが重要です。例えば、店頭のチラシやポスターにSNSアカウントのQRコードを掲載したり、自社サイトにSNSのフォローボタンを設置したりするなど、リアルとWebの両方からSNSへの流入を促進します。

逆に、SNSからホームページやECサイト、予約ページへ誘導する導線も設計しましょう。オンラインとオフラインを織り交ぜたシームレスな顧客体験の提供が、集客力アップにつながります。

SNS集客のメリット

SNSを活用した集客には、従来の広告手法にはないさまざまな利点があります。ここでは、SNSならではのメリットとして、以下の4つを紹介します。

コストや情報拡散、顧客とのコミュニケーション、新規顧客の開拓でも、SNS集客は企業にとって大きなアドバンテージとなるでしょう。

無料で利用できる

SNSは基本的に無料で利用できるため、広告費用などのコストをかけずに集客活動を始められます。アカウントの開設や運用にかかる費用は人件費のみで、有料広告を出稿するよりもコストを抑えられるのが大きな魅力です。

予算が限られているスタートアップ企業や小規模ビジネスにとって、SNSは手軽に取り組める集客手法といえるでしょう。ただし、運用に工数がかかることや、すぐに効果が出ないことも考慮し、長期的な視点で取り組むことが重要です。

情報が自然に拡散される

SNSでは、フォロワーによるシェアやリツイート、口コミ投稿などにより、企業が発信した情報が自然に拡散されていきます。この「バイラル効果」により、企業側が労力をかけずとも、多くのユーザーに情報を届けることができます。

拡散力の高い魅力的なコンテンツを投稿したり、ユーザー参加型のキャンペーンを実施したりすることで、認知度の向上や新規顧客の獲得につなげられるでしょう。ユーザー発信の情報は、企業の一方的な宣伝よりも信頼性が高いというメリットもあります。

コミュニケーションを取りやすい

SNSでは、企業とユーザーが直接コミュニケーションを取ることができます。商品やサービスに関する問い合わせに迅速に対応したり、ユーザーの意見や要望を吸い上げたりすることで、顧客満足度の向上や信頼関係の構築につなげられます。

また、ユーザー同士のやり取りを通じて、ファンコミュニティが形成され、ブランドへの愛着やロイヤルティが高まることも期待できるでしょう。双方向のコミュニケーションを大切にすることが、SNS集客の成功の鍵となります。

新たなターゲット層への認知拡大できる

SNSを活用することで、これまでリーチできていなかった新たなターゲット層に対しても認知を広げられます。特に若年層に対しては、SNSの影響力が大きいといわれています。

例えば、商品の魅力的な写真や動画を投稿することで、若者の感性に訴求し、購買行動を促すことができるでしょう。また、SNSでの口コミ効果により、想定外の層からの反響を得られることもあります。ターゲットを広げ、新規顧客を開拓するチャンスとして、SNS集客に取り組むことをおすすめします。

SNS集客のデメリット

SNS集客には多くのメリットがある一方で、いくつかの注意点やデメリットも存在します。SNSを活用する際は、これらの点を十分に理解し、対策を講じながら運用していく必要があります。

まず、SNSでの集客効果が出るまでには一定の時間がかかることを認識しておきましょう。フォロワーを増やし、投稿が拡散されるまでには地道な努力が必要です。すぐに成果を求めすぎず、長期的な視点で継続的に運用していくことが重要です。

また、SNS運用には日々の投稿やユーザーとのコミュニケーションなど、人的リソースが必要となります。専任の担当者を置くことができない場合、他の業務との兼ね合いで負担が大きくなる可能性があります。運用体制やルールを整えておくことが求められます。

さらに、SNS上では予期せぬトラブルや炎上のリスクもあります。不適切な投稿や対応によって企業イメージを損ねることのないよう、細心の注意を払う必要があります。社内ガイドラインの策定や、緊急時の対応フローを用意しておくなどの備えが欠かせません。

SNS集客のデメリットを理解し、適切な対策を講じながら運用に取り組むことで、集客効果を最大化し、リスクを最小限に抑えることができるでしょう。メリットを活かしつつ、デメリットをカバーする戦略的なアプローチが求められます。

SNS集客の成功例

SNSを活用して見事に集客に成功している企業は数多くあります。ここでは、SNSを活用して成功した事例を3つ紹介します。

SNSの特性を活かした効果的な施策や、ユーザーとのエンゲージメントを高める工夫など、参考になるポイントが満載です。これらの成功事例を参考に、自社のSNS集客戦略に活かしていきましょう。

NTTドコモ

NTTドコモは、Twitterの活用により、フォロワーとのエンゲージメント向上に成功しました。ユーザーとの距離を縮めるために、フォロー＆リツイートキャンペーンを4回実施。また、トレンドを捉えた投稿や、キャラクターとのコラボ、リアルタイムな情報発信など、ユーザーの興味を引く工夫を凝らしました。

その結果、1年間でフォロワー数が20万人増加し、リツイート数は約7倍になるなど、企業アカウントとして大きな成長を遂げています。ユーザーのニーズを的確に捉えた投稿と、双方向のコミュニケーションが奏功した好例といえるでしょう。

日本コカ・コーラ

日本コカ・コーラは、自社のレモンサワーブランド「檸檬堂」の2周年を記念したTwitterキャンペーンで、大きな成果を上げました。フォロー＆リツイートで応募できるキャンペーンを実施し、ユーザーの投稿数に応じてインセンティブを変えるという工夫により、前年比158％のユーザー投稿を獲得。

キャンペーン期間中は、Twitterトレンド1位を数時間維持するなど、大きな話題となりました。ユーザー参加型の施策により、ブランドへの注目度とエンゲージメントを高めることができた事例です。

ワークマン

ワークマンは、ユニークなアンバサダーマーケティングにより、SNS上で大きな話題を集めています。報酬を提供せず、商品開発への参加やアンバサダーの発信するコンテンツの宣伝などの特典を用意することで、Win-Winの関係を築いています。

アンバサダーが自発的に魅力的なコンテンツを発信し、ワークマンの認知度向上とファン獲得に貢献しています。販促費をかけずに、ユーザーとの強い関係性を構築できているのが特徴です。アンバサダーを巻き込んだ共創型のSNS戦略は、多くの企業の参考になるでしょう。

まとめ

SNS集客は、現代のビジネスに欠かせない手法です。SNSの特性を理解し、明確な目的とターゲットを設定することで、効果的な集客が可能となります。適切なSNSプラットフォームを選択し、他のチャネルと連携させながら、無料で情報を拡散できるメリットを活かすことが成功のカギです。SNS集客の成功事例から学び、戦略的に取り組むことで、ビジネスの成長と発展につなげることができるでしょう。

プロフィール

GMO TECH株式会社 大澤 健人（おおさわ けんと）

2012年より一貫して検索エンジン領域のコンサルティング業務に従事。 2017年にGMO TECH社に参画。営業組織の構築、新商材開発、マーケティング部門立ち上げをおこなう。 現在、MEOコンサルティング、SEOコンサルティング、運用型広告などSEM領域全体を統括し、 お客様の期待を超える価値提供を行うため日々、組織運営・グロースに奔走している。