キャッチフレーズとは?記憶に残るキャッチフレーズの一覧をもとに作り方のポイントとコツを解説
キャッチフレーズは、文字数が少ないからこそ魅力的なものを作るにはポイントを押さえることが大切です。
この記事では、キャッチフレーズを作る上で大切なポイントを解説します。参考になるキャッチフレーズも紹介しましたので、ぜひ参考にしてください。
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キャッチフレーズとは?
キャッチフレーズとは、宣伝や広告で使われる短い謳い文句・決まり文句のことです。強い印象付けを目的としており、少ない文字数の中に伝えたいことや理念などが込められています。
キャッチコピーとの違い
キャッチフレーズと似た言葉として、キャッチコピーが挙げられます。
日本で使われているキャッチコピーとキャッチフレーズは、いずれも和製英語です。どちらも英語では「Advertising slogan」といいます。キャッチコピーの方がより宣伝や広告の意味合いが強く、購買意欲の促進を目的としています。キャッチフレーズは、広告以外の目的でも用いられます。
しかし、実際のところキャッチコピーとキャッチフレーズに大きな違いはなく、両者を同じ意味で使う場面が多いです。
なお、英語にも「Catchphrase」という単語はありますが、宣伝や広告で使う謳い文句を意味する言葉ではありません。英語のCatchphraseは、繰り返し使われている・多くの人の記憶に残っているフレーズを指す言葉です。
キャッチフレーズの用途
キャッチフレーズを使う場面として、以下の例が挙げられます。
- 企業の広告宣伝
強い印象付けができるキャッチフレーズは、認知度の獲得や新商品・サービスの宣伝に有用です。
- 個人の就職活動
個人がキャッチフレーズを使う場面の代表例が就職活動です。自己PRや印象付け、ほかの応募者との差別化などを目的に使われます。
キャッチフレーズの種類
キャッチフレーズは、大きく以下の2つに分けられます。
- イメージ広告型
- レスポンス型広告
それぞれ詳しく解説します。
イメージ広告型
イメージ広告型とは、興味・関心を持ってもらうことを目的としたキャッチフレーズのことです。ブランド訴求型・USP訴求型とも呼ばれます。イメージ広告型のキャッチフレーズは、キャッチフレーズで与える印象と、これまで打ち出してきたブランドイメージとの統一感が重要です。
イメージ広告型のキャッチフレーズは、さらに商品キャッチコピーと企業イメージ広告の2パターンに分けられます。それぞれの例を紹介します。
商品キャッチコピー
各企業が特定の展開する商品やサービスに付けられたキャッチフレーズです。例を5つ紹介します。
- 「モノより思い出」:セレナ(日産自動車)
- 「すぐおいしい、すごくおいしい」:チキンラーメン(日清食品)
- 「やめられないとまらない、カルビーかっぱえびせん」:かっぱえびせん(カルビー)
- 「クリープを入れないコーヒーなんて」:クリープ(森永乳業)
- 「ファイト一発!」:リポビタンD(大正製薬)
企業イメージ広告
企業イメージ広告としてのキャッチフレーズは、会社のスローガンとして使われるケースも多いです。具体例を5つ紹介します。
- 「ココロも満タンに」:コスモ石油
- 「お、ねだん以上。」:ニトリ
- 「驚安の殿堂」:ドン・キホーテ
- 「人を、想う力。街を、想う力。」:三菱地所
- 「お口の恋人」:ロッテ
レスポンス型広告
レスポンス型広告は、興味・関心を持ってもらった後、さらに購買行動にまでつなげることを目的としたキャッチフレーズです。単なる印象付けや認知の獲得ではなく、その先の行動を目的としているため、消費者の心を大きく動かす必要があります。
広告に限らず、記事のタイトルや導入文など、さまざまな場面で活用できるタイプです。
一度は聞いたことがある!キャッチフレーズ一覧
人の心に残るキャッチフレーズには、次の項目で紹介するコツやポイントが盛り込まれています。
有名なキャッチフレーズ10個を一覧にしましたので、どのような共通点があるのか、まずは考えてみましょう。
- 「カラダにピース。」:カルピス
- 「日本を、1枚で。」:Suica(JR東日本)
- 「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」:ファーストリテイリング
- 「NO MUSIC NO LIFE」:タワーレコード
- 「キミが、感動のタネになる。」:電通新卒採用
- 「あしたのもと AJINOMOTO」:味の素
- 「心と心で、つながる未来へ」:ワタミ
- 「おいしい記憶をつくりたい。」:キッコーマン
- 「ドトール、のち、はれやか」:ドトール
- 「あなたと、コンビに、ファミリーマート」:ファミリーマート
ここからは、記憶に残るキャッチフレーズを考えるうえで欠かせない重要なことを説明していきます。
キャッチフレーズを作る際に大切な3つのポイント
キャッチフレーズは、シンプルでわかりやすい内容であるほか、文字数は決して多くありません。そのため、一見簡単に作れそうな印象を持つかもしれませんが、魅力的なキャッチフレーズを作るのは案外難しいものです。
キャッチフレーズを作る際に留意したいポイントとして、以下の3点が挙げられます。
- ターゲットを決める
- ターゲットがニーズを理解する
- 伝えたいことを明確にする
それぞれ詳しく解説します。
1.ターゲットを決める
キャッチフレーズ作りでは、明確なターゲットを決めることが大切です。
ターゲットが決まっていない状態とは、誰に向けてメッセージを作るか定まっていない状態ともいえます。メッセージを届ける対象が曖昧では、「誰に向けたものなのか」「何を言いたいのか」がわからないキャッチフレーズになる可能性があります。
ターゲットの属性・価値観・ニーズなどを細かく設定し、できる限り具体的な人物像を設定しましょう。
2.ターゲットのニーズを理解する
魅力的なキャッチフレーズを作るためには、ターゲットのニーズを理解する必要もあります。
キャッチフレーズは、宣伝したい対象の魅力や特徴をアピールすることが大切です。しかし、ターゲットのニーズを理解せずにいると、自分がアピールしたい内容を盛り込んだ、いわば自己満足なキャッチフレーズになる恐れがあります。
ターゲットのニーズや考えを理解することで、心に響くキャッチフレーズを作れる可能性が高くなります。
3.伝えたいことを明確にする
キャッチフレーズ作りでは、伝えたいことを明確化することも大切です。
キャッチフレーズは、一目で強い印象を付ける目的で使われます。伝えたいことが明確でないと、「伝えたいことがわからない」「何も伝わらない」キャッチフレーズになってしまい、見た人の心に残りません。キャッチフレーズの目的を果たせないともいえます。
伝えたいことを明確にした上で、短くシンプルに伝えられるキャッチフレーズを作りましょう。
記憶に残るキャッチフレーズの特徴と作り方のコツ
一度聞いたら耳から離れないフレーズや記憶に起こるフレーズには、以下のような特徴があります。
- 「なぜ」を引き出すような言い回し
- 共感を得るための問題提起
- カタカナや英語によるイメージ戦略
上記の特徴を含めて作ることがコツです。それぞれについて、詳しく解説します。
「なぜ」を引き出すような言い回し
目にした人を考えさせるような、「なぜ」を引き出す言い回しのキャッチフレーズは、印象に残りやすいです。
人の心理に見られる特徴のひとつとして、一度疑問を抱くと答えを知りたくなる点が挙げられます。疑問形やあえて答えを隠したキャッチフレーズは興味を引きやすく、結果として人の記憶に残る効果が期待できます。
共感を得るための問題提起
問題提起することで共感を得られるキャッチフレーズも、記憶に残る可能性が高いです。
単にインパクトが強いだけでは、強い印象を受けるものの、すぐに忘れられてしまう恐れがあります。しかし、キャッチフレーズに共感を得られれば、自分に関係するキャッチフレーズであると認識され、心に刺さる・記憶に残りやすくなるでしょう。
問題提起によってターゲットへ直接的に訴えかけることで、「自分も同じ問題抱えている」と共感を獲得できます。
カタカナや英語によるイメージ戦略
擬音語や擬態語をカタカナ・英語にする方法も、記憶に残るキャッチフレーズを作るうえで効果的です。
擬音語・擬態語は音や動きを文字にしたものですが、ひらがなや漢字だとイメージとすぐに結びつかないケースが多いです。例えば「きらきら」と「キラキラ」はまったく同じ音ですが、字を見たときに持つイメージや、イメージを想起するまでの時間が違うと感じるのではないでしょうか。
音の響きそのものだけでなく、カタカナや英語が持つイメージの力を戦略的に取り入れましょう。
まとめ
キャッチフレーズは、一目で強く印象付ける役割を果たします。少ない文字数なので一見簡単に作れそうですが、魅力的であり印象的、かつ目的をしっかり果たせるキャッチフレーズを作るのは、決して容易ではありません。シンプルで短いメッセージだからこそ、ポイントをしっかり押さえることが重要です。
今回紹介したポイントやコツはどれも基本的に見えますが、意識しなければ忘れがちな要素でもあります。何度も繰り返し読んだり、キャッチフレーズ作りの際に照らし合わせたりして、魅力的なキャッチフレーズ作りの参考にしてみてはいかがでしょうか。
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