CVR(コンバージョンレート)の計算式や平均値、改善方法を紹介
そこで今回は、「CVRの計算式と平均値」「CVRを改善する具体的な方法」を紹介していきます。
- CVR(コンバージョンレート)の計算式
- CVR以外で広告によく使われる計算式まとめ
- CTR(Click Through Rate)の計算式
- CPC(Cost Per Click)の計算式
- CPA(Cost Per Acquisition)の計算式
- CVRの平均値はどれくらい?
- GoogleアナリティクスでのCVRの設定方法と確認方法
- 設定方法
- 確認方法
- CVRが低い時の3つの原因
- サイト構造に問題がある
- 広告とサイトの内容にギャップがある
- 市場の変化に対応できていない
- CVRを改善する7つの具体例
- ターゲティングの最適化
- CVまでの導線を見直す
- LPO(ランディングページ最適化)
- EFO(エントリーフォーム最適化)
- CVの種類を増やす・見直す
- 離脱防止ツールや接客ツールの導入
- あらかじめ防げるエラーを無くす
- まとめ
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CVR(コンバージョンレート)の計算式
CVRの計算式は下記の通りです。
コンバージョン数÷セッション数×100=CVR(%)
この計算をすることで、サイトのセッション数(クリックや訪問者)に対してどれだけコンバージョン(成果や成約など)につながったかを把握することができます。
セッション数には、サイトの訪問者や複数のページビューなどを含みます。例えば、サイトの訪問者数が2000で、コンバージョンが20だとすると、計算式は以下のようになります。
20(コンバージョン数)÷2000(訪問者数)×100=1%
よって、この事例のCVRは1%になります。CVRを把握することで、広告やSEOの改善に役立てられます。
また、セッション数と似た言葉に「PV(ページビュー)」「インプレッション」がありますが、それぞれ意味が異なるので、混同しないように注意しましょう。
そもそもセッション数とは、WEBサイトに何回アクセスがあったかを示す数値です。「アクセス数」ともいわれています。サイト訪問者がサイト内を回遊し、さまざまなページを閲覧してもセッション数は1です。
PV数とは、ブラウザにWEBサイトのページが表示された回数を示します。つまり1回のセッションで3ページ閲覧するとPV数は3になります。
それから、インプレッション数とは、広告などのページが表示された回数を示します。つまり、クリックされなくても表示さえされれば、インプレッションは加算されます。
それぞれの言葉の意味を正しく覚えて、適切に使い分けるようにしましょう。
CVR以外で広告によく使われる計算式まとめ
広告やマーケティング業界では、CVR以外にもさまざまな指標を使い、広告効果を測定します。その際に使われる指標と、その指標を割り出すための計算式も覚えておきましょう。
CTR(Click Through Rate)の計算式
CTR(クリック率)の計算式は下記の通りです。
クリック数÷インプレッション数×100=CTR(%)
CTR(クリック率)とは、自社のWEBサイトが表示された回数のうち、クリックされた割合を示す数値です。
例えば、一定期間のインプレッション数が2000で、クリック数が20だとすると、CTRは以下のようになります。
20(クリック数)÷2000(インプレッション数)×100=1%
CTRが高いほど、検索結果から自社のWEBサイトに流れてくる割合が高いということになります。CTRを改善することで、CVRも改善されていきます。
CTRを改善するには、ユーザーの興味や関心を惹きつける広告を打ち出したり、WEBサイトの場合は、キーワード選定や検索クエリごとの検索意図を精査したりすることで改善されます。
CPC(Cost Per Click)の計算式
CPC(クリック単価)の計算式は下記の通りです。
広告費÷クリック数=CPC(円)
CPC(クリック単価)とは、広告が一度クリックされるのにかかった費用を表しています。
例えば、広告宣伝費が2万円で、広告が1000回クリックされたとします。その場合の計算式は、以下のようになります。
2万(広告費)÷1000(クリック数)=20円
つまり、一回のクリックにかかった広告費用は20円になります。
CPCの単価は、オークション方式で決まり、コンバージョンにつながる可能性が高いキーワードほど、CPCが高くなる傾向にあります。ここでは、CPC課金の代表例であるGoogleのリスティング広告を事例に説明します。
オークションは、入札単価だけでなく、「広告ランク」によって競われます。主に以下3つの要素で決定されます。
- 入札単価
- 品質スコア
- 広告表示オプション
これらを掛け合わせた数値が、広告ランクになります。さらに、CPCを低く抑えるためには、「品質スコアを高める」ことが重要になります。品質スコアが他メディアよりも高いと、入札単価を下げても広告ランクを高められるからです。
では、品質ランクはどのように決まるのでしょうか。以下3つの指標を高めることが重要になります。
- 指定クリック率
- 広告の関連性
- LPの利便性
指定クリック率とは、特定のキーワード検索で表示された広告がクリックされた回数を示す数値です。
広告の関連性とは、広告主の情報がユーザーにとってどれだけ有用か示す指標です。
LPの利便性とは、サイトを訪れたユーザーが必要な情報をどれだけ簡単に見つけ出せるかを示す指標です。
これらの指標を高めることが、CPCを低く抑えることにつながります。
CPA(Cost Per Acquisition)の計算式
CPA(顧客獲得単価)の計算式は、下記の通りです。
広告費÷コンバージョン数=CPA
CPAは、顧客を一人獲得するのにかかった費用を表しています。「獲得単価」「顧客獲得単価」「成果単価」などと呼ばれています。
CPAの値が小さい場合、少ない予算で効率的に顧客獲得ができたことを示します。
CVRの平均値はどれくらい?
引用元:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry
上記の表は、WEB広告に使える無料ツールを提供しているWordStream社が発表した、Google広告の業界別CVRです。Average CVR(Search)はリスティング広告、Average CVR(GND)はディスプレイ広告を意味します。
このように各業界、広告の種類によってCVRは異なります。自社のCVRを評価する際は、業界ごとに分かれている平均値を参照するようにしましょう。
また、CVRはコンバージョン設定、LPの質、リスティング広告ならキーワードとの相性によっても異なります。全ての広告を一律に評価することは難しいということも、覚えておきましょう。
業界ごとの平均値からもわかるように、CVRはディスプレイ広告よりリスティング広告の方が高くなります。その理由は、広告が表示される時のユーザー心理が関係しています。
リスティング広告は、ユーザーがそのキーワードを検索した時に打ち出される広告で、ディスプレイ広告は、ニュースやアプリを閲覧している時に表示される広告です。したがって、リスティング広告の方が、顕在化したニーズに対して広告を打ち出せているのです。
GoogleアナリティクスでのCVRの設定方法と確認方法
Googleアナリティクスでは、「WEBサイト全体」「流入元別」「LP別」にCVRを確認できます。以下で設定方法や確認方法を解説していきますので、参考にしてみてください。
設定方法
CVRの設定方法は、以下の通りです。
- アナリティクスのホーム画面左下にある「管理(歯車のマーク)」>画面右側にある「目標」>「新しい目標」をクリック
- 「テンプレート」または「カスタム」を選択>「コンバージョンのタイプを設定」>「続行」>「保存」
確認方法
CVRの確認方法は、以下の通りです。
アナリティクスのホーム画面から、左下にある「コンバージョン(旗のマーク)」>「目標」>「概要」に進むことで、サイト全体のCVRを確認できます。
また、流入元別へは「集客」>「すべてのトラフィック」>「チャネル」から確認できます。「Social」「Direct」「Organic Search」などの流入元を確認できます。
LP別は、「行動(四角のマーク)」>「サイトコンテンツ」>「ランディングページ」から確認できます。
CVRが低い時の3つの原因
CVRが低いときは、サイトの構造や広告の内容を改善した方が良いケースがあります。よくあるのは、「サイト構造に問題がある」「広告とサイトの内容にギャップがある」「市場の変化に対応できていない」といった、3つが原因として挙げられます。
それぞれ詳しく解説していきましょう。
サイト構造に問題がある
CVRが低いとき、まずはサイト構造に問題はないか確認しましょう。確認項目は、以下の通りです。
- ボタン・リンクの数や位置など、CVまでの導線が不十分
導線が無駄に多かったり、導線がわかりにくかったりすると、CVRは上がりません。上位サイトを参考にしつつ、客観的な視点で導線を構築することが重要です。 - ファーストビューでユーザーの関心を引き込めていない
はじめに記事を見た時に、「気になる」「今の私にピッタリの内容だ」と思ってもらうことが重要です。ペルソナを具体的に設定し、関心を引き込めるようなトップビューやリード文を作成しましょう。 - サイトの表示スピードが遅い
容量の大きい画像やプラグインを導入しすぎると、サイトの表示速度は悪化します。これによって読者は、ページが表示される前にサイトから離れてしまう可能性が高まるので注意しましょう。 - モバイル対応が不十分
モバイルに対応していないサイトは、読みにくく不快な印象を抱いてしまいます。ほとんどのユーザーはスマートフォンからの流入が多いため、モバイルで見たときに見やすい表示になっているか、必ず確認するようにしましょう。 - 入力フォームの項目が多い
アンケートや申し込みサイトの入力項目が多いと、途中離脱の要因になってしまいます。より簡潔に、本当に必要な情報だけを、入力してもらうようにしましょう。
広告とサイトの内容にギャップがある
例えば、リスティング広告で「シワ 改善」のキーワードで広告を出稿しているにもかかわらず、「シミの改善がメインだけどシワの改善にも役立つ」商品が紹介されるとします。
この場合、ユーザーが解決したいのは「シワの改善」であって、「シミの改善」ではありません。広告も「シミの改善」を全面に押し出した内容になっているはずです。「シワの改善」を求めるユーザーとの間にギャップが生まれてしまい、CVRやCPCが悪化します。
また、ディスプレイ広告で野球のアプリを宣伝していたが、実際インストールできるアプリは、サッカーアプリになっているとします。広告を見た人は、「野球のアプリをインストールしたい」のに、サッカーのアプリが出てきてしまったら広告とサイトの内容にギャップが生まれてしまいますよね。
このように、広告とサイトのギャップをなくし、ユーザーに適切な価値を提供しなければならないのです。
市場の変化に対応できていない
季節や物価、競合の出現や他社キャンペーンの状況など、市場はさまざまな要因で変化します。同じ広告を通年で打ち出していては、市場の変化に対応できず、他社に追い越されてしまいます。
市場の動向を常に確認し、状況に応じた広告を打ち出していく必要があるのです。
CVRを改善する7つの具体例
CVRを改善するために、さまざまな施策を講じる必要があります。具体的に、7つの事例を紹介しているので、参考にしてみてください。
ターゲティングの最適化
広告を配信する層を広く設定してしまうと、その商品・サービスに全く興味のないユーザーまで広告をクリックしてしまう可能性があります。一方で、範囲を狭くしすぎると、CV率は上がりますが、それだけ広告を見る母数が減ってしまい、機会喪失を招いてしまいます。
リスク許容度の範囲内で、ターゲットを広げましょう。>/span>
CVまでの導線を見直す
ECサイトやLPの場合、CVまでの導線に段落番号を振ってみましょう。
例えば、ECサイトで「購入」がゴールだったとして、そこまでの導線を考えてみます。
- 再ログイン
- 商品を検索する
- 商品の特徴やメリット、口コミ等を確認する
- 前のページに戻る、お気に入り登録または購入
- フォームを入力し手続き
- 購入完了
このように導線が引かれていたとします。この場合、お気に入りに登録しているユーザーに対してメールを送ることで、新たに購入までの導線を引くことができます。また、関連商品を表示する方法も、新たな導線設計につながります。
一方で、再ログインの手間を省くことで、導線がさらに簡素化され、ユーザーは利用しやすくなるかもしれません。このように、CVまでの無駄な導線を排除することで、CVRが改善されていくのです。
LPO(ランディングページ最適化)
LPOを改善するには、FV(ファーストビュー)を改善することが第一だといわれています。LPのFV直帰率は70%といわれており、最初に見た印象で、その後読み進めるか判断しているのです。
また、その他の要素としては、訴求ポイントや申し込みボタンの位置・数、コンテンツの並び順を改善することで、LPOは改善されます。LPは基本的に縦長で、一枚で完結します。申し込みを目的としているサイトなので、申し込みリンク以外を貼らないことで、離脱を防ぐ必要があります。
また、これらの効果を検証する方法としては、「A/Bテスト」「多変量テスト」が有効です。
A/Bテストとは、画像やテキストを2枚用意し、どちらが高い効果を発揮するか確認する方法です。また、多変量テストとは、複数の箇所を変更し、全パターンを組み合わせて効果検証するテストです。
細かい修正をしたい場合は、A/Bテスト、大きな変更をする場合は、多変量テストを行うと良いでしょう。
EFO(エントリーフォーム最適化)
無料の会員登録や資料請求で、「入力フォームが多くて面倒」という体験をしたことはありませんか?
EFOは、入力項目が最適化されていないときに低い値を示します。具体的に改善する部分は、入力項目数やセキュリティ、入力フォームの長さなどを確認し、無駄を省くようにしましょう。
途中離脱を防ぐことでCVRだけでなく、CPAも改善されていきます。
CVの種類を増やす・見直す
また、購入だけでなく、「資料請求」「会員登録」「LINEなどの友達追加」などもCVの候補に入れることで、CVRが上がる可能性があります。これらの要素は、購入よりもハードルが低く、行動に移す確率が比較的高いからです。
資料請求や会員登録から、メールやLINEの導線を引けるため、見込み客の確保につながります。
離脱防止ツールや接客ツールの導入
離脱防止のポップアップツールを導入することで、CVRが改善する例もあります。ツールには、期間限定の割引クーポンやカウントダウン等の効果をつけることで、「今買った方が良い」と思ってもらいやすいです。
また、AIの接客ツールを導入することで、その場で見込み客の問題解決ができ、離脱防止またはCVRの改善につながります。
あらかじめ防げるエラーを無くす
リンク切れや情報が古いなど、あらかじめ防げるエラーを無くしていくことは、非常に大切です。サイトを訪れたユーザーに不信感を与えないよう、小まめにリライトする等、常に最新の状態を保ちましょう。
まとめ
今回は、「CVRの計算式と平均値」「CVRを改善する方法と具体的な方法」を紹介していきました。
CVRの改善は、トライアンドエラーを繰り返していくことが重要です。経験やデータを蓄積させ、より良い改善策が導き出せるようにしていきましょう。
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