Googleタグマネージャー(GTM)とは?使い方・設定方法・導入メリットを解説
サイトを運営していて面倒なことの一つが、タグの張替えです。
数ページならまだしも、たくさんのページに貼られたタグを貼りかえる作業は、容易なことではありません。
そんなときにおすすめなのが、Googleタグマネージャーです。
オンラインの管理画面上でタグを一括管理できるので、編集が必要なページに延々とコピペ作業を繰り返すこともありません。
今回の記事では、タグ管理にとても便利なGoogleタグマネージャーの設定方法や導入メリットなどを解説していきます。
ぜひ参考にしていただいて、サイト運営にお役立てください。
- Googleタグマネージャー(GTM)とは?
- Googleタグマネージャー(GTM)の使い方・設定方法
- ①アカウントの追加・コンテナの設定を行う
- ②サイトにタグを設置する
- ③Googleアナリティクスを連携する
- ④タグが正確に機能しているかをプレビューモードで確認
- ⑤Googleアナリティクスの管理画面でアクセスを確認する
- Googleアナリティクスが連携できないときの3つの対処法
- スニペットが正しく設置されているか確認する
- GoogleアナリティクスのIDやタグに不備がないか確認する
- アクセス対象外になっていないかフィルタを確認する
- Googleタグマネージャー(GTM)の6つの基本用語
- タグ
- トリガー
- 変数
- ワークスペース
- コンテナ
- バージョン
- Googleタグマネージャー(GTM)の5つのメリット
- 毎回Webサイトにタグを設置する手間がかからない
- Google系の分析ツールと相性が良い
- Webサイトの高速化につながって重くなりにくい
- タグの管理を外部の業者に任せる必要がない
- タグの設置や設定の変更履歴を残すことができる
- Googleタグマネージャー(GTM)の3つのデメリット
- 慣れるまで初心者には難しくハードルが高い
- 他の分析ツールが動かなくなるリスクがある
- 全てのタグと相性が良いわけではない
- Googleタグマネージャー(GTM)の利用をおすすめする人
- Googleタグマネージャー(GTM)の利用を特別おすすめしない人
- まとめ
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Googleタグマネージャー(GTM)とは?
Googleタグマネージャー(略称:GTM)は、Googleから提供されているタグマネジメントツールです。
タグマネジメントツールは「タグ(計測タグや広告タグなど)」を「マネジメント(管理)」するためのツールのことで、タグの一元管理や更新の際にとても便利に使うことができます。
たとえば広告タグを張り替える場合、対象のWebページ全てに張り替え作業が生じるので、一般的にはHTMLの編集作業を延々と繰り返さなければいけません。
数ページならまだしも、数十ページもしくは数百ページに渡ってこのような作業を行うのは、何かと面倒ですし、作業ミスがあった場合は余計な手間もかかってしまいます。
けれど、Googleタグマネージャーを使えばオンラインの管理画面上でタグを一元管理できるので、毎回HTMLを編集することもなくなります。
また、ページごとで埋め込むタグの管理ができるので、終了案件となったアフィリエイト広告が貼られたページをいちいち探す手間もかかりません。
しかも、だれでも無償で利用できて、よくあるWebサイトの規模による利用制限なども特にないので、個人から企業までいろんな規模のサイトで利用できるとても便利なツールなのです。
Googleタグマネージャー(GTM)の使い方・設定方法
それでは、Googleタグマネージャー(GTM)の使い方や設定方法について解説していきます。
①アカウントの追加・コンテナの設定を行う
タグマネージャーを使うにはGoogleアカウントが必要ですが、もしまだお持ちでなくても、タグマネージャーのログイン画面から登録へ進めます。まずは、下記公式サイトのリンクからお進みください。
Googleタグマネージャーに初めてログインした場合の初期画面です。赤枠の「アカウントを作成するにはここをクリックしてください」をクリックします。
アカウント名は会社名(個人であればサイト名や個人名など)を入力します。国はプルダウンの中から日本を選択してください。
チェックマークは任意で構いませんが、通常はチェックを入れます。
コンテナ名にはドメインを入力し、ターゲットプラットフォームは「ウェブ」を選択します。
なお、コンテナ名にドメインを入力しましたが、あくまでも便宜上のものです。名前という位置づけなので、ここで入力したドメインだけしかコンテナが使えないわけではありません。
入力が終わったら「作成」をクリックします。
利用規約のポップアップが表示されます。なお、左上のプルダウンには日本語がないので(記事執筆時)、そのまま右上の「はい」をクリックしてください。
以上でアカウントとコンテナの作成が完了です。
②サイトにタグを設置する
コンテナ設定が完了したので、次は、そのコンテナを利用するために必要なタグを取得します。タグを取得したら、導入したいサイトのHTMLに追加します。
コンテナ作成が完了した時点で上記ポップアップが表示され、コンテナを利用するために必要なタグが表示されます。表示されたタグをサイトのHTMLに追加してください。
なお、ポップアップにも書かれていますが、追加位置は下記のとおりです。
- 上段のタグは<head>タグ内のなるべく上
- 下側のタグは開始タグ<body>の直後
このコンテナタグですが、基本的にはサイト内の全ページに追加します。それが難しい場合には、必要なページだけへの追加となりますが、どちらでもGoogleタグマネージャーの動作に問題はありません。
ただし、コンテナタグが入っていないページでは、Googleタグマネージャーの利用はできません。対象ページを増やす場合は、その都度HTMLを編集してコンテナタグを追加してください。
また、WordPressのテーマによっては、設定画面でタグ追加ができるものもあります。
とても便利に使えるので、このような機能があるテーマの利用もおすすめです。
最後に、コンテナタグを忘れてしまったり保存し忘れた場合には、右上の赤枠をクリックしてください。いつでも確認することができます。
③Googleアナリティクスを連携する
コンテナタグの取得も完了し、Googleタグマネージャーの利用対象ページへのタグ設置も完了したら、今度はワークスペースの設定をおこないます。
ここでは、対象ページで「GoogleアナリティクスのPV計測」を行うタグを登録する「Googleアナリティクスとの連携」について解説していきます。
左側のメニューにある「変数」をクリックすると、変数の一覧画面が表示されます。
Googleアナリティクスタグを登録する場合は、今後のためにも「Googleアナリティクス設定」の変数を準備しておくことをおすすめします。
「Googleアナリティクス設定」変数は「Googleアナリティクス」のタグの設定一式をまとめて保存できる変数のことです。同じプロパティの計測タグを複数登録できて、設定の共通化も簡単にできるようになります。
「ユーザー定数変数」の右側にある「新規」ボタンをクリックすると、変数の新規登録画面が表示されます。
画面が切り替わったら、赤枠エリア内のどこでもいいのでクリックしてください。クリック後、右側に登録したい変数が一覧で表示されます。
下にドラッグして「ユーティリティ」にある「Googleアナリティクス設定」を選択します。
「トラッキングID」にGoogleアナリティクスプロパティのID(UA-×××-×)を入力し、右上の「保存」ボタンをクリックします。
変数名の変更画面が表示されます。デフォルトで「Googleアナリティクス設定」と入力されていますので、このままでも大丈夫です。
入力が完了したら「保存」をクリックしてください。これで同じトラッキングIDに登録するプロパティ(サイト)の「Googleアナリティクス設定」は完了です。
この変数登録をしておくだけで、今後はGoogleアナリティクスの同じトラッキングIDに登録されるプロパティ(サイト)は、同一のコンテナタグをサイト内に設置するだけです。
コンテナタグの新規登録も不要ですし、管理もとても楽で編集時にミスすることもありません。なお、もし別のプロパティの計測タグを登録する場合は、新規に変数設定をしてください。
続いて、アナリティクスのタグを登録する作業について解説していきます。
「Googleアナリティクス設定」変数が準備できましたので、次にPV計測タグを登録します。左側メニューの「タグ」→右上の「新規」をクリックします。
赤枠のタグエリアをどこでもいいのでクリックすると、右側の「おすすめ」に登録したいタグが一覧で表示されます。ここから「Googleアナリティクス-ユニバーサルアナリティクス」を選択します。
トラッキングタイプは、デフォルトでページビューになっています。確認して、もし違う場合は「ページビュー」で設定してください。そして「Googleアナリティクス設定」で登録した変数を選択します。
今度は画面下にある「トリガー」を赤枠のどこでもいいのでクリックしてください。
登録してあるトリガーが一覧で表示されますので「ALL Pages」を選択します。
最後に、左上のタグ名を変更(分かりやすい任意の名称等)して「保存」ボタンをクリックすれば完了です。
④タグが正確に機能しているかをプレビューモードで確認
Googleアナリティクスのタグ設定が完了したので、今度はそのタグが正確に機能しているかをプレビューモードで確認します。
Googleタグマネージャーのワークスペースを開き、右上の「プレビュー」ボタンをクリックします。
赤枠の「Connect」をクリックすると、登録したサイトが表示されます。
登録したサイトに重なって、上の画像が出てきますので「Finish」をクリックしてください。
再度同じような画面が出てきますが、そのまま「Continue」をクリックします。
「Tag Fired」にアナリティクスが表示されているか確認します。ここに表示されていれば、タグは正確に機能しているので動作確認は終了です。
ここまで終わったら、あとはタグを公開するだけです。現段階では、あくまでもプレビューだけで、設定は反映されていません。そのため、タグを公開して、設定内容を一般ユーザーへ反映させます。
右上の「公開」をクリックします。
「バージョン名」に任意の名前を入力します。「バージョンの説明」には、この設定の内容や、今後変更した場合にはその変更点の概要などを文章で入力します。
例)アクセス解析のために、Googleアナリティクスの計測タグをタグマネージャーに設定しました。
入力が終わったら、右上にある「公開」ボタンをクリックして公開完了です。この時点で、サイトへのアクセスが反映された状態となっています。
⑤Googleアナリティクスの管理画面でアクセスを確認する
それでは、今回の設定内容がGoogleアナリティクスに反映されているか、確認してみます。確認するには、まずはGoogleアナリティクスの管理画面にログインします。
今回は、Googleアナリティクスのタグは「ユニバーサルアナリティクス」で設定しました。そのため、アクセス解析のアカウントは「UA」から始まるプロパティを選択します。
ユニバーサルアナリティクスを開いたら、管理画面の左側メニューにある「リアルタイム」をクリックします。
概要をクリックしたら、現在のリアルタイムのアクセスが表示されます。ここでアクセスが反映されれば、Googleアナリティクスと連携できています。
Googleアナリティクスが連携できないときの3つの対処法
GoogleアナリティクスがGoogleタグマネージャーと連携できないときは「スニペットの設置状況」「Googleアナリティクスタグの確認」「フィルタリングの確認」といった3つの対処法があります。
仕組みが複雑なGoogleタグマネージャーは、順を追って原因を潰していく方が解決への近道です。
ここでは、GoogleタグマネージャーとGoogleアナリティクスがうまく連携できないときの確認箇所や、それぞれの対処法について解説していきます。
スニペットが正しく設置されているか確認する
まずは、Googleタグマネージャーのスニペットが、正しい箇所に設置されているか確認してください。スニペットとは断片という意味で、ここではGoogleタグマネージャーのコンテナタグのことを指しています。
連携がうまくいかないときは、このスニペットがHTMLソースに誤って記載されていることがよくあります。
なお、確認箇所は<head>タグ内と<body>タグ直後の2か所で、ここにGoogleタグマネージャーで設定した2種類のスニペット(コンテナタグ)が記載されているかを確認します。
正しい位置に、それぞれのトラッキングコードが正しく記載されていれば、問題は別の箇所にあります。
GoogleアナリティクスのIDやタグに不備がないか確認する
次に、GoogleアナリティクスのIDやタグに不備がないかを確認します。
GoogleタグマネージャーとGoogleアナリティクスを連携させる際に使用するのが、Googleアナリティクスの「UA」から始まるトラッキングIDです。
このトラッキングIDは、Googleアナリティクスのプロパティに登録したサイト毎でそれぞれ違います。そのため、別のサイトのトラッキングIDと間違えている可能性もあります。
このトラッキングIDは、Googleアナリティクスの管理画面(左下の歯車アイコンをクリック)のプロパティ列にある「トラッキング情報」→「トラッキングコード」で確認できます。
また、Googleタグマネージャーのプレビューで「Not Fired」の下にアナリティクスが表示されている場合も連携ができていません。
上の画像のように、緑枠の「Tags Fired」ではなく、その下の赤枠にある「Tags Not Fired」にアナリティクスが表示されている場合は、タグマネージャーのタグ設定をもう一度やりなおしてみましょう。
アクセス対象外になっていないかフィルタを確認する
タグが反映されているか確かめるために、サイトにアクセスしてGoogleアナリティクスのリアルタイムを確認しても、アクセスが表示されない場合があります。
そんなときは、アクセス対象外の設定がなされていないかフィルタを確認してみましょう。
Googleアナリティクスには、自身や会社のアクセスを取り除くフィルタリング機能があります。
正確なアクセス解析をするうえで、サイト管理者や社員のアクセスをカウントすることはあまり望ましくありません。そのため、フィルタリング機能を使ってアクセスを除外するように設定します。
フィルタリングするには、Googleアナリティクス管理画面の「ビュー」列にある「フィルタ」に、アクセスをカウントしたくないIPアドレスを設定します。
ここにご自身のIPアドレスが設定されていたら、そのアクセスはカウントされません。
どうしてもタグ設定が気になる場合は、別のインターネット接続でアクセスするか、Googleアナリティクスのフィルタリングから、一時的にご自身のIPアドレスを削除すればリアルタイムアクセスを確認できます。
Googleタグマネージャー(GTM)の6つの基本用語
Googleタグマネージャーには、タグやコンテナなど、いろんなIT用語がでてきます。慣れたらそうでもないのかもしれませんが、最初はやっぱり戸惑いますよね。
そのため、ここではGoogleタグマネージャーで使われる基本用語を6つ、簡単に解説していきます。
タグ
タグはウェブサイトに埋め込むトラッキングコードのことで、これを全部一括りにしてタグといいます。タグには、Googleアナリティクスの計測タグやアフィリエイトの広告タグなど、種類はさまざまです。
これらのタグと、Googleタグマネージャーのコンテナタグを紐付けることで、本来であればページのHTMLコードを直接編集する場面でも、管理画面上で一括編集することが可能になります。
トリガー
トリガーの言葉の意味は「きっかけ」と表されますが、Googleタグマネージャーでのトリガーの意味も同様です。タグの目的(発動するきっかけ)をトリガーで選択し、設定します。
今回は、Googleアナリティクスのユニバーサルアナリティクスタグを登録し、トリガーでは「All Pages」を選択しました。
このように、データ計測に合ったトリガーを選択して紐づけることで、ページビューが発生するとタグが作動してデータを計測することができます。
変数
今回はGoogleアナリティクスタグに、変数を設定して登録しました。この変数を設定しておくことで、同じプロパティ内の計測タグの管理がまとめて行えるようになります。
このように、データの値をまとめて持っておける役割を持つものを変数と表現します。
また、URLはページごとに異なりますが、このように状況によって変わるものをGoogleタグマネージャーで利用する場合は「変数」として登録する必要があります。
ワークスペース
Googleタグマネージャーは「アカウント」と「コンテナ」の2階層で構成されています。そして、サイトのコンテナを用意したら、それ以降はコンテナ内のワークスペースで設定を行っていくことになります。
また、アカウント内にあるコンテナはそれぞれ独立しているので、aコンテナのワークスペースの変更がbコンテナの設定に影響を与えることはありません。
このように、コンテナごとで設定変更を行うために用意された作業環境をワークスペースといいます。
コンテナ
Googleタグマネージャーでは、アカウント内に登録されたサイトをコンテナとして表現します。通常、アカウントはグループごとに分けて作成するので、1アカウントはいくつかのコンテナ(サイト)で構成されています。
いわゆるaグループを構成する一人がコンテナ(サイト)にあたるわけです。
上でも少し触れていますが、このコンテナはそれぞれ独立しているので、同じアカウント内には存在しますが他のコンテナで設定変更があっても影響されません。
たとえば、Googleアナリティクスの同一プロパティ内にあるサイトを、Googleタグマネージャーでタグ管理を行う場合など、色んな場面で役に立つ機能です。
バージョン
バージョンアップのイメージと同じで、ワークスペースの現在の状態をバージョンと言います。
今回、タグ・トリガー・変数などを用いてGoogleアナリティクスのタグ設定を行いましたが、その設定を一式まとめて保存した状態のことです。
Googleタグマネージャーの良いところは、バージョンが変わっても必要に応じて過去のバージョンに復元できることです。そのため、設定に失敗しても元に戻すことが可能です。
Googleタグマネージャー(GTM)の5つのメリット
Googleタグマネージャーにはいろんなメリットがありますが、一番のメリットは、なんと言ってもその利便性の良さです。毎回Webサイトにタグを貼り替える手間がかからないのは、サイト管理者にとって嬉しいかぎりです。
ここでは、そんなGoogleタグマネージャーのメリットについて5つ解説していきます。
毎回Webサイトにタグを設置する手間がかからない
Googleタグマネージャーを使うと、毎回Webサイトにタグを設置する手間がかからなくなります。なぜなら、HTMLの編集を省いてタグ管理ができるからです。
そのため、編集作業にかかっていた時間も大幅に減らすことができ、タグ貼りでミスした場合の訂正箇所を探すといった、ムダな労力はかかりません。
HTML編集作業は時間も手間もかかる仕事です。サイトの規模が小さいならまだしも、大規模サイトではタグ貼り替えだけで百ページ単位で対象になる場合もあります。
そのため延々とタグ貼り作業を行っていくのですが、タグ貼りをミスすると、今度は修正箇所を探すというとんでもない手間がかかってしまいます。
また、労力が減ることで更新作業も楽になるので、サイト運営にとってもメリットは大きく、スタッフのモチベーションアップにも貢献できます。
このように、Googleタグマネージャーでタグを管理することは、設置の手間が省ける以上のメリットがあります。
Google系の分析ツールと相性が良い
GoogleタグマネージャーはGoogle系の分析ツールと相性が良いので、正確にサイト分析ができます。
タグマネージャー自体は、Googleだけでなくいろんな企業から提供されていますが、Google系の分析ツールと相性が良いのはやっぱりGoogleタグマネージャーです。
特に、Googleアナリティクスとの相性は他のタグマネージャーと比較しても抜きん出ていて、クリック率やクリック数も簡単に連動して確認することができます。
また、Googleアナリティクスの新しいバージョン「GA4」ともしっかり連動でき、イベントの取得も可能です。このように、Google系の分析ツールでサイト分析するなら、相性の良いGoogleタグマネージャーがおすすめです。
Webサイトの高速化につながって重くなりにくい
Googleタグマネージャーを使うと、Webサイトの高速化につながって重くなりにくくなります。なぜなら、HTMLソースの改変が最小限で済むからです。
タグを貼り付けるということは、もともとあるまっさらなHTMLを改変していくことになります。そして、サイト運営が長くなれば、たくさんのページにタグが貼られていきます。
この繰り返しでタグが煩雑に貼られていくと、Webサイトの表示速度にも少なからず影響が出てきます。さらには、表示速度の遅い重いサイトは、離脱率が高くなる大きな原因でもあります。
このようなことから、HTMLソースにとって余計なタグは、タグマネージャーでの管理が勧められているのです。
タグマネージャーで管理すれば、HTMLソースの改変も最小限で済むので、Webサイトの高速化につながって重くなりにくく、ひいては離脱率の減少にもつながるメリットがあります。
タグの管理を外部の業者に任せる必要がない
Googleタグマネージャーを使えば、タグの管理を外部の業者に任せる必要がなくなります。なぜなら、設置しているタグの種類やページを管理しやすくなるからです。
タグが多くなると、どこにどのタグが設置されているのか分からなくなり、管理も難しくなってきます。最悪の場合、タグを設置したことも忘れてしまいます。
けれど、Googleタグマネージャーを利用すれば、1度だけページ内にタグを埋め込みさえすれば、あとは誰でも管理画面からタグを編集することができます。
タグの管理を外部の業者に任せる必要がなくなれば、今度は委託コストを削減できるメリットも生まれます。このように、Googleタグマネージャーでタグ管理をするだけで、いろんなメリットが期待できます。
タグの設置や設定の変更履歴を残すことができる
Googleタグマネージャーでは、タグの設置や変更履歴を残すことができます。そのため、タグの追加や変更を行った際に、全ての変更履歴が確認できます。
変更履歴を残せれば、誰がタグの変更を行ったかが分かるので、部署でタグ管理をする場合にはとても役に立つというメリットがあります。
また、タグを編集して公開した場合には必ずバージョンが作成されるので、もしその編集にミスがあってタグがエラーを起こしても、簡単に以前のバージョンに戻すことができます。
このように、タグの設置や設定の変更履歴を残すことができるGoogleタグマネージャーなら、エラーにも素早く対処できるというメリットがあるのです。
Googleタグマネージャー(GTM)の3つのデメリット
使いこなせばとっても便利なGoogleタグマネージャーですが、ちょっとしたデメリットもあります。ここでは、Googleタグマネージャーのデメリット3つをそれぞれ解説していきます。
慣れるまで初心者には難しくハードルが高い
Googleタグマネージャーのデメリットは、慣れるまで初心者には難しく、ハードルが高いところです。
アカウント・コンテナ・変数といった、聞き慣れないIT用語がたくさんありますし、構造自体も最初はわかりにくいものです。また、HTMLの知識も少しはあった方が扱いやすいのも事実です。
このように、Googleタグマネージャーを運用するには、タグマネージャーに対する知識もある程度必要となります。そのため、慣れるまで初心者には難しく、ハードルが高いと言えます。
他の分析ツールが動かなくなるリスクがある
Googleタグマネージャーは、ワークスペースで不具合が生じると、他の分析ツールも動かなくなるリスクがあります。なぜなら、コンテナのワークスペースで設定やタグ等を一元管理しているからです。
ワークスペースでは、そのタグに対してトリガーを紐づけていますが、ワークスペースにエラーが生じると、紐づけたトリガーが発動しないため、全ての分析ツールのタグが機能しなくなるのです。
一括管理がウリのGoogleタグマネージャーの機能ですが、裏を返せば、それだけリスクが集中していることになり、それがGoogleタグマネージャーのデメリットと言えます。
全てのタグと相性が良いわけではない
タグを管理できるGoogleタグマネージャーですが、全てのタグと相性が良いわけではありません。
たとえば、JavaScriptのようにページ構造に関係するタグや、Googleアナリティクスのウェブテスト機能のように、同期処理が必要なタグは設定ができません。
このようなタグを使う場合は、直接HTMLソースに記述する必要があり、タグマネージャーは使用できません。このように、タグ管理ができるタグマネージャーでも全てのタグと相性が良いわけではないのです。
Googleタグマネージャー(GTM)の利用をおすすめする人
- いろんな分析ツールを使いたい方
- 少しでも効率よく成果を出したい方
- とにかく分析したい方
- WEBやデジタルでマーケティングをしたい方
Googleタグマネージャーがおすすめの人を、上でまとめてみました。
Googleタグマネージャーは、本来ならHTMLソースに記述するタグを一括して管理できるので、ソースを汚すことがありません。そのため、いろんなサイト分析タグを使うことができます。
また、タグ貼り替えにも一括で対応できるので、アフィリエイトリンクの貼り替えに手間がかかりません。リンク切れを起こす機会も減るので、成果の効率化を計ることができます。
このように、いろんな分析ツールを使ってサイト分析をした結果をマーケティングに活かしながら、効率の良いサイト運営をしたい人なら、Googleタグマネージャーはおすすめのツールと言えます。
Googleタグマネージャー(GTM)の利用を特別おすすめしない人
- アナリティクスくらいしか使わない方
- そもそも分析にそれほど興味がない方
今回は、Googleタグマネージャーをおすすめしない人についてまとめてみました。
おすすめしない人に共通することは、サイト分析がそれほど必要でないことです。アクセス解析にGoogleアナリティクスを使うだけで十分なら、Googleタグマネージャーは不要かもしれません。
このように、サイト分析がそれほど必要でないなら、わざわざGoogleタグマネージャーを使う必要もないので、特におすすめはしません。
まとめ
タグの一括管理ができるGoogleタグマネージャーは、使いこなせれば効率の良いサイト運営が可能です。また、コスト削減にもつながるので、メリットも非常に大きいツールといえます。
タグを記述してHTMLソースを汚さないことは、サイトの高速化だけでなく、離脱率の減少にもつながります。そのため、コンバージョンの機会損失も防ぐことも期待できます。
そんなGoogleタグマネージャーですが、リスクが集中するなどのデメリットもあります。また、導入するにはある程度の知識も必要になるなど、そう簡単に使いこなせないのも事実です。
ぜひ今回の記事を参考にしていただいて、Googleタグマネージャーの活用にお役立てください。
- 【無料のおすすめ資料】2024年版・絶対押さえるべきWEBマーケティング用語169選
-
AI時代のWEBマーケティングを制する!
基礎から最新トレンドまで、169の必須用語を完全網羅。
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