WEBマーケティング

CTR(クリック率)とは?広告・SEOにおける
平均値と改善のポイントを解説

CTR(クリック率)とは?広告・SEOにおける平均値と改善のポイントを解説
CTRとは、Click Through Rateの略称で、「クリック率」と訳されます。

広告や検索エンジンの検索結果などが表示された回数のうち、広告やWebサイトのURLがクリックされた回数の割合を表します。

今回はCTRとは何か、基本知識や計算方法・平均値・改善ポイントなどを解説します。
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CTR(クリック率)とは

CTR(クリック率)とは

CTR(クリック率:Click Through Rate)とは、ネット広告や自然検索において、コンテンツがユーザーに表示された回数に対してユーザーがクリックした割合を示す指標です。
クリックスルー率と呼ばれることもあります。

もともとCTRはネット広告のクリック率を表す指標として用いられていましたが、現在では自然検索の表示回数に対するクリック数として、SEOの観点でも使用されるようになりました。

自然検索(オーガニック検索)やSEOについて知っておきたい方は下記の記事も参考にしてください。

CTR(クリック率)の計算方法

CTRの計算方法は以下の式で算出できます。

広告のCTR(%) クリック数÷広告の表示回数(インプレッション回数)×100
自然検索のCTR(%) クリック数÷検索結果での表示回数✕100
  • 例)ネット広告におけるCTR広告の表示回数(インプレッション数)が100回、5回クリック

    (クリック数)5÷(広告表示回数)100×100=5 →CTRは5%

  • 例)自然検索でのCTR検索結果での表示回数が10回、1回クリック

    (クリック数)1÷(検索結果での表示回数)10×100=10 →CTRは10%

なお、本来の数式は「CTR(クリック率)=クリック数÷表示回数」ですが、%表示するのが一般的なので、さらに100をかけて算出します。

自然検索のCTRとは

自然検索のCTRとは

自然検索におけるCTRは、検索順位で違ってきます。

当然、上位になるほどユーザーの目に留まる機会が増え、クリックされる可能性も高まります。
ユーザーに自サイトをクリックしてもらうには、まずは検索順位を上げて検索結果上でユーザーに気付いてもらうことが必要です。

その上で興味をもってもらい、クリックさせるほど惹きつける要素が必要です。

興味をもってもらう、クリックしてもらうためには、「検索結果に表示されるページタイトルやディスクリプションがユーザーの検索ニーズとマッチしているかどうか」がポイントとなってきます。

タイトルの設計は検索順位の上位化(=SEO)においても重要な要素であるため、抑えておきましょう。

ユーザーが自社のサイトをクリックし、閲覧してくれたらコンバージョン(購入や問い合わせなど)につながるかもしれません。それだけにサイト運営者はCTRを重要視しておくべきだと言えます。

ネット広告のCTRとは

ネット広告(ディスプレイ・リスティング広告など)におけるCTRは、ユーザーが広告にどれくらい興味を示したかを知る指標です。

ネット広告においてもCTRは高くなるほど良いとされます。その理由は、以下3点にあります。

  • コンバージョン数が増加するランディングページへのアクセスユーザーが増えるとコンバージョンの増加も期待できる。
  • 広告ランクが高くなる。「CTRが高い=ユーザーニーズとマッチしている=広告の質が高い」とシステムが判断する。
  • ユーザーデータを取得できるランディングページを見るユーザーが増えるため、ユーザーデータが集まり、質の向上に役立てられる。

また、ネット広告のCTRは、以下のようなさまざまな要因で変化します。

  • キーワード
  • 検索媒体
  • 検索時間
  • 検索地域
  • 掲載位置
  • タイトル
  • 広告文
  • ターゲット層
  • デバイス

CTRが低い場合は上記の点で何かしらの原因があると考えられるので、改善していくことでCTRを上げることが可能です。

CTR(クリック率)の平均値

SEO(自然検索)とネット広告の平均CTRや目安を知っておくことは大切です。自社サイトや広告のCTRが高いのか低いのか基準を知るための数字指標を紹介します。

自然検索の平均CTR

自然検索における平均CTRを知ることで自サイトの善し悪しを分析できるため、理解しておきたいことです。

各順位の傾向としては、1位のCTRは20%前後~30%台、2位は15%前後、3位が10%前後と、順位が下がるほどCTRも下がり、第4位〜10位はほぼ横ばいの数値になります。

1位と10位を比較して10倍以上の差が出ることがわかります。

サイトへのアクセス数を増やすためには、CTRの高い検索上位を狙うことが必須であるため、上位1位~3位を獲得することが重要です。

また、検索されたキーワードの種類によってもCTRが異なる点もおさえておきましょう。

ブランドワード(Branded)と非ブランドワード(Non Branded)とで掲載順位別のCTR

上図は、ブランドワード(Branded)と非ブランドワード(Non Branded)とで掲載順位別のCTRをグラフ化したものです。

ブランドワードとは、社名・商品名、それらを含む複合ワード(指名検索)を言い、非ブランドワードはそれら以外のキーワードを指します。

順位 ブランドワード 非ブランドワード
1 28.5 21.12
2 15.7 10.65
3 11.0 7.57

※%は省略しております。

検索上位において非ブランドワードよりもブランドワードの方がCTRは高い傾向にあります。

このように検索されたキーワードによってもCTRは変わりますので、●●%だからCTRが良い・悪いとは言い切れない点はおさえておきましょう。

ネット広告の平均CTR

ネット広告におけるCTRは広告の効果を測るための重要な指標です。

主要なネット広告(リスティング広告・ディスプレイ広告)の業界別CTRを表にまとめました。

業界 リスティング広告 ディスプレイ広告
デート・パーソナル 6.05 0.72
旅行・ホスピタリティ 4.68 0.47
アドボカシー(擁護団体) 4.41 0.59
自動車 4.00 0.60
教育 3.78 0.53
不動産 3.71 1.08
健康・医療 3.27 0.59
法的 2.93 0.59
金融・保険 2.91 0.52
Eコマース 2.69 0.51
産業サービス 2.61 0.50
家庭用品 2.44 0.49
雇用サービス 2.42 0.59
消費者サービス 2.41 0.51
B2B 2.41 0.46
テクノロジー 2.09 0.39

※%は省略しております。

広告は多くの人の目に触れるだけでなく、クリックされることが重要になります。

検索結果に表示されるリスティング広告であれば平均CTRは2~6%、Webサイトのさまざまな場所に表示されるディスプレイ広告では平均CTRが0.3~1%ほどです。

リスティング広告とディスプレイ広告のCTRに差があるのは、ユーザーに広告が表示されるタイミングが異なるためです。

リスティング広告は、何らかの目的をもって検索行動を起こしたユーザーに対して表示されるのに対し、ディスプレイ広告は、ユーザーが何らかのコンテンツを閲覧している時に表示されます。

【リスティング広告】
リスティング広告

【ディスプレイ広告】
ディスプレイ広告
リスティング広告の方が積極的に情報を探しているためCTRも高くなると考えられます。

ちなみにSNS広告で代表的なFacebookの平均CTRは1%前後です。リスティング広告と合わせて活用すると効果的でしょう。

また、PC・モバイルや業界、ジャンルによってCTRは変わってくるので、様々な要素を踏まえた上で運用していきましょう。

リスティング広告については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
関連記事:リスティング広告とは?メリット・デメリットも解説

CTR(クリック率)の改善ポイント

自然検索・ネット広告にしてもCTRの改善は重要なことです。

ここではそれぞれ注意しておきたいポイントを紹介します。

【自然検索】

  • タイトルやディスクリプションを魅力的な内容にする
  • わかりやすく親しみやすい表現を使う
  • リッチリザルトを実装する

【ネット広告】

  • ユーザーを惹きつけるタイトルやテキストにする
  • 適切な検索キーワードを設定する
  • ターゲットを適切に設定する
  • 具体的な数字やデータを入れる
  • 購買につながる要素を入れる
  • 検索キーワード・広告テキストとランディングページを一致させる
  • 広告表示オプションを追加する

自然検索

自然検索でCTRを高めるために必要な項目の詳細を紹介します。

タイトルの内容を魅力的にする

ユーザーが検索結果で最初に見るのはタイトルであり、またタイトルで「自分が知りたい情報が含まれるページかどうか」を判断します。

ユーザーにクリックされるタイトルにするには、タイトルとページ内容にズレがないようにすること、ユーザーが惹かれるワードを使うことがポイントです。

特にユーザーが検索しそうなキーワードは必ず含めるようにしましょう。

ただし、ユーザーの興味ばかりに気を取られ、ページの内容と関係ないキーワードを含めてしまうのは厳禁です。
関連性の薄いタイトルは検索順位を下げる要因になりかねませんので注意しましょう。

わかりやすく親しみやすい表現を使う

タイトルやディスククリプションをわかりやすく表現することはユーザーにとって親切であるといえます。数字を取り入れて根拠を示したりすることも有効でしょう。

リッチリザルトに最適化する

構造化データを用いて「リッチリザルト」に対応することで、タイトルやディスクリプション以外の情報も検索結果画面に表示することができます。

表示される情報が多ければ検索結果画面の広範囲をカバーでき、ライバルサイトとは違った表現ができれば、更にCTRの向上につながるでしょう。

構造化データやリッチリザルトについては以下の関連記事を参照してください。

ネット広告

ユーザーを惹きつけるタイトルやテキストにする

自然検索と同様に広告においてもタイトルやテキストの内容はCTRに影響します。

リスティング広告は検索結果にテキスト形式で表示されるため、インパクトを残せる表現の工夫が必要です。

検索ニーズを反映させたユーザーにとって最適なテキストを作成しましょう。

また、ディスプレイ広告ではクリエティブも工夫して訴求しましょう。

適切な検索キーワードを設定する

検索キーワードが適切でないと、広告が表示されてもクリックしてもらえずCTRも低下してしまいます。

出稿前に適切なキーワードかどうかを確認しましょう。またユーザーに刺さる訴求ポイントと合っているかどうかも併せて確認しましょう。

なお、Googleの「キーワードプランナー」で部分一致になった場合は、意図していないキーワードで表示されているかもしれません。

また、広告テキストの中に検索キーワードを含めることも大切です。

ユーザーニーズに合ったキーワードはユーザーを惹きつけ、ランディングページまで誘導できる可能性が高まるためです。

ターゲットを適切に設定する

広告を見てほしいターゲットに適切に設定できていないと、商品・サービスに興味関心のないユーザーに広告を表示することになります。

CTRが上がらない場合は、ターゲットユーザーの設定を確認してみましょう。性別、年齢、住所などに間違いがないかを見直しましょう。

訴求ポイントを確認する

検索キーワードやターゲットを設定したら、ユーザーが求めるものと広告の訴求ポイントがマッチしているかどうか確認しましょう。

訴求ポイントがズレてしまうとユーザーの興味関心を引けずにランディングページまで誘導できません。

訴求ポイントの改善には、ターゲットユーザーの悩みや不安を解決できることを訴求して広告を作ることを意識しましょう。

具体的な数字やデータを入れる

具体的な数字や実績などのデータを入れると説得力が増してCTRの向上につながります。

例えば「売上実績ナンバー1」や「顧客満足度第1位」などを広告に掲載する企業も多数あります。

できるだけ数値を使い、ユーザーに納得感や安堵感を与えましょう。また、具体的な数字やデータとともにユーザーが知りたいことを網羅的に考えて盛り込んで作成しましょう。

購買につながる要素を入れる

ユーザーの購買決定要因となるワードを入れるとクリックを促すことができます。

例えば、医療系であれば、住所、電話番号など基本情報の他に院長プロフィールや治療実績、設備紹介などが必要になるでしょう。

項目が多ければユーザーを惹きつけることができますが、すべてを載せるのは難しいので、いくつか購買意欲をそそるようなものをピックアップして盛り込みましょう。

検索キーワード・広告テキストとランディングページを一致させる

検索キーワード・広告テキストとランディングページにつながりがないとユーザーニーズと広告にズレが生じてしまいます。

当然CTRも低下します。「この広告は自分と合わない」と思われないようにランディングページとのつながりを意識して広告制作していきましょう。

広告表示オプションを追加する

広告表示オプションとは広告文以外の要素を表示できる機能です。

Google広告やYahoo!広告では住所・電話番号などの掲載も可能です。広告文だけでは伝えられない要素を追加できるため、ユーザーへの訴求も増幅します。

さらに、SEOの評価も高まるため利用価値は高いといえます。

まとめ

CTRは業界や扱う商品・サービス・広告の種類で異なってきます。
そのため、一概に「目指すべきCTR」という数値があるわけではありません。

しかし、CTRが高ければ高いほどサイトへアクセスするユーザーが増え、サイト運営者の本来の目的・成果を達成しやすくなります。

ぜひ本記事を参考に、ユーザーがクリックしたくなるタイトルやクリエイティブを作成してみてください。

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