リッチリザルトとは?種類や効果、設定と確認方法、注意点を解説
リッチリザルトを適切に使えると検索結果上でユーザーにクリックしてもらいやすくなります。
表示には構造化データが必要です。構造化データは専門知識が必要ではありますが、便利なツールもあるので初心者でも対応できます。
本記事ではリッチリザルトとは何か、構造化データの設定方法と注意点について解説します。
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リッチリザルトとは
リッチリザルトとは通常の検索結果よりも視覚的・操作的な機能が追加された検索結果です。通常の検索結果はスニペット表示されます。スニペットとはハサミなどで切り取った切れ端、情報の断片の意味。ページタイトル・URL・ホームページの短い説明文の総称です。
スニペットにさらに画像やレビューなどの情報を追加して表現をリッチにした機能を「リッチスニペット」と呼びます。
2018年5月まで「リッチスニペット」「リッチカード」「エンリッチ検索」という呼び名で利用されてきました。
現在は総称として「リッチリザルト」という呼称に統一されました。リッチリザルトはユーザーがページの内容や検索キーワードとの関連性を把握できるように表示されます。
【リッチカード】
【エンリッチ検索】
リッチリザルトの表示には構造化データが欠かせません。構造化データとはタグを使用して記述することです。
構造化データを記述することを構造化マークアップと呼びます。
強調スニペットとは
リッチリザルトは検索結果にインパクトを与える点で強調スニペットと似ています。
強調スニペットとは質問形式の検索に対して表示され、検索結果画面の上位箇所に表示されます。
強調スニペットは明確な設定や出し方はなく、Googleによる判断によって表示されます。
反面、リッチリザルトはある程度コントロールして表示することができます。このコントロール方法が構造化マークアップです。
【事例:「Webマーケティング」というキーワードで検索した場合】
リッチリザルトの種類
Googleはリッチリザルトを30種類以上のパターンでサポートしています。
モバイルやデスクトップそれぞれ特定のデバイスに対応する機能もあり、モバイルフレンドリー(モバイル端末に対応した快適で閲覧しやすいWebサイト)に対応しています。
代表的なリッチリザルトは以下の通りです。
- パンくずリスト
- FAQ(よくある質問)
- Q&A
- 商品
- ハウツー
それぞれについて解説していきます。
パンくずリスト
パンくずリストは最もよく目にするリッチリザルトでしょう。URLが記載された部分にパンくずリストが表示されます。
パンくずリストの構造化マークアップをすると、以下の画像のようにURLドメインの後ろにパンくずリストが表示されます。
正しくパンくずリストが設定されていると日本語で表記され、サイト構造を理解しやすくなります。
また、SEOの観点でも、Webサイト公開後にクローラーが巡回しやすくなるといったメリットがあります。
FAQ
FAQのリッチリザルトでは、よくある質問と回答を複数表示します。
以下画像のようにアコーディオン状に表示され、疑問をひとつにまとめているため解決に至るまでが速いという特徴があります。
FAQリッチリザルトは、すべてのリッチリザルトの中でも最もクリック率が高い傾向があります。回答部分にはリンクが設定されているため、さらに詳細な情報を求めるユーザーをサイトに誘導できます。
Q&A
Q&Aのリッチリザルトは質問一つに対して複数の回答表示します。主にYahoo!知恵袋のようなユーザーが回答するサイトで見られます。
商品
商品のリッチリザルトはECサイトの商品についての評価やレビューや価格の表示でよく見られます。
検索結果で大方の情報がわかるのでユーザーは利便性を感じるでしょう。
ハウツー(HowTo)
ハウツーのリッチリザルトではものごとの流れや方法をステップ形式やカルーセル画像で紹介します。
表現形式はテキストのみ、テキスト+画像、テキストと動画の3パターンです。以下の事例画像はテキスト+画像の形式です。
特に画像や動画があると検索結果で目立つので、対象コンテンツには積極的に表示させるように対策しましょう。
その他の表示については検索ギャラリーを見るをご覧ください。
リッチリザルトの効果
リッチリザルトの効果には、主にに以下のような点が考えられます。
- 検索結果で競合と差別化できる
- 情報の正確性が増す
ユーザーにとっては情報の質と量が増幅するので、ユーザー体験(UX)の高い効果が期待できます。
一方、SEOの観点では、UX効果が高まるとサイトアクセス数の向上につながります。
また、検索エンジンのクローラーにページを探してもらいやすくなるため、検索結果に反映する時間を早めるといった効果を期待できます。
構造化データの設定
リッチリザルトを表示するには構造化データの記述(構造化マークアップ)が必要です。
構造化データで記述することで、Googleに対して「これをリッチリザルトにして!」という働きかけが可能です。
リッチリザルトを検索結果に表示させるには構造化データをHTMLにマークアップする必要があります。
具体的には以下のような方法があります。
- 手動(手書き)によるマークアップ
- 自動によるマークアップ
手動でHTMLに構造化データをマークアップするには「ボキャブラリ(言語)」と「シンタックス(文法)」を決めることが必須となります。
ボキャブラリは「schema.org」「data-vocabulary.org」を使用します。(なお、2021/1/29で「data-vocabulary.org」はサポートを終了しているため、現在はschema.orgを推奨)
シンタックスは以下の表にある3種類から選びます。
Googleの推奨はJSON-LDです。データを1箇所にまとめられる他、シンプルで分かりやすくシンプルでわかりやすい構成になっているためです。
手書きによる構造化データの記述は、慣れていないと難しく感じてしまいます。そこでGoogleが提供するツールの力を借りる手段があります。
ただし、ツールは使える機能が限定されるため、自力でマークアップする箇所はどうしても出てきてしまうでしょう。
したがってツールを活用しながら、できるだけ手書きでマークアップできるようになるのが理想的です。
手動によるマークアップ
手動によるマークアップは公式のドキュメント(検索ギャラリーを見る)を参照して、それぞれの記述に関するガイドラインを確認することから始めます。
しばしば変更が加えられるため、最新情報を確認しましょう。
具体的な構造化データの記述方法は以下の記事をご覧ください。
なお、Googleには構造化データのマークアップをテンプレート化した構造化データマークアップ支援ツールがあります。
支援ツールを使うと効率よく作成できます。
構造化マークアップ支援ツールの具体的な使い方は以下の記事をご覧ください。
自動でマークアップする
自動でマークアップするにはデータハイライターというツールを用いる方法があります。
データハイライターは上記の構造化データを施策するのが難しい場合はHTMLソースコードを直接改変せずに構造化データを指定できます。
専門知識がなくてもマウス操作でサイトのデータを自動で構造化してくれます。
データハイライターでサポートされている構造化データは以下の通りです。
- 記事
- イベント
- 地域のお店やサービス
- レストラン
- 商品
- ソフトウェア アプリケーション
- 映画
- テレビ番組のエピソード
- 書籍
使い方は先述の構造化データマークアップ支援ツールとほぼ同様の流れです。
詳しい設定については「データハイライターについて|Search Consoleヘルプ」をご覧ください。
リッチリザルトの確認方法
構造化データを設定した後、正式に公開する前にきちんとリッチリザルトが表示されるかどうかをテストします。
わずかなミスでも表示されないので、テストしておくことをすすめします。
リッチリザルトの表示確認は「リッチリザルトテスト」の利用をおすすめします。
リッチリザルトテストはGoogleがリリースするツールで、構造化データが正しくサイトに記述されているのかどうかを確認できる便利なツールです。URLやHTMLを指定するだけで簡単に確認することができます。
具体的な使い方と利用上の注意については以下記事をご覧ください。
Googleサーチコンソールのレポート確認
公開前のテストが終了したら、Googleサーチコンソールの「リッチリザルトレポート」でインデックスされたページの構造化データを検証しましょう。
エラー発生時やWebサイトの更新時などにも確認することをおすすめします。
検索エンジンにWebサイトの情報を伝えるためにはエラーやミスはできるだけ改善しておくことが重要です。
なお、リッチリザルトの種類がサポート対象であることやGoogleによってリッチリザルトがサイトから検出されていることが利用上の条件となります。
リッチリザルトの注意点
リッチリザルトの表示に関しての注意点は以下の通りです。
- 必ずしも表示されるわけではない
- 検索順位が上がるとは限らない
構造化データの記述に際して、上記の点は注意しておきましょう。
必ずしも表示されるわけではない
リッチリザルトを設定しても、必ず表示されるわけではありません。リッチリザルトは以下3つの条件のもと表示させるかどうかをGoogleが判断します。
- 品質ガイドラインの準拠
- 検索キーワードとの関連性
- Webサイトの質
Googleの方針はユーザーファーストです。
したがって、ユーザーの検索意図に近いものでないと検索結果に表示しません。
表示されない場合はユーザーにとって価値の低いコンテンツとみなされたと考えるべきです。
または、Googleはリッチリザルトの悪用を防止する目的で厳重な品質ガイドラインを設けています。
もし、ガイドラインを無視するようなことがあれば、リッチリザルトの非表示や検索順位を落とされるといったペナルティがあることを十分に理解しておきましょう。
構造化データを正しく記述できたとしても、必ずしも表示されないことや上記3点について覚えておきましょう。
検索順位が上がるとは限らない
リッチリザルトはサイトアクセス数を向上させる効果がありますが、直接的に検索順位に影響するわけではありません。
ただし、リッチリザルトを設定しておけば、検索結果でユーザーの注意をひくことができます。
その結果、クリック率が向上し、アクセス流入が増えることで検索順位に影響するといった「間接的影響」であることを把握しておきましょう。
まとめ
リッチリザルトには現在30種類のパターンがあります。
上手に自社サイトに利用できればアクセス量を増やすことも可能です。
また、コンバージョンにつながることも考えられるので対策しておく意義は大いにあります。
構造化データについてハードルが高く感じる方もいるかと思いますが、ツールを利用すればだれでもできます。
とはいえ、何から手を付ければいいのかわからない場合もあるでしょう。そのような時はぜひ弊社にご相談ください。
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