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なぜアプリインストール数の乖離は発生するのか各ツールのロジックを理解して正しく分析しよう

なぜアプリインストール数の乖離は発生するのか各ツールのロジックを理解して正しく分析しよう
モバイルアプリ・ゲームにはパフォーマンスを評価するためのいくつものKPIがあります。
どの指標を重視するかはサービスによって異なりますが、各指標の定義を正しく理解することがとても重要です。

今回は、その中でどのアプリでも必ずチェックする指標「インストール数」について、詳しく説明します。誰もが知っている用語ですが、具体的な仕組みやロジックを理解しておらずプロモーションや運用を行っているアプリ担当者は少なくありません。

しかし、数値のロジックを理解していないと、正しい分析・評価ができずその後の施策に大きな影響を与えますので、正しく理解することが重要です。

インストール数を確認する上での注意点2つ

インストール数の乖離が発生する

アプリを運用していく中で様々なツールのレポートが存在し、インストール数が表示されています。

主なものでは以下3つですが、それぞれのインストール数は一致することはありません。

  • 広告計測SDK : adjust,AppsFlyerなど
  • アプリストア:AppStoreアナリティクス、Google Play Console
  • 広告媒体:Google,Facebook,Twitter、その他ADNW

なぜ同じ「新規インストール」なのに乖離が生じるのでしょうか。それは各ツールでカウントするロジックが異なるためです。

違いについては後述しますが、各ツールで乖離が生まれること、どのようなロジックなのかを理解しておくことが重要です。

完全な新規ユーザーではない

各ツールでインストール数のロジックが異なることは説明しましたが、広告計測SDKのインストール数は厳密には言えば新規ユーザー数ではありません。

詳細は後述しますが、再ダウンロードユーザーも含まれるケースがあります。

アプリストアのインストール数(「AppStoreアナリティクス」、「Google play console」)

AppStoreアナリティクス

AppStoreアナリティクスのインストール数は「再ダウンロードを含めインストールされた合計回数です。そのため同じユーザーが何度もインストールすると、その回数がカウントされます。

また、AppStoreアナリティクスのインストール数はオプトインを許可したユーザーのみカウントされるため、正確な数値ではありません。

別の指標で「Appユニット数」というのがあります。デバイスではなく、Apple IDごとに初回ダウンロードのみをカウントしており、再ダウンロードなどを行ってもカウントされるこはありません。

ただし、インストール数同様にオプトイン同意ユーザーのみの対象となっています。

(App Store アナリティクスではなく、App Store Connect内の「売上とトレンド」のユニット数はオプトインを許可していないユーザー数も含まれるため正確な数値を確認することができます)

Google play console

Google play consoleの「新規獲得ユーザー数」は「初めてインストールしたユーザー数」で再インストールなどは含まれません。純粋な新規ユーザーと捉えて問題ないかと思われます。

広告計測SDKのインストール数(「adjust」「AppsFlyer」)

100%の精度ではない。再ダウンロードもインストール数に含まれるケースも

3rd partyの広告計測SDKでは、基本的には広告識別IDを基にユーザーを判定し、インストールしたユーザーが新規ユーザーかを判定しています。

具体的には、インストール時に取得したユーザーの広告識別IDと既存ユーザーの広告識別IDのリストと照合し、ヒットしなければ新規インストールとしてカウントされます。

広告識別IDとは、端末ごとに振られたユニークなIDで、iOSではIDFA、AndroidではGAID(Google Advertising ID)のことを指します。

広告識別IDはユーザーのプライバシーに配慮された情報のため、ユーザー自身がリセット、IDの提供を拒否することができます。

そのため、SDKではIDがリセットされたり、IDが取得できない場合には、過去インストールしたユーザーかを判定できないため、再インストールしたユーザーでも新規インストールとしてカウントするケースが発生します。

リアトリビューションウィンドウ

SDKによって仕様は異なりますが、リアトリビューション期間の設定というものがあります。

これは一定期間アプリを起動しないユーザーが再度インストールした場合、新しくアトリビュートする機能です。この場合、過去利用したユーザーでもあっても、インストール数がカウントされます。

たとえば、AppsFlyerではリアトリビューションウィンドウのデフォルトは90日で設定されています。ユーザーがアプリをアンインストールし、その後、リアトリビューション期間90日の後に、ユーザーが再インストールした場合、初回インストールと見なされます。

広告媒体のインストール数(「Facebook」「Google」etc)

Google、Facebookのインストール数はあまり当てにならない!?

アプリのプロモーションをする際、多くのマーケターはGoogle、Facebookといった媒体へ出稿し、媒体のレポート画面でインストール数やCPIなどを確認しながら運用するかと思います。

しかし、これらの媒体レポート画面で表示されるインストール数は広告計測SDKよりも多くカウントされるケースが発生します。

言い換えると、実態(広告計測SDK)よりも効果が良く見えるのです。

通常、インストールが発生した場合、SDKは基本的に最後にクリックされた広告の媒体にインストール数をカウントします。

同時に対象媒体にインストールが発生した情報を通知し、媒体のレポート画面にインストール数が反映されます。

しかし、GoogleやFacebookといった特定の媒体では、SDKと特殊な連携を行っており、全インストールのデータ受け取ります。その中から媒体が独自のルールでインストール数につながったかを判定し、媒体のレポートに表示しています。

つまり、SDKではインストールの直前の媒体のみカウントするのに対し、上記媒体は直前か否かは関係なく、自分たちの媒体のインストール数としてカウントするため乖離が発生します。

乖離が発生するケース

以下ケースのように1人のユーザーが様々な媒体で広告に接触し、インストールに至った場合に乖離が発生します。

▼ユーザーの広告接触の流れ

  1. Googleの広告をクリック
  2. Facebookの広告をクリック
  3. アドネットワークAの広告をクリック
  4. インストール

この場合、最後のクリックはアドネットワークAです。
そのため、SDK上のインストール数は、アドネットワークが1となり、Facebook,Googleは0です。
しかしながら、GoogleとFacebookのレポートでは、それぞれ1がカウントされます。

まとめ

同じ「インストール数」でもロジックが大きく異なり、数値の意味合いも変化することがご理解できたかと思います。

基本的には、広告計測SDKの数値を基準に運用していくのが良いかと思いますが、重要なことは、それぞれの違いやロジックを理解し目的にあった指標を追うことです。

たとえば、純粋な新規ユーザーを見たいのであれば、アプリストアの数値を活用し、広告の最適化をするための指標には媒体の数値を活用するなど、SDKの数値を軸としながらも用途に応じて組み合わせと使い分けをすると、より精度の高いマーケティングができるようになるかと思います。

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