MEO市場規模調査~2028年には306億円に達すると予測~
- 市場の定義
- (1)MEOとは
- (2)MEO市場の定義
- 市場規模推計と予測
- 市場成長の背景
- (1)クレーム対策から集客対策に需要が高まり定着化
- (2)ユーザーの「ポータルサイト離れ」がMEO市場に追い風
- (3)MEO対策がデジタルマーケティングメニューの一つに
- 主な参入事業
- 業界の概要
- 【店舗運営者】
- 【運用事業者】
- 【広告代理店】
- 【MEOツールベンダー】
- 【媒体】
- 業界の課題
- (1)ツールベンダー同士による価格競争
- (2)効果測定およびMEO対策の伝え方
- (3)大手プラットフォームへの依存
- 市場の今後
- (1)ユーザー数の拡大
- (2)接客業・サービス業以外の店舗や個店におけるMEO対策需要の拡大
- (3)有店舗ビジネスの困り事や複数媒体に渡る情報管理に対する需要
- (4)店舗ネットワークを持つ事業者とツールベンダーの協業
- 【GMO TECHのMEOソリューションのご紹介】
- 特徴1:複数拠点を一括管理!来店を重視した運用もお任せ!
- 特徴2:アルゴリズム分析に裏付けされた独自の上位表示施策
- 特徴3:カスタマーサクセスによるきめ細やかな手厚いフォロー体制
GMOインターネットグループでインターネット上の集客サービスを展開するGMO TECH株式会社は、株式会社デジタルインファクトと共同で、国内MEO市場調査を実施しました。(URL:https://gmotech.jp/news_release/?p=9422)
市場の定義
(1)MEOとは
Map Engine Optimization(地図検索エンジン最適化)施策を指します。
ユーザーが地域属性と何らかの対象物とを掛け合わせた地図サービスでの検索に対して、その検索意図に沿った形で、自社のコンテンツや情報を最適な形で提供をするための施策です。
ローカルSEOとも呼ばれており、店舗を持つ事業者による地図サービス上での集客力を高める手段の一つです。
地図検索結果の上位表示などを中間指標として、情報更新頻度を高めたり、地図検索結果に付随するコンテンツの充実化を図るなどの取り組みがされています。
(2)MEO市場の定義
主に店舗ビジネスをおこなう企業(以降店舗運営者)が、MEO施策を実施するために国内のサービス提供事業者に支払う費用の年間総額を指します。
本調査が定義するMEO施策、またはこれを内包する検索サービスに対する最適化を目的とするツール、ツールを活用した運用サービス、あるいはこれを用いたコンサルティングサービスに対して支払われる費用も含みます。
市場規模推計と予測
2023年ー2028年の市場規模
国内のMEO市場規模は、2023年は前年比約1.2倍の190億円、2028年には2023年比約1.6倍の306億円規模に拡大すると予測されています。
2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 2026年 | 2027年 | 2028年 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
金額(億円) | 158 | 190 | 214 | 235 | 260 | 284 | 306 |
前年比 | 117% | 120% | 113% | 110% | 110% | 109% | 108% |
(GMO TECH/デジタルインファクト調べ)
市場成長の背景
(1)クレーム対策から集客対策に需要が高まり定着化
2020年以降は飲食店を中心として、Googleマップに掲載されている営業時間などの情報を、常に正しいものにしたい、クレームを避けたいというニーズが高まり、市場は引き続き成長していくと考えられます。
また、コロナ禍が収束していくと共に、情報を常に正しいものにしたい(細かく変更をしたい)というニーズも落ち着きつつあります。現在はGoogleから高い評価を受けられるよう、検索順位を上げる、紐づくキーワードを増やす、継続して良い口コミを獲得するなど、集客効果を高めていくことに対しての需要が高まり、MEO対策への取り組みが日々の集客活動の一つとして定着化しています。
(2)ユーザーの「ポータルサイト離れ」がMEO市場に追い風
MEO対策に率先して取り組んできた飲食業界において「ユーザーのポータルサイト離れ」が起きています。また、店舗運営者におけるポータルサイトの掲載料が上がったことにより、広告宣伝費用の一部をGoogleマップに分散させることで、集客を図る動きがみられています。
なお、業種・業界で有力なメディアが絞られている場合は、Googleマップに情報を掲載していく重要性は理解されつつも、広告宣伝費用を分散させる機運が飲食業界ほど高くならず、取り組みが鈍いとされています。
(3)MEO対策がデジタルマーケティングメニューの一つに
競争が激化したことにより、MEO対策を中心に運用代行をする事業者は減少傾向にあります。
その一方で、MEO対策がSEO・ウェブサイト構築などのデジタルマーケティングのセットや、営業のフックとして用いられており、現在はロングテールに広がった市場が形成されています。
主な参入事業
業界の概要
業界に属するプレイヤーは、広告主、広告代理店、SEOやEFOをはじめとする、コンテンツマーケティング施策をおこなうコンサルティング会社、MEO対策をおこなうSaaS型サービスを提供するソリューションベンダーなどが挙げられます。
【店舗運営者】
飲食店を中心としながらも、小売店、飲食店、病院・クリニック、美容室など、実店舗で商品やサービスを提供するビジネス形態をとる、あらゆる業種が対象となっており、
特に飲食店事業者においては、「ユーザーの飲食店ポータルサイト離れ」や「コロナ禍で顕在化したGoogleマップの店舗情報の(一括)管理需要」などに後押しされ、MEO対策へのモチベーションが更に上がりつつあります。
MEOに対する認知度は大きく向上している一方で、地方など、まだ営業活動の行き届いていない、MEOが知られていない地域もあり、市場の牌は今後も拡大していくと見られます。
MEO対策を通じた集客については「検索を上位に上げたい」というニーズも高い一方で、SNSへの感度が高い店舗を中心として「口コミやレビューを管理したい」という声も高まってきています。また、コロナ禍が解消されるにつれて、観光系・インバウンド対策についてのニーズも広がりつつあります。
デジタルリテラシーの高い事業者においては、トータルのトラフィックに注目したり、InstagramなどGoogle以外の媒体における情報管理にも取り組み始めた事業者も出てきています。これには若いユーザーを中心として、検索方法の分散・多様化が起き始めていることがトレンドにあります。
【運用事業者】
MEOという言葉が広がり始めた2016年以降、運用事業者は、SEO/MEOなどのウェブマーケティング専門以外の事業者も含めて、多くの参入があったものの、2021年以降からは、徐々にプレイヤーが少なくなりつつあります。
これは市場に多くの企業が参入し、MEO対策に取り組むクライアントが増えた結果、MEO対策の難易度も上がり、価格競争やクライアントの取り合いが激化したために、事業の採算が合わなくなったことが大きいと考えられます。
広告代理店と同様に、営業のフックや広告メニューの一つとしてMEO対策を用意し、他社のSaaSサービスを用いながらも採算の取れる範囲で取り組んでいる事業者が多くなっているのが現状です。
【広告代理店】
対大手の広告代理店においては、店舗DXや情報管理、マーケティングDX等の一環としてMEO事業を提供しています。また、大口の広告出稿者に対しては代理店も、MEO対策をサービス=格安で対応していると想定されます。
対中堅・中小規模の広告代理店においては、MEOを営業のフックとしながら、SEOやウェブサイトの構築、その他デジタルマーケティング全般の支援役として仕事を受ける傾向もあります。
【MEOツールベンダー】
多店舗のGoogle ビジネス プロフィールを管理するツールベンダーは増えた一方で、市場における中心的なプレイヤーは前回調査から変わらない結果となりました。
直販だけでなく代理店経由でも販売をしているが、販売方法は各社各様で「ツールだけを卸すことはしたくないので増やしていない」「1次代理店は増やしていないが、2次代理店を増やしている」などの声がありました。
【媒体】
Google Mapに需要が集中している状況は変わっていません。
Apple Mapsは、日本のiPhone(apple)ユーザーの多さを鑑みると、対策をすることによる一定の効果は見込まれるとされるが、appleとの交渉など、サービス提供事業者側のハードルが高いために対策が進んでいないのが現状です。
Yahoo!ロコについて関心を持つクライアントも一定数いるものの、現時点では市場が存在しないレベルとされています。ただし、ヤフーからはマップに対して注力していく意向も示されており、LINEとの連携も今後は進んでいくことから、今後はユーザーの需要も増えて、新たな市場が形成されていく可能性があると考えられます。
業界の課題
(1)ツールベンダー同士による価格競争
ツールベンダー同士による価格競争が勃発している。Googleのサービスやツール、API等を介したサービスのため、特にデジタルリテラシーの低いクライアントに対してはツール同士の差が分かりにくいです。目に見える差別化のために、価格競争にならざるを得ない状況が生まれています。
(2)効果測定およびMEO対策の伝え方
(1)と関連し、「MEOビジネス」には明確な定義やルールがありません。競合他社の多い状況で自社の価値や差別化のポイントを伝えて顧客を獲得していくことが難しいです。
「検索順位を上げる」「口コミを増やす・返信する」などの目に見えた成果は伝えやすい一方で、その結果として「トラフィックやコンバージョンがどれだけ増えたか」もしくは「売上に貢献したか」などは可視化も難しく、メリットも伝えにくくなります。
(3)大手プラットフォームへの依存
Googleへの依存度が高いビジネス体系となっており、Googleの意向や方針、規則やAPIの変更などが直接的に市場全体に及ぶ可能性があります。また、Googleがロジックやアルゴリズムを解放していないため、MEOビジネスは各ベンダーや運用事業者の独自の指標・方針に基づいて運用が続いています。
市場の今後
(1)ユーザー数の拡大
Googleマップの利用は引き続き拡大傾向にあります。媒体社によるマップ機能の拡充も続くと共に、店舗運営者によるMEO施策の重要性がますます高まり、さらに定着していくと考えられます。
また、ChatGPTの登場・普及により「GoogleマップがChatGPTの参照先に使われるようになる」など、ユーザーの検索行動や店舗運営事業者の情報管理の在り方も変わっていく可能性があります。
(2)接客業・サービス業以外の店舗や個店におけるMEO対策需要の拡大
現状は検索結果やGoogleマップの掲載内容がユーザーの来店の決め手になりやすいため、接客業・サービス業を中心としてMEO対策への取り組みが進んできました。MEO施策が一般的なものとして定着する過程で、今後は業種や取り組みの幅も拡大されていくと考えられます。
多店舗運営事業者を中心として営業がなされていましたが、今後は個店に対しても営業が拡大されていくことで需要が開拓され、市場の底上げがなされていくことが期待されます。
(3)有店舗ビジネスの困り事や複数媒体に渡る情報管理に対する需要
MEO対策を付加価値としながら、有店舗ビジネスの困り事を解決するための提案や、
MEO(Googleマップ)以外の複数の媒体に渡る情報管理への提案も進んでいくことで、MEO市場も合わせて拡大していくことが期待されます。
(4)店舗ネットワークを持つ事業者とツールベンダーの協業
大企業・中小企業、そのほか地元に強いネットワークを持つ事業者が既存顧客への新規サービスとして、OEMの形でMEOツールベンダーと協業・提携し、MEOサービスを提供し始める事例も生まれています。今後、事業者とMEOツールベンダーとの協業・提携が進むことで、市場の底上げにつながることが期待されます。
【GMO TECHのMEOソリューションのご紹介】
売上アップ、来店効率化、店舗のファン化をオールインワンで実現
Google MAP3位以内表示施策「MEO Dash! byGMO」
特徴1:複数拠点を一括管理!来店を重視した運用もお任せ!
Googleマイビジネスに精通した運用担当が自社開発ツール(MEO DASHBOARD)を活用し、・複数拠点のコンテンツリッチ化、・最適化されたクチコミ返信代行、・ABテストを伴う来店率の高いクリエイティブ制作〜投稿代行などをおこないます。本質的な来店数向上のための運用を実施します。
特徴2:アルゴリズム分析に裏付けされた独自の上位表示施策
GMOインターネットグループが保有する資産を徹底的に活用しつつ、創業事業のSEOで磨き上げたアルゴリズム分析による精度の高い内部最適化と、効果の高い外部施策を実施することで圧倒的な3位以内率を実現します。
特徴3:カスタマーサクセスによるきめ細やかな手厚いフォロー体制
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