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海外SEO対策5つのポイント|日本SEOとの違いや成功事例を紹介

海外SEO対策5つのポイント|日本SEOとの違いや成功事例を紹介
インターネットが普及した現代では、あらゆる分野において海外を視野に入れた市場戦略が可能となっています。たとえば自分のサイトを開設している場合、海外からのアクセスを集めることができれば、売上や認知度の向上などさまざまな効果が期待できるでしょう。

とはいえ、海外向けにサイトを展開するのであれば、海外SEOの知識は少なからず必要となってきます。

そこで今回は、海外SEOの基本的な考え方から、海外SEOでアクセスを集めるポイントを解説します。ぜひ参考にしていただいて、海外からの大幅なアクセスアップを獲得してください。
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海外SEO対策の重要性

海外SEOでは、当然、海外に最適化されたSEO対策を行う必要があります。なぜなら、SEOのやり方は国によってそれぞれ異なった特徴があるからです。

そもそもSEO対策とは、「検索エンジンの最適化」を指します。そのため、検索エンジンから理解・評価を得るためには、検索エンジン向けに最適化されたWebサイトの構築が必要不可欠です。

それを踏まえて、海外SEOにおいてまず行うべきことは、対象地域で利用される検索エンジンを選定することでしょう。ちなみに世界の検索エンジンの使用率は、以下のようになっています。

  • 日本:Google(75.66%),Yahoo!(14.23%),bing(9.56%)
  • アメリカ:Google(81.73%),bing(11.04%),Yahoo!(4.2%)
  • ロシア:Google(56.06%),YANDEX(41.7%),Mail.ru(1.17%)
  • 中国:Baidu(82.51%),Sogou(7.62%),bing(3.45%)

上記のとおり、日本ではYahoo!も一定のシェアがあるものの、検索エンジン自体はGoogleの検索エンジンの流用のため、日本での検索エンジン対策のメインはGoogleと言えます。

他方、中国ではBaiduがメインの検索エンジンで、ロシアではYANDEXが約半数を占めています。また、韓国ではNaverが、北米やヨーロッパではBingが一定のシェアを持っているため、日本のようにGoogleに限ったSEO対策では不十分です。

このように、メインとして使われる検索エンジンは国によって違うため、海外SEOではその地域で使用率が高い検索エンジンを対象にしたSEO対策が重要となってきます。

海外SEO対策と日本でのSEO対策の違い

海外SEO対策では、日本での対策の考え方にいくつかポイントをプラスして考える必要があります。そのポイントには「言語の違い」「コンテンツトレンドの違い」「検索エンジンの違い」と言った3つのポイントがあります。

言語の違い

海外SEO対策における言語の違いは、ただ単に言葉が違うという以上に大きな意味を持ちます。なぜなら、好まれる言い回しや文章表現には、現地国によって様々な違いがあるからです。

Googleの翻訳機能を使って英文を日本語に翻訳した場合が良い例で、翻訳された文章が自然な日本語とは程遠いことからも十分理解できます。機械翻訳の精度がいくら上がっても、単なる直訳にしか過ぎません。そのため、日本語サイトのコンテンツを機械翻訳で変換しても、感情のない機械的な文章になってしまうだけなのです。これでは現地の人に好まれる文章には程遠く、読みづらく意味が伝わらない、いわば読むに値しないコンテンツになってしまいます。海外のユーザーにとって読むに値しないコンテンツは、当然、海外のSEOを満足させることもありません。

さらには、語学力だけでは片手落ちで、ネイティブレベルでその国の文化圏にも精通していなければ、十分なコンテンツを作成するのは難しいのが海外SEOなのです。

このようなことから、海外SEOでの言語の違いには、日本でのSEOとは違った対策が必要となってくると言えるでしょう。

コンテンツのトレンドの違い

海外と日本とでは、コンテンツのトレンドに違いがあります。そのため、日本で反応の良かったコンテンツが、そのまま海外でも受け入れられるかというと、そうでもありません。地域によって好まれるコンテンツには違いがあるので、検索エンジンだけでなくコンテンツ内容も合わせて、現地向けの対策を行う必要があるのです。

たとえば、日本とアメリカでは「パンツ」の認識に違いがあるように、海外SEOのキーワード選定では、言語に対する認識のズレにも注意しなければいけません。これを考慮せずに、日本の認識のまま「Pants」というワードを使ってズボンの紹介をするコンテンツを作っても、現地では下着の意味なので、全く意味の通じないサイトになってしまいます。同じ英語とはいえ、日本とアメリカとでは認識に違いがあるということを念頭に置いて、キーワードを選定しなければいけません。

加えて、コンテンツ内容には現地の食文化や宗教にも関心を寄せる必要があります。特に宗教の違いがそのまま食文化の違いにつながってくることも少なくありません。たとえば、宗教によって肉食がタブーとされているにも関わらず、コンテンツに肉料理のレシピを掲載していても、ターゲットにとっては何の役にも立たないためサイトから離脱されることが予想されます。

また、ページの見せ方も日本と海外では異なります。たとえば、日本のサイトは海外と比較してコンテンツ量が豊富ですが、アメリカのサイトは写真が多く掲載されています。これはサイト自体の用途に違いがあるからで、アメリカではサイトをカタログ的に利用するため、豊富な情報量が必要とされる日本のサイトと比べ、視覚的なわかりやすさが重視されるのです。

あくまでもSEOであるからには、コンテンツのターゲットである現地の人々にとって役に立つ内容であることが求められます。

検索エンジンの違い

冒頭でも触れましたが、日本と海外では主流の検索エンジンが違います。日本ではGoogleとYahoo!が主流ですが、中国ではBaiduが主流で、ロシアではGoogleと同じくらいYandexのシェアが高いのが特徴です。国によって使う検索エンジンに違いがあるため、現地で主流となる検索エンジンに対応したSEO対策を行う必要があります。

それでは、海外SEOのターゲットとなる国もGoogleが主流であった場合、日本で検索上位にあるサイトの海外SEO対策はどのように考えたらいいのか。同じGoogleなので、日本で検索上位にあるならそのサイトを翻訳すれば海外でも検索上位に表示されるのでしょうか。結論からすると、その答えは高確率で「NO」と言えます。

なぜなら、仮に日本のサイトを正しく翻訳したとしても、生活文化に違いがある現地の人々にとって、日本向けのコンテンツそのままでは役にたたないことが多いからです。海外SEO対策を検討するのであれば、サイト運営者は、まずは現地のユーザーにとって価値の高いコンテンツを用意する必要があります。

これは、日本でも海外でも変わりないSEOの基本的な考え方なので、検索エンジン対策に合わせて、国や地域ごとでコンテンツの内容を見直す工夫をしていきましょう。

海外SEO対策でアクセスを集める5つのポイント

海外SEO対策でアクセスを集めるポイントには「Google検索セントラルの実施」「現地トレンドに合わせたコンテンツ作成」「現地人によるキーワード選定」「現地語のネイティブの人による文章作成」「被リンク対策」の5つがあります。

Google検索セントラルの「多地域、多言語のサイトを管理する」の内容を実施する

海外SEO対策を検討しているのであれば、まずはGoogle検索セントラルの「他地域、多言語のサイトを管理する」の内容を実施してみましょう。なぜなら、中国・ロシアを除いたほとんどの国においてGoogleのシェアは圧倒的にトップレベルにあるので、ひとまずの検索エンジン対策としては十分な価値があるからです。

たとえば、言語ごとのURL構造について、3つの推奨される方法と1つの非推奨の方法や、多言語ウェブサイトドメインの検討ポイントなどがドキュメント内には記載されています。このように、多言語対応サイトに関する技術的な設定の基礎が具体的に記載されているので、海外SEOにおけるGoogle対策では検索セントラルの内容を実施したほうがより確実と言えるのです。

参考:Google検索セントラル 「多地域、多言語のサイトを管理する

現地のトレンドに合わせたコンテンツを作る

海外SEOでアクセスを集めるなら、現地のトレンドに合わせたコンテンツを作る必要があります。なぜなら、日本の感覚で作成したコンテンツでは、ターゲットとする現地の人々にとって役に立たないことも多いからです。役に立たないコンテンツでは、当然ながら上位表示は見込めません。

また、Webサイト自体の構成も、日本と海外とではその違いが顕著に見られます。たとえば、アメリカのWebサイトでは写真が多用されるのに対し、日本では情報量が重視されます。

このように、日本と海外とでは日常の常識からWebサイトの構造に至るまで、あらゆる面で違いがあることを前提に置きながらコンテンツを作成する必要があるのです。

できれば現地人にキーワード選定を相談する

海外SEO対策でアクセスを集めるのであれば、現地人にキーワードの選定を相談できる環境があればベストです。なぜなら、キーワードもターゲットとする人々の地域性を考慮する必要があるからです。

Google広告のキーワードプランナーでも現地でニーズのあるキーワードを収集できますが、ニュースや流行(トレンド)といった、プランナーには出てこないキーワードも多数存在します。海外ユーザーがどのような経緯でターゲットキーワードにアプローチするかは、日本にいてはわかりにくいため、現地で生活している人から生の情報を得ることが重要なのです。

現地語のネイティブの人に文章作成を依頼する

海外SEOでアクセスを集めるなら、現地語のネイティブの人に文章作成を依頼するのがおすすめです。なぜなら、機械翻訳で日本語を直訳しただけの不自然な言語では、現地のユーザーには意味が通らない文章となるからです。

先に紹介したGoogle検索セントラルでも「自動翻訳したサイトページが検索エンジンからクロールされないようにしてください。」とはっきり明記されています。機械翻訳では、日本語→英語→現地語というように、英語に翻訳してから現地の言葉に翻訳し直すということがよくあるため、英語への翻訳が誤っていたら、そのまま影響がでてしまうのです。

このようなことから、海外SEOでアクセスを集めるなら、現地語のネイティブの人に文章作成を依頼するのがおすすめなのです。

現地のニュースサイトなどに被リンクを貰う

海外SEOでアクセスを集めるなら、現地のプレスリリースサイト(ニュースサイト)などに被リンクを貰うのもおすすめです。ちなみにプレスリリースからの被リンクについてはGoogleから「不自然なリンク」と認定された過去がありましたが、2018年にはその考えを改められています。

現在のプレスリリースにおいて期待できるSEO効果は、二次拡散によるものが大きいです。ツイッターやその他のSNSでプレスリリースされた情報が二次拡散されると、バズを起こす可能性も高くなり、その結果、新規アクセスの流入が期待できます。

また、もうひとつ期待できるのが、現地企業からの被リンク獲得です。現地企業から被リンクを獲得することで、クローラーの呼び込みにつながり、早期にインデックスされやすくなります。

現地のプレスリリースサイト(ニュースサイト)から被リンクを貰うのには、費用もそれほどかからず、二次拡散や現地企業からの被リンク獲得まで期待でき、コストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。

海外SEO対策の成功例

ここでは、海外SEO対策の成功例として、2つのサイトを紹介します。それぞれのサイト構成や、海外からのアクセスがどの程度あるのかなど、ぜひ参考にしてみてください。

ハウジング・ジャパン株式会社の例

ハウジング・ジャパン株式会社

出典:ハウジング・ジャパン株式会社

合計訪問数:118.94K

平均滞在時間:00:02:47

ページビュー/訪問:6.72

直帰率:45.12%

上記アクセス調査サイト:similerweb

ハウジング・ジャパンの英語サイトですが、使われている画像やサイトの構成は日本語サイトと同様です。

印象的なのはそのシンプルさで、情報量の多い日本のサイトに見慣れていると、このようなTOPページで本当に海外からのアクセスを得ることができるのだろうかと疑問に思ってしまうでしょう。しかし、そのアクセスを調べてみると、米国からのアクセスは28.52%もあります。その下がオーストラリアの7.48%で、次にカナダの6.97%と、英語圏の流入が並んでいます。この数値を見る限り、海外SEOとしては十分な成功と言えるのではないでしょうか。

なお、日本語サイトとの大きな違いは、カテゴリーに海外投資家向けのページが追加されている点のみです。それ以外は特に大きな違いはありませんでした。

不動産サイトなので、各ページは物件所在地などが記載されているだけのコンテンツで、文字による情報量としては必要最低限のものです。それでもこれだけのトラフィックを集められるのは、裏を返せば「余計な情報は不要で、シンプルかつ的確にユーザーの欲しい情報を与えられるサイト」が求められるということの表れかもしれません。

デザインとしても他サイトと比較して特に秀でたところはなく、むしろパッとしない印象も受けるサイトですが、それだけにGoogleが求めるサイトのあり方が見て取れるサイトと言えるでしょう。

ピクスタ株式会社の例

ピクスタ株式会社

出典:ピクスタ

合計訪問数:927.94K

平均滞在時間:00:01:01

ページビュー/訪問:2.07

直帰率:69.55%

上記アクセス調査サイト:similerweb

ピクスタの英語サイトですが、季節感ある目を引くトップバナーに、シンプルに配置された画像検索カテゴリーといったサイト構成は、日本のサイトと比較しても特に大きな違いはありません。画像サイトだけに、上記のハウジング・ジャパン株式会社のサイトと比較するとデザイン的には一歩秀でた印象はありますが、やはり必要以上のデザインはカットされています。

日本語サイトではTOPページに特集ページや人気のカテゴリーへ案内するバナーが配置されていますが、英語版サイトにはそれすらもない、至ってシンプルなサイト構成となっているだけです。

両サイトともに、TOPページには各カテゴリーへ向けた多くの導線が引かれていて、人物や動植物の画像など、それぞれのカテゴリーに応じた画像が掲載されています。そのため、パッと見ただけでそれらの画像が視覚的に飛び込んできて、訪れたユーザーは迷うことなく欲しい画像が掲載されたカテゴリー(ページ)へたどり着くことができます。そして、その導線をたどることで次から次に欲しい画像への欲求が募り、コンバージョンの向上が期待できる構造となっているのです。

加えて、サイトの色が白基調であることもシンプルさをさらに引き立てており、余計な手間なく必要なものだけをユーザーに素早く提供できるという、まさにサイトのあり方としてお手本とも言えるようなサイトです。海外からのアクセスは、韓国が22.13%、その下に台湾が14.95%で米国が7.57%となっています。

まとめ

海外SEOを検討するうえでまず考えることは、主流となる検索エンジンの違いです。大幅なシェアはGoogleが獲得しているので、まずはGoogle検索セントラルの内容を実施していくことが基本となります。

また、機械翻訳したコンテンツでは、ネイティブの言い回しの表現などは不可能なので、ターゲットとするユーザーに役に立つコンテンツとはなり得ません。そのため、ネイティブの現地人に正しく文章を書いてもらうなどの対策が必要です。

海外からのサイト流入が見込めると、大幅なアクセスアップが期待できます。ぜひ今回の記事を参考にしていただいて、海外SEOの成功にお役立てください。

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プロフィール
大澤 健人(おおさわ けんと)
GMO TECH株式会社 大澤 健人(おおさわ けんと)大澤 健人(おおさわ けんと)のFacebook
2012年より一貫して検索エンジン領域のコンサルティング業務に従事。 2017年にGMO TECH社に参画。営業組織の構築、新商材開発、マーケティング部門立ち上げをおこなう。 現在、MEOコンサルティング、SEOコンサルティング、運用型広告などSEM領域全体を統括し、 お客様の期待を超える価値提供を行うため日々、組織運営・グロースに奔走している。
   

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