コンテンツマーケティング運用のポイントとは? 重要な考え方やヒントをご紹介

SEOなどのデジタルマーケティングに取り組んでいる方であれば、「コンテンツマーケティング」という言葉を一度は耳にしたことがあるでしょう。「ブランディング」と似たような文脈で語られることが多く、漠然としていてあまり理解できていない方もいるのではないでしょうか。本記事では、コンテンツの重要性や、コンテンツマーケティングの運用で重要なポイントや考え方をご紹介します。他業務がパツパツでリソースを割けない方でも、外注など外部リソースを活用することで効率的にコンテンツ制作を進められる場合がありますので、本記事の内容をご参考に、ぜひコンテンツマーケティングについて検討してみてください。

そもそも、コンテンツとは?

コンテンツマーケティングへの取り組み方についてご紹介する前に、「コンテンツ」の定義と重要性についてまず触れておきましょう。

サービス提供者と顧客のタッチポイント(接点)が多様化している現在、Webサイトに掲載された記事だけでなく、SNSへの投稿文章や画像、YouTube等への投稿動画、ホワイトペーパーなど様々なものが「コンテンツ」に含まれます。

現代は「SNSでモノを買う時代」などとも言われます。モノは飽和しており、基本的に人々の生活は満たされた状態です。購買という行為は必ずしも豊かさの象徴ではなくなってきており、どちらかと言えば、企業理念やプロダクトの世界観・ストーリーへの共感が、購買につながる時代となってきています。 そのため、ネット広告などを用いて顧客の購買を促すよりも、コンテンツを継続的に発信して顧客とのタッチポイントを増やし、プロダクトの「ファン」になってもらうことが、中長期的に事業を発展させる上で重要な考え方となります。

このように、コンテンツの発信を通して顧客とコミュニケーションを取り、購買につなげていく取り組みを「コンテンツマーケティング」と呼びます。また、コンテンツマーケティングの手法のひとつとして、自社で運営する媒体をオウンドメディアと呼びます。 オウンドメディアはSEOによる集客も可能で、コンテンツマーケティングの中心に据えられることが多いです。

【企画編】コンテンツマーケティング運用のポイント

コンテンツマーケティングに取り組むにあたり、最初に行うべきは「目的設定」です。何のためにコンテンツマーケティングを実施するのか。もちろん、事業の売上を伸ばすことが最上位のミッションとしてあるかと思いますが、より具体的に落とし込むと、「どのような顧客に」「どのような状態になってほしいのか」を定義する必要があります。

それぞれのポイントについて、「ペルソナ」「カスタマージャーニー」というマーケティング用語とともにご紹介します。

ペルソナ設定

まず、「どのような顧客に」の部分を言語化するために、「ペルソナ」というものを定義します。顧客を属性で分類した、「30代男性、会社員、既婚」というようなターゲット設定ではなく、明確に特定の一人をイメージして人物像を定義します。

通常のペルソナ設定で用いられるような項目は以下になります。

? デモグラフィック(属性)
? (年代ではなく)年齢、性別
? 居住エリア、活動エリア
? 職業、役職、所得
? 家族構成
? ストーリー(経歴)
? 学歴、職歴
? 好きなこと、学生時代に打ち込んだこと
? 仕事内容の変遷
? (転職、異動している場合は)どのような考えに基づいてか
? パーソナリティ(趣味嗜好、価値観) パーソナリティ(趣味嗜好、価値観)
? 性格、得意なこと、苦手なこと
? 仕事に対する姿勢、考え方
? 休日の過ごし方、趣味
? 悩み(仕事、プライベート問わず)
? 友人との関係性
? 金銭感覚
? デジタルプロフィール(Web上での行動)
? 情報収集に使うメディア
? よく使うツール、よく見るサイトやSNS
? よく検索するキーワード
? ゴール(目標)
? 直近で実現したいこと、仕事の目標
? 中長期的に成し遂げたいこと、夢
? 理想の人物像、目標とする人

このような内容を言語化し、可能な限り具体的な人物像を描きます。

SEOツールの契約に関して言えば、「女性/男性だから契約する」といったことは考えにくいです。しかし、「SEO担当者だから契約する」「SEO以外も業務に持っていて忙しいので契約する」といったことは考えられます。このように「購買に対しての因果関係があるか」を意識してペルソナ設定ができると、良いペルソナ設定ができます。

このように設定された人物が、自社のサービスを最も提供したい最重要顧客ということになります。

当然ですが、この人物像から少しでもずれていたら顧客から外れるというわけでは決してありません。ペルソナ設定の前提にあるのは、「特定の一人にすら刺さらないサービスは、誰にも必要とされない」という考え方です。ここで描いたペルソナの人物から、強烈に価値を感じてもらえるサービスを作ることができたら、ペルソナに類似する人々にも少なからず必要とされるサービスとなっているはずです。

カスタマージャーニー作成

ペルソナが明確に定義できたら、次はカスタマージャーニーを定義します。

カスタマージャーニーは直訳すると「顧客の旅」となりますが、ペルソナとして描いた顧客が、自社サービスを認知する前の状態から、どのようなきっかけでサービスを認知し、興味を持ち、価値を感じて購買に至るか、までの一連の流れを意味します。

例えば、自社焙煎された新鮮な高級コーヒーが毎月自宅に届くサブスクリプション(定期購入)サービスがあったとします。ペルソナがこのサービスの購入に至る(=顧客となる)までには複数のフェーズがあります。

【運用・制作編】コンテンツマーケティング運用のポイント
コンテンツマーケティングの運用について、手法としてスタンダードな「オウンドメディア運用」を例にとり、以下の順に運用のポイントをご紹介していきます。

? チーム体制
? 進行管理
? コンテンツ作成
? 効果計測

チーム体制

前項の要領でペルソナ・カスタマージャーニーをしっかり定義することができたら、チームを編成してコンテンツマーケティングに取り組みます。オウンドメディアの運用を例にして考えると基本的なチーム体制としては、 以下がいれば成立します。

? ディレクター(管理者)
? 編集者
? ライター

人数が少ないうちはこれらを兼任することが多いです。規模が大きくなってきたら、他部署や社外の関係者との交渉、予算管理などを取りまとめる「プロデューサー」が設置される場合もあります。

ディレクターは、プロジェクト全体を俯瞰して進行管理を行います。どのような検索キーワードで顧客獲得を狙うのか、そのためにどのような記事を制作するのか、制作のスケジュールや担当振り分けは適切に行われているか、といった方針策定やマネジメント業務がメインとなります。

編集者は、記事のアウトラインを考えてライターに執筆を依頼し、執筆された原稿を確認してサイトに合うように細かい文言の調整やデザイン編集を行います。実際に顧客の目に触れる部分を扱うため責任は大きく、またHTMLやCSSなどWebデザインの知識も求められます。

ライターは、文字通り記事の執筆を行う担当者です。専属のライターが企業に所属していることもありますが、多くの場合は、フリーランスのライターや、他の企業で働きながら副業でライティング業務を請け負う人材に、業務委託契約を結んで発注する形が取られます。

オウンドメディア以外の手法でも、必要な役割は大きくは変わりません。手法に合わせて「数字の管理」「誰に向けて、どんなコンテンツを作成するのか」や「そのスケジュール」を管理する役割、「実際にコンテンツ内容を設計し、コンテンツを作成する」という役割を置いておけると概ね問題なく進行できるでしょう。

進行管理

コンテンツマーケティングの運用では、複数のコンテンツを並行で作成していくため、全体の進行管理が重要となります。オウンドメディアでいうと、ディレクターの主な業務となります。オウンドメディアの例で具体的に進行管理業務というと以下が挙がります。

? どの検索キーワードから順に記事を制作していくのか
? 月に何本記事を制作するのか
? どの記事をどのライターが担当するのか
? 公開日から逆算していつまでに原稿が上がってこないといけないか

など全体の段取りを整えて滞りなく進行するよう管理します。ガントチャートを用いて全体の進捗状況を可視化するのも効果的でしょう。
コンテンツ制作
オウンドメディアでいうところの、コンテンツのメインは記事になりますので記事を例にご説明します。(記事以外では、ホワイトペーパーなどがあります。)

記事執筆は、編集者から委託を受けたライターが担当します。SEO文脈での記事執筆を担当する場合、必ず「その記事で対策したい検索キーワード」が存在しますので、「検索意図」=「そのキーワードで検索する顧客は、何を知りたがっているのか?」を洞察し、必要十分な情報を盛り込んだ記事を制作することになります。 実際にそのキーワードで検索を行い、どんなページが上位表示されているかという傾向を調査するのも、大きなヒントとなります。 執筆された記事は、編集者によって調整され、サイトに掲載されます。サイト全体とテイストが一貫するように細かな文言修正や、文字装飾や画像挿入なども行われます。

SEOの文脈での解説になりましたが、他手法においても同じように「ユーザー状況の深堀り」「そのユーザーが求めるコンテンツを作成する」が肝になります。

効果計測

コンテンツを公開した後は、継続的に効果計測をして改善を図ります。オウンドメディアの記事で考えると、

? 検索順位
? PV(ページビュー)数
? 離脱率 (当該ページを閲覧後、他ページに遷移せずサイトを離れてしまった顧客の割合)

などを計測し、その記事がどの程度ビジネスに貢献できているかを見極めます。効果が芳しくない場合は、記事のリライト(一部または全部の書き直し)も選択肢となります。 もし効果測定やリライトの運用について、時間をかけずに実施したい場合は、SEOツールの利用もおすすめです。弊社でも「SEARCH WRITE」を提供しておりますので、ぜひ一度ご覧ください。

このように、コンテンツを公開した後は、狙った指標が狙った水準に達しているかどうかを見て、必要であれば追加施策を打ちましょう。

まとめ

コンテンツマーケティングの取り組みについて、企画から運用までの全体像をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。有料のネット広告と異なり、コンテンツマーケティングは費用をかけずに取り組むことができますが、その分、成果が出るまでには相応の時間を要します。成果を急がず、サイトを通して顧客とじっくり丁寧なコミュニケーションを取る意識で、地道な取り組みを継続していきましょう。本記事の内容が、皆さんの取り組みの一助になれば幸いです。

   

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