3つの求人検索エンジンの広告予算配分について解説
そんな中で、いざ配信が決定した段階で、実際に各求人検索エンジンにどれだけ予算を投下するべきか判断に迷うことも多いと聞きます。
今回はIndeed、求人ボックス、スタンバイへの予算配分についてどのように考えるべきかお伝えしたいと思います。
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初めて求人検索エンジンを利用する場合
まずはユーザー数の多い順に配分を多くする
初めて求人検索エンジンで広告を配信する場合は、ユーザー数の多い順に予算を仮組みして配信することをおすすめします。
求人検索エンジンにとって「ユーザー数が多い=配信できる枠の数が多い」ということを意味しますのでクリック単価も安定しやすい特徴があります。
いずれの媒体も順調にユーザー数を伸ばし成長しているのですが、断トツでユーザー数が多いのはIndeedです。
つまり、予算の投下先もIndeedを中心に検討していくのが良いでしょう。
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いずれの媒体も順調にユーザー数を伸ばし成長しているのですが、断トツでユーザー数が多いのはIndeedです。
つまり、予算の投下先もIndeedを中心に検討していくのが良いでしょう。
実際に投下する広告費は?
職種や勤務地によって採用難易度が大きく変わってくるため一概には言えませんが、弊社が運用初月に設ける基準としては概ね以下のような配分で進めることが多いです。
Indeed | 求人ボックス | スタンバイ |
---|---|---|
¥300,000 | ¥120,000 | ¥80,000 |
合計広告予算が50万の場合(3:1:1程度で配分)
この金額感で初動は配信を行い、効果を見ながら適宜アロケーション(分配)をしていきます。
既に求人検索エンジンの広告配信を実施している場合
基本的には採用単価ベースで検討する
当然といえば当然ですがROASを見て判断することになります。
ROASとは「Return On Advertising Spend」と言い、投資した広告費に対してどれだけ売上があったかを示す指標となります。
採用活動の中では「投資した広告費に対して何人採用できたか」という表現が適切でしょう。
その結果、求人への応募数が多くてもその中で採用された求職者が1人もいなければ、採用単価は高騰することを意味し、その媒体への広告費の投下優先度を落とすことを検討した方が良いと思います。
ROASで判断する際の注意点としては、「事務職」や「営業職」のように元々志望者が多く、低単価で多くの求職者を集めることが予め想定できる職種に関しては、このROASでの判断が有効であるものの、例えばエンジニアや弁護士といった特定の技能を必要とする職種を採用する場合、元々応募者の母数が少ない中で広告配信を行うため、応募から採用までの転換率が変動しがちで統計が取りづらいケースが発生します。
その場合は、採用単価では判断せずに一歩手前の「応募数」の単価を基に判断するようにすると良いでしょう。
指標 | Indeed | 求人ボックス | スタンバイ |
---|---|---|---|
広告費 | ¥300,000 | ¥300,000 | ¥300,000 |
応募数 | 4 | 5 | 2 |
応募単価 | ¥75,000 | ¥60,000 | ¥150,000 |
採用数 | 1 | 0 | 1 |
採用単価 | ¥300,000 | – | ¥300,000 |
全体の採用数が少ない場合、応募単価を見てIndeedと求人ボックスの予算を増やす
上記のようなケースは、採用数が極端に少ないため採用人数だけで判断してしまうと全体の応募数がスケールダウンしてしまいます。
そのようになってしまうと採用活動そのものがシュリンクしてしまい、結果的に候補者が少ない中から人材を採用することになりかねないため、まずは「応募数」基準で予算の配分を行い、母集団の形成を目的に広告配信していくことが重要といえます。
配信の伸び率が掴みづらい時の検証
獲得効率を維持しながら母数を伸ばしたい場合、最適な予算感が分からず、いくらまで投下するのが最適であるか悩むケースがあります。
一般的に広告予算を増やし続けると応募単価は高騰するものの、比例して応募数は増え続けます。ところが、どこかの段階で広告表示数が限界に達し、獲得効率が極端に頭打ちになるタイミングが発生します。
Indeed広告やリスティング広告など、いわゆる「運用型広告」と呼ばれるジャンルは、求人数、競合会社の予算規模、求職者の季節的な行動要因によって必ずしも効果が一定になるわけではありません。
季節要因を読みながら、常にその時々の最適な費用で広告配信を行うことは至極自然な方針とは言えるものの、その一方で明確な金額を試算することが難しいのが正直なところだと思います。
自社の求人サイトに見合った金額感を把握する実験
自社の求人サイトがどの程度の金額感で頭打ちになるのかを見定める手段として、現在の運用予算内で数日の間、日予算を引き上げて運用してみるのも良いでしょう。
1週間ほど、日予算を今までの2倍程度まで引き上げた配信を行い、広告表示数、クリック数、応募数にどのくらいの変化があるのかを確認してみましょう。
広告表示数が日予算に対して全く増えていない場合は、そもそもその求人の勤務地における表示枠が限界に近付いていることを意味するため、速やかに日予算を基に戻し、過度なコスト投下は控えて他の媒体への掲載を検討するジャッジポイントになります。
順調に広告表示数、クリック数、応募数が増加、獲得単価も許容範囲内であれば、今後はその予算を基準にプロモーションを実施していくのが良策だと思います。
このように実験を繰り返していくことで、投下した金額とその時の獲得効率が可視化できるようになります。
【まとめ】状況に見合った判断をすること
予算配分を検討する際、一番重要なのはROASで見ることです。
とはいえ、例えば中途採用の人材を採用したい場合は、応募から内定までに書類選考と適正検査、複数回の面接など、採用されるまで多くの過程を通過する必要があります。
つまり採用単価が決まり、広告の本質的な費用対効果が把握できるようになるまでは少なくとも1ヶ月程度の時間を要することになります。
そのような状況でも、できるだけ短期間で広告効果の判定をする必要がある場合は、まずは「応募単価」での現状把握から実施してみることをおすすめします。
そこで予算を仮組みして広告を配信、「採用単価」が判明したタイミングで適宜配分を変えていく、という柔軟な姿勢で挑みましょう。