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【2026年】AMPは廃止された?SEO効果と導入・撤去の判断

【2026年】AMPは廃止された?SEO効果と導入・撤去の判断
Googleのモバイルファーストインデックスの考え方により推奨されてきたAMP。当初はAMPを導入していることにより検索画面で目立ちやすくなるなどの優遇措置がありました。

ところが、現在はそのAMPへの優遇措置がなくなり、AMPの対応を続けるべきかやめるべきか、悩んでいる方も多いことと思います。

そこで、この記事では、AMPの優遇措置の終了による影響や、今後のAMPに関する対応について解説します。

公開日: 2022-10-07 / 最終更新日: 2026-06-19
監修: GMO TECH株式会社 SEOコンサルティング部門

「自社サイトにAMPを導入すべきか」「もう設定してあるAMPは、いっそ撤去したほうがいいのか」——SEO担当者やサイト運用者の方が、いま最も判断に迷うテーマのひとつがAMPです。かつては「AMP対応=SEOに有利」とされていましたが、2021年6月にGoogleがAMPの優遇措置を終了して以降、その前提は大きく崩れました。

結論から言うと、AMP(Accelerated Mobile Pages)は、2026年時点では「全サイトに必須の技術」ではありません。AMP対応そのものはGoogle検索の順位を直接押し上げるシグナルではなく、表示速度の改善は、AMPに頼らずともCore Web Vitalsへの最適化や代替技術で実現できるためです。

この記事では、GMO TECHのSEOコンサルティングの知見をもとに、AMPの仕組みと現在の正確な立ち位置、2021年に何が変わったのか、Core Web Vitals時代におけるSEO効果、PWAやレスポンシブデザインといった代替手法との比較を解説します。そのうえで、上位の解説記事がほとんど両立できていない「あなたのサイトはAMPを導入すべきか・撤去すべきか」の判断フローと、撤去する場合の実務手順までを一気通貫でまとめました。読み終えるころには、自社サイトでAMPをどう扱うかの意思決定ができるようになります。

AMPページとは?仕組みと高速表示の理由

👉 このパートをまとめると!

  • AMPはモバイルページを高速表示するためのHTMLフレームワーク
  • Googleなどのキャッシュ配信とコード制限の2点で高速化する
  • 2015年にGoogleが立ち上げ、現在はOpenJS Foundationが運営する

AMP(Accelerated Mobile Pages、アンプ)とは、モバイル端末でWebページを高速表示するためのオープンソースのHTMLフレームワークです。2015年10月にGoogleが立ち上げたプロジェクトで、Twitter(現X)やPinterestなど多くの企業が初期から参加しました。現在はWeb技術の中立的な運営団体であるOpenJS Foundationのもとで開発が続けられています。

AMPが高速表示を実現する仕組みは、大きく2つの要素に分けられます。専門的な話に踏み込む前に、まずはこの2点を押さえておくと、後半の「代替手法」や「撤去手順」の理解がスムーズになります。

仕組み1:キャッシュ配信(AMP Cache)
AMP対応ページは、GoogleなどのプロキシキャッシュサーバーにあらかじめHTMLや画像が保存されます。ユーザーが検索結果からAMPページをタップすると、元のサイトのサーバーを経由せず、Google側にキャッシュされた軽量データが即座に配信されます。サーバーへのリクエストとレンダリングの工程が短縮されるため、体感の表示速度が大きく向上します。

仕組み2:コードの制限による軽量化(AMP HTML / AMP JS)
AMPは、ページの表示を遅くする原因になりやすい要素を意図的に制限した専用の仕様で構築します。具体的には、独自仕様の「AMP HTML」、画像や広告の読み込みを最適化する「AMP JS」、外部CSSの容量上限などで、ページ全体のデータ量を抑えます。任意のJavaScriptを直接書けない、外部CSSは原則使えないといった制約と引き換えに、軽量で表示の速いページを担保する設計です。

AMPを構成する技術要素を整理すると、次の3つになります。それぞれが「速度を出すための役割」を分担している点が、通常のWebページとの違いです。

  • AMP HTML:表示速度を低下させる機能を制限した専用のHTMLフォーマット。タグや属性が独自仕様で定義されています。
  • AMP JS:AMPページの読み込みを管理する専用のJavaScriptライブラリ。画像やiframeを画面に表示される直前で読み込み、初期表示を優先します。
  • AMP Cache:AMPページを保存・配信するプロキシキャッシュ。Google AMP Cacheが代表例で、検証済みのAMPページを高速に配信します。

なお、AMPには通常のHTMLページの中にコンポーネントとしてAMPの機能を組み込める「Bento AMP(Bento components)」という仕組みも提供されています。AMP専用ページを別途用意せずに高速化コンポーネントだけを使えるアプローチですが、後述するように、現在のSEOにおいてAMPそのものの優先度が下がっているため、本記事では従来型のAMPページを前提に解説を進めます。

【結論】AMPは廃止された?2021年「優遇措置終了」で何が変わったか

👉 このパートをまとめると!

  • AMP技術自体は廃止されていないが、検索上の優遇は2021年に終了
  • AMPバッジ(雷マーク)の表示が廃止された
  • トップニュース枠がAMP以外のページにも開放された

「AMPは廃止された」という表現を目にすることがありますが、これは正確ではありません。AMPという技術仕様そのものは2026年時点でも存続しており、AMPページがGoogle検索結果から消えたわけでもありません。廃止されたのは「AMPであることに対する検索上の優遇措置」です。この区別が、AMPを正しく理解する出発点になります。

転換点は、2021年6月から段階的に展開されたGoogleの「ページエクスペリエンス アップデート(Page Experience Update)」です。Googleはこのアップデートに合わせて、AMPに与えていた検索上の特別扱いを取りやめました。具体的に何が変わったのかを、3点に整理します。

変化1:AMPバッジ(雷マーク)の廃止
以前は、モバイルの検索結果でAMP対応ページに「⚡(雷マーク)」のバッジが表示され、「このページは速く開く」と一目で分かるようになっていました。ページエクスペリエンス アップデート以降、このAMPバッジは廃止され、AMPページは通常のページと見分けがつかない表示になりました。

変化2:トップニュース枠がAMP以外にも開放
モバイル検索結果の上部に表示される「トップニュース(Top Stories)」のカルーセル枠は、かつてAMP対応ページしか掲載されませんでした。2021年6月以降、この枠はAMPかどうかに関係なく、すべてのページが掲載対象になりました。ニュースメディアがAMPを採用する最大の動機だった「トップニュース枠への掲載」が、AMPなしでも狙えるようになったわけです。

変化3:「AMPは順位シグナルではない」という公式見解の明確化
最も重要なのがこの点です。Googleは、AMPであるかどうかが検索順位を決める直接の要因(ランキングシグナル)になったことは一度もない、という立場を一貫して示しています。順位に影響するのはあくまでページの表示速度やユーザー体験であり、その実装手段がAMPである必要はない、という整理です。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】:「AMP=SEOに有利」という認識は2021年以前のもので、今のままアップデートしていないなら危険信号です。

GMO TECHのSEOコンサルティングの現場でも、数年前に作ったまま放置された記事に「AMP対応すれば順位が上がる」という古い前提が残っているケースに、しばしば遭遇します。優遇措置が終わった今、判断基準は「AMPかどうか」ではなく「ページ体験が速く快適か」へ完全に移っています。

つまり、2021年の優遇措置終了によって、AMPは「検索で得をするための技術」から「数ある高速化手段のひとつ」へと位置づけが変わりました。次の章では、この変化を踏まえて、現在のAMPにSEO効果がどれだけ残っているのかを掘り下げます。

現在のAMPのSEO効果 — Core Web Vitals時代の位置づけ

👉 このパートをまとめると!

  • AMP実装は直接の順位要因ではなく、効果は速度改善を通じた間接的なもの
  • 現在の評価軸はCore Web Vitals(LCP・INP・CLS)
  • AMPでなくても、これら3指標を満たせば順位で不利にならない

現在のAMPのSEO効果は、「AMPであること自体に価値があるのではなく、AMPによってページ体験が改善された結果として、間接的にSEOに寄与しうる」というのが正確な整理です。Googleが順位評価に用いるのは、AMPかどうかではなく、ページ体験の良し悪しを測る具体的な指標群だからです。その中核が「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」です。

Core Web Vitalsとは、ユーザーが実際にページを操作したときの体験を、読み込み速度・反応性・視覚的安定性の3つの観点で数値化したGoogle公式の指標セットです。Googleはこれをページエクスペリエンスの一部として検索順位の評価に用いています。3指標の定義と「良好」とされる基準値(しきい値)を整理すると、次のようになります。

  • LCP(Largest Contentful Paint:最大コンテンツの描画):ページ内で最も大きなコンテンツ(画像や見出しなど)が表示されるまでの時間。読み込みの速さを示します。良好の基準は2.5秒以内です。
  • INP(Interaction to Next Paint:次の描画までの応答時間):ボタンのタップやリンクのクリックなど、ユーザー操作に対してページが反応する速さ。ページ全体の操作に対する反応性を測ります。良好の基準は200ミリ秒以内です。
  • CLS(Cumulative Layout Shift:累積レイアウトシフト):読み込み中にボタンや画像の位置が突然ずれる「がたつき」の量。視覚的な安定性を示します。良好の基準は0.1以下です。

ここで注意したいのが、INPは比較的新しい指標である点です。Googleは2024年3月12日に、それまでCore Web Vitalsの応答性指標だった「FID(First Input Delay)」を廃止し、INPに置き換えました。INPは最初の操作だけでなくページ滞在中のすべての操作を評価対象とするため、FIDより厳しい指標です。数年前のAMP解説記事や速度改善記事の多くがいまだに「FID」と記載していますが、2026年時点でCore Web Vitalsを語るならINPが正しい指標です。

これらの指標は、Googleの無料ツール「PageSpeed Insights」でURLを入力して計測できるほか、Google Search Console(以下GSC)の「ウェブに関する主な指標(Core Web Vitals)」レポートで、実際のユーザーデータに基づくサイト全体の状況を確認できます。

ここで重要な事実は、AMPページであっても、Core Web Vitalsが必ず良好になるわけではないということです。AMPはコード制限によって軽量化されやすいものの、画像の最適化不足や広告の挿入によってLCPやCLSが悪化することは十分あり得ます。逆に、AMPではない通常のページでも、画像最適化やレイアウトの工夫でCore Web Vitalsを良好にすれば、順位評価で不利になることはありません。Core Web Vitalsの全体像と改善の進め方は、コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは?LCP・FID・CLSの意味&ランキング改善方法で詳しく解説しています。

AMP導入のメリット・デメリット(再評価)

👉 このパートをまとめると!

  • メリットは高速表示による離脱抑制とユーザビリティ向上
  • デメリットは2バージョン管理・デザイン/JS制限・広告制限
  • 優遇措置がない今、デメリットが相対的に重く感じられやすい

AMPを導入すべきかを判断するには、優遇措置が終わった現在の前提で、メリットとデメリットを率直に再評価する必要があります。かつては「多少の手間をかけてもAMP対応する価値があった」のは優遇措置があったからです。その前提が消えた今、同じメリット・デメリットでも重みづけが変わります。

AMP導入のメリット

  • 高速表示による離脱の抑制:AMPの最大の利点は、モバイルでの表示が速いことです。Think with Googleの調査「The Need for Mobile Speed」によれば、モバイルサイトの読み込みに3秒以上かかると、ユーザーの53%が離脱するとされています。表示が速いほど、せっかく訪れた読者を取りこぼしにくくなります。
  • ユーザビリティの向上:軽量なAMPページは、回線環境が不安定なモバイル環境でもストレスなく閲覧できます。とくにニュースやブログのようにテキスト中心のコンテンツでは、読者がコンテンツへ素早くたどり着けるメリットが大きくなります。

AMP導入のデメリット

  • 2バージョン管理の運用負荷:AMP対応では、通常のHTMLページとAMPページの2種類を維持する必要があります。記事や機能を修正するたびに両方を更新しなければならず、開発・運用の工数が増えます。実際にAMPを撤去した企業の多くが、この保守コストを撤去理由に挙げています。
  • デザイン・機能の制限:AMPは任意のJavaScriptを直接書けず、外部CSSの容量にも上限があります。そのため、凝ったデザインやインタラクティブな機能、独自のUIを実装しづらく、通常ページと同じ表現を再現できないことがあります。
  • 広告・計測の制限:AMP仕様に対応していない広告タグや計測タグは、そのままでは動作しません。アフィリエイトや広告を主要な収益源とするサイトでは、収益や計測の正確性に影響が出る恐れがあります。

整理すると、AMPのメリットである「高速表示」は、後述する代替手法でもAMPなしに実現可能です。一方で、2バージョン管理・デザイン制限・広告制限といったデメリットはAMP特有のものです。優遇措置という見返りがなくなった今、このデメリットを許容してまでAMPを維持・新規導入する必然性は、サイトの性質によっては薄くなっています。

AMP以外でページ速度を最適化する代替手法の比較

👉 このパートをまとめると!

  • 速度改善はAMPに頼らず、複数の代替手法で実現できる
  • 多くのサイトはレスポンシブ+画像最適化+遅延読込が現実的な第一歩
  • 手法ごとに導入コストと向くサイトが異なる

AMPの優遇措置が終わった今、ページ速度を高めてCore Web Vitalsを改善する方法は、AMP以外に複数あります。むしろ、2バージョン管理の負荷を避けつつ全ページの体験を底上げできる点で、代替手法のほうが多くのサイトに適しています。代表的な6つの手法を、導入コスト・速度(CWV)への効果・運用負荷・向くサイトの観点で比較しました。

手法 導入コスト 速度・CWVへの効果 運用負荷 向くサイト
AMP 高(専用ページの構築) 高(ただしCWVは別途要確認) 高(2バージョン管理) ニュース・テキスト中心メディア
PWA(Progressive Web Apps) 高(実装・設計が必要) 中〜高(再訪時に高速・オフライン対応) リピート利用が多いWebアプリ・ECメディア
レスポンシブデザイン 中(テンプレート設計) 中(最適化前提) 低(1ソースで多デバイス対応) ほぼ全てのサイトの基盤
画像最適化(WebP/AVIF・圧縮) 低〜中 高(LCP改善に直結) 画像の多いサイト全般
遅延読み込み(Lazy Loading) 中〜高(初期表示の軽量化) 画像・動画が多いサイト
CDN・HTTP/3 中(サーバー・配信設定) 中〜高(配信の高速化) アクセスが多い・グローバル配信のサイト

各手法の特徴と、どんなサイトに向くかを補足します。単に並べるのではなく、自社の状況に当てはめて読むと選びやすくなります。

  • PWA(Progressive Web Apps):Webサイトをネイティブアプリのように動作させる技術で、オフライン表示やプッシュ通知、再訪時の高速化が可能です。実装コストは高めですが、リピート利用が多いサービスサイトやECとの相性が良い手法です。
  • レスポンシブデザイン:1つのHTMLソースでPC・タブレット・スマートフォンに対応する設計です。AMPのような2バージョン管理が不要で、管理コストを抑えながらモバイル対応できるため、現在のWebサイト構築の標準的な基盤になっています。設計の考え方はレスポンシブデザイン完全ガイド:2025年最新SEO・UXを最大化する設計と思想で詳しく解説しています。
  • 画像最適化(WebP・AVIFなど):画像をWebPやAVIFなどの軽量フォーマットに変換し、適切なサイズに圧縮する手法です。LCPの改善に直結しやすく、導入コストの割に効果が大きいため、速度改善の最初の一手として推奨されます。
  • 遅延読み込み(Lazy Loading):画面に表示される直前まで画像や動画の読み込みを遅らせ、初期表示を軽くする手法です。loading="lazy"属性で手軽に実装でき、画像の多いページで効果を発揮します。
  • CDN・HTTP/3:CDN(コンテンツ配信ネットワーク)はユーザーに近いサーバーからコンテンツを配信して表示を高速化します。最新の通信プロトコルであるHTTP/3を併用すると、通信のオーバーヘッドがさらに削減されます。アクセス数が多いサイトや、地理的に広い読者を持つサイトに有効です。

多くのサイトにとって現実的な出発点は、「レスポンシブデザインを土台に、画像最適化と遅延読み込みで体感速度を改善し、必要に応じてCDN/HTTP/3を導入する」という組み合わせです。これらはAMPのような大がかりな専用ページ構築を必要とせず、全ページのCore Web Vitalsを底上げできます。具体的な速度改善の進め方は、WEBサイトの描画速度の基準は?調べ方と改善方法を解説も参考にしてください。

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【判定】あなたのサイトはAMPを導入すべき?撤去すべき?

👉 このパートをまとめると!

  • ニュース・テキスト中心で広告依存が低いサイトのみ導入を検討
  • EC・デザイン重視・広告収益型は導入非推奨
  • すでに導入済みでも、保守負荷が重ければ撤去が選択肢

ここまでの内容を踏まえ、「自社サイトはAMPをどう扱うべきか」を判断するためのフローチャートを用意しました。AMPは「導入すべきか」と「撤去すべきか」の両面で迷いが生じる技術です。上位の解説記事はどちらか一方しか扱わないことが多いため、ここでは両方を1枚のフローに統合しました。

現在AMPを導入しているか?
NO:まだ導入していない(導入すべきか)
ニュース・ブログ等のテキスト中心で、広告依存が低く、保守リソースもあるサイトのみ導入を検討。それ以外はレスポンシブ+画像最適化でCore Web Vitalsを改善する方が効果的。

YES:すでに導入している(撤去すべきか)
2バージョン管理が負担、またはAMPのCWVが通常ページと大差ないなら撤去を検討。撤去時は301リダイレクトでSEO評価を確実に引き継ぐ。

ケースA:まだAMPを導入していない場合(導入すべきか)

  • 自社サイトはニュース・ブログなど、テキスト中心のコンテンツが主体か?
     NO → AMP導入は不要。レスポンシブ+画像最適化でCore Web Vitalsを改善する方が効果的です。
     YES → 次へ
  • 広告・アフィリエイトが主要な収益源になっているか?
     YES → AMP導入は非推奨。広告制限で収益が下がる恐れがあります。
     NO → 次へ
  • AMP対応の構築・保守にかけられる開発リソースがあるか?
     NO → 導入を見送り、代替手法を優先。
     YES → AMP導入を検討してもよい(ただし優遇措置はない前提で)。

ケースB:すでにAMPを導入している場合(撤去すべきか)

  • AMPページの保守(2バージョン管理)が開発の負担になっているか?
     YES → 撤去を検討する価値が高い。次へ。
     NO → 次へ
  • AMPページのCore Web Vitalsは、通常ページと比べて明確に優れているか?
     NO → 撤去しても体験の劣化は小さい。撤去を前向きに検討。
     YES → 急いで撤去する必要はない。維持しつつ通常ページの速度改善を進める。
  • 撤去する場合は、後述の「撤去手順」に従い、301リダイレクトでSEO評価を確実に引き継ぐ。

判断の軸を、向くサイトと向かないサイトの形でも整理しておきます。自社がどちらに近いかを当てはめてみてください。

  • AMP導入を検討する価値があるサイト:報道・速報系ニュースメディア、テキスト主体のオウンドメディア、デザインがシンプルで、広告収益への依存が低いサイト。
  • AMP導入が向かない・撤去を検討すべきサイト:ECサイト、予約・問い合わせなどの動的機能を多用するサイト、ブランド表現やUIにこだわるサイト、広告・アフィリエイトが主要収益のサイト、AMP保守が開発のボトルネックになっているサイト。

たとえば、地域のニュースを毎日更新するメディアA社であれば、テキスト中心で広告依存も低く、AMPの高速表示が読者体験に寄与するため導入を検討する余地があります。一方、商品ページに多彩なUIと外部広告タグを組み込むECサイトB社では、AMPの制限がデメリットとして大きく、レスポンシブ+画像最適化で全ページを高速化する方が合理的です。モバイル環境全体の最適化については「テクニカルSEO」基本のチェックポイント|対策ツールも紹介もあわせてご確認ください。

AMPの導入手順(WordPress公式プラグイン)

👉 このパートをまとめると!

  • WordPressなら公式「AMP」プラグインで導入できる
  • テンプレートモードを選び、表示崩れを確認しながら設定する
  • 導入後はAMPテストとAMP Validatorで実装を検証する

判断の結果「導入を検討する」となった場合の、具体的な導入手順を解説します。ここではWordPress環境を前提に、最も一般的な公式「AMP」プラグインを使う方法を紹介します。なお、これは「向くサイト」に該当する場合の手順であり、すべてのサイトに推奨するものではありません。

  • 公式「AMP」プラグインをインストールする:WordPressの管理画面で「プラグイン」→「新規追加」を開き、検索欄に「AMP」と入力します。AMPプロジェクトが公式に提供する「AMP」プラグインを選び、インストールして有効化します。
  • テンプレートモードを選択する:有効化後、AMPプラグインの設定画面でテンプレートモードを選びます。サイト全体をAMPで配信する「標準(Standard)」、通常ページとAMPページを併存させる「トランジショナル(Transitional)」、一部だけAMP化する「リーダー(Reader)」の3種類があります。既存デザインを維持しながら段階的に試すなら、トランジショナルモードが扱いやすい選択肢です。
  • 表示を確認して調整する:設定後、実際のモバイル表示でデザイン崩れや機能の欠落がないかを確認します。AMPの制限により、特定のプラグインやJavaScriptが動作しないことがあるため、問題があればテンプレートやプラグインを調整します。
  • AMPテストとAMP Validatorで実装を検証する:AMPページが正しく実装されているかは、Googleの「AMPテスト」ツール(search.google.com/test/amp)にURLを入力して検証できます。エラーがあれば該当箇所が示されます。あわせて、ブラウザのURL末尾に#development=1を付けて開発者コンソールを確認する「AMP Validator」でも、仕様違反を細かくチェックできます。エラーが残っているとAMPとして正しく扱われないため、警告が出なくなるまで修正します。

構造化データを併用する場合は、AMPページ側にも適切にマークアップを実装しておくと、リッチリザルト表示の対象になりやすくなります。構造化データの基本は構造化マークアップとは?SEOの効果やメリット、書き方までわかりやすく解説!で解説しています。

AMPを撤去・無効化する手順

👉 このパートをまとめると!

  • rel=amphtml除去 → 302で検証 → 301で評価継承の順で進める
  • いきなり301を返すとブラウザがキャッシュして後戻りできない
  • GSCの有効AMP数の減少を監視し、検索パフォーマンスを確認する

「AMPを撤去する」と決めた場合、やみくもにAMPページを削除すると、SEO評価を失ったり、ユーザーがエラーページに到達したりする恐れがあります。正しい手順を踏めば、検索評価への悪影響を最小限に抑えながら撤去できます。ここでは、PR TIMES開発本部が自社ブログ「PR TIMES Developers」で公開した撤去事例(2022年)も参考に、安全な撤去手順を5ステップで解説します。

  • rel=”amphtml” リンクを削除する:まず、通常ページのHTML内にある、AMPページの存在をGoogleに伝える<link rel="amphtml" href="...">タグを削除します。これにより、Googleは新たにAMPページを認識しなくなり、AMP版のクロール・インデックスが段階的に止まっていきます。
  • GSCで有効AMP数の減少と検索パフォーマンスを確認する:GSCを使い、AMPとして認識されているページ数が段階的に減っていくことを確認します。あわせて「検索パフォーマンス」レポートで、クリック数や表示回数に大きな悪影響が出ていないかを監視します。問題が起きていないことを確認しながら、慎重に次の段階へ進めるのがポイントです。
  • 削除するAMPページへのアクセスに302リダイレクトを返す:AMPページのURLへのアクセスを通常ページへ転送する際、最初は「302リダイレクト(一時的な転送)」を設定します。ここで重要なのが、いきなり301リダイレクト(恒久的な転送)を使わない理由です。301はブラウザに「恒久的な移動」としてキャッシュされるため、万一設定を誤った場合、ユーザーのブラウザがキャッシュを保持してしまい、後から元に戻すのが困難になります。まず302で挙動を検証するのが安全です。
  • 問題がなければ301リダイレクトに切り替える:302で一定期間運用し、リダイレクト先や挙動に問題がないことを確認できたら、301リダイレクトに切り替えます。301に変更することで、旧AMPページが持っていたSEO評価(被リンクなどの評価)を、転送先の通常ページに確実に引き継げます。リダイレクトの種類と設定方法はリダイレクトとは?種類や設定方法、警告の対処法を解説で詳しく解説しています。
  • 不要な実装を削除し、GSCで継続監視する:最後に、AMP関連の不要なテンプレートやプラグイン、コードを削除します。撤去後も、GSCで有効AMP数がゼロに近づいていくことと、検索順位・流入が安定していることを継続的に確認します。あわせて、Google Discoverでの画像表示を維持したい場合は、<meta name="robots" content="max-image-preview:large">を設定しておくとよいでしょう。撤去が完了したら、対象ページが正しくインデックスされているかも確認しておくと安心です。確認方法はGoogleにインデックスされているか|確認する方法と確認できないときの対処法を参照してください。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】:撤去で最も事故が起きやすいのは「302を飛ばしていきなり301」と「リダイレクト先の指定ミス」です。

リダイレクトの順序を守らずに301から始めてしまい、URLの対応関係を誤ったままブラウザにキャッシュされて、修正に時間を要したケースは実務でも見られます。撤去は一度に全ページではなく、一部のURLで検証してから全体へ広げると、リスクを大きく下げられます。

まとめ:2026年、AMPとどう付き合うか

👉 このパートをまとめると!

  • AMPは「全サイト必須」から「選択的に導入・撤去する技術」へ
  • 順位を左右するのはAMPの有無ではなくCore Web Vitals
  • 多くのサイトは代替手法での速度改善が現実的な最適解

この記事では、AMPの仕組みから、2021年の優遇措置終了で何が変わったか、Core Web Vitals時代のSEO効果、代替手法との比較、そして導入・撤去の判断基準と手順までを解説してきました。最後に、2026年時点でAMPとどう付き合うべきかを整理します。

要点は、AMPはもはや「全サイトに必須の技術」ではなく、「サイトの性質に応じて選択的に導入、あるいは撤去する技術」になったということです。GoogleはAMPであるかどうかを直接の順位シグナルとしておらず、評価の中心はCore Web Vitals(LCP・INP・CLS)に移りました。PR TIMES(2022年)、Ameba(2021〜2022年)、はてなブログ(2023年9月終了)など、主要サービスが相次いでAMP提供を終了している事実も、脱AMPが業界の流れになっていることを示しています。

これからAMPを検討するなら、ニュース・テキスト中心で広告依存が低いサイトに限って導入の余地があります。すでに導入済みで保守負荷が重いなら、301リダイレクトで評価を引き継ぎつつ撤去するのが合理的な選択です。そして大多数のサイトにとっては、AMPに頼らず、レスポンシブデザインを土台に画像最適化・遅延読み込み・CDN/HTTP/3でCore Web Vitalsを底上げするのが、最も現実的な最適解になります。

AMPに振り回されず、ページ体験そのものを高めることが、2026年以降のモバイルSEOの本質です。自社サイトの速度やテクニカルSEOの現状を把握し、優先順位をつけて改善していきましょう。

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よくある質問(FAQ)

👉 このパートをまとめると!

  • AMPは廃止されておらず、優遇措置だけが終了した
  • AMP撤去で順位が下がるとは限らず、正しい手順なら影響は小さい
  • AMPとPWAは目的が異なる別技術
  • Q1. AMPは今もSEOに有効ですか?

    AMPであること自体は、Google検索の順位を直接上げるシグナルではありません。ただし、AMPによって表示速度が改善されれば、Core Web Vitalsの向上を通じて間接的にSEOへ寄与する可能性はあります。重要なのは「AMPかどうか」ではなく「ページ体験が速く快適か」であり、その実現手段はAMPに限りません。

    Q2. AMPは廃止されたのですか?

    AMPという技術仕様が廃止されたわけではありません。廃止されたのは、2021年6月のページエクスペリエンス アップデートに伴う「AMPへの検索上の優遇措置」です。具体的には、AMPバッジ(雷マーク)の表示終了と、トップニュース枠のAMP限定の解除が行われ、AMPページは通常ページと同等に扱われるようになりました。

    Q3. AMPを撤去(無効化)すると検索順位は下がりますか?

    正しい手順で撤去すれば、順位への悪影響は最小限に抑えられます。AMP自体が順位シグナルではないため、撤去によって評価が直接下がることはありません。ただし、AMPページを削除する際は、rel=”amphtml”の除去後、302リダイレクトで検証してから301リダイレクトに切り替え、旧ページのSEO評価を通常ページへ引き継ぐことが重要です。

    Q4. AMPとPWAの違いは何ですか?

    AMPは「モバイルページを軽量化して高速表示する」ことに特化したHTMLフレームワークです。一方PWA(Progressive Web Apps)は「Webサイトをネイティブアプリのように動作させる」技術で、オフライン表示やプッシュ通知、再訪時の高速化などを実現します。AMPは初回表示の速さ、PWAはアプリ的な体験とリピート時の快適さに強みがあり、目的の異なる別の技術です。

    Q5. AMPを撤去した後、過去のAMPページはどうすればよいですか?

    過去のAMPページのURLは、301リダイレクトで対応する通常ページへ転送します。これにより、旧AMPページが蓄積したSEO評価を引き継ぎつつ、ユーザーをエラーページに到達させずに済みます。撤去後はGSCで有効AMP数が段階的に減少していくことと、検索パフォーマンスが安定していることを継続的に確認しましょう。

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