GA4の参照元/メディアとは?意味・確認方法・違いを解説
「自社サイトのユーザーの流入元を特定したい」
本記事ではこのような悩みを中心に解決していきます。
「Googleアナリティクス(GA4)の参照元/メディアって、結局どこから来た人を表しているの?」「セッションの参照元/メディアと、ただの参照元/メディアは何が違うの?」——GA4のレポートを開いて、こうした疑問で手が止まっている方は少なくありません。
GA4の「参照元/メディア」とは、ユーザーがどこから(参照元)・どうやって(メディア)自社サイトに流入したかをセットで示す指標のことです。google / organic(Google検索から自然検索で流入)のように組み合わせで表示され、流入施策の効果測定に欠かせません。
ただしGA4には「ユーザーの最初の参照元/メディア」「セッションの参照元/メディア」「参照元/メディア」という名前のよく似た3つのディメンションが存在し、ここが多くの担当者の混乱ポイントになっています。さらに、決済代行サービスを経由すると参照元が書き換わる問題や、chatgpt.com / referral のような生成AI経由の流入など、2026年ならではの新しい論点も増えてきました。
本記事では、SEO・Web集客の支援を行うGMO TECHの視点から、参照元/メディアの意味と読み方、GA4最新UIでの確認手順、紛らわしい3ディメンションの使い分け、(direct) / (none) の原因と対処、UTMパラメータ設定、参照元の除外設定、そして施策効果測定への活かし方までを、画面イメージを交えながら初心者にもわかるように解説します。
この記事でわかること
- 参照元・メディア・チャネルの意味と違い
- GA4で参照元/メディアを確認する具体的な手順
- 紛らわしい3つの「参照元/メディア」ディメンションの使い分け
(direct) / (none)が表示される原因と減らし方- UTMパラメータと参照元の除外設定の方法
- 生成AI(ChatGPT等)からの流入の見方(2026年最新)
GA4の「参照元」「メディア」とは?意味をわかりやすく解説

👉 このパートをまとめると!
- 参照元=「どこから」来たか、メディア=「どうやって」来たかを示す指標
google / organicのように組み合わせで表示し流入の質を読む- チャネルは参照元/メディアを束ねた大分類のグループ
GA4の「参照元/メディア」は、参照元(Source)=ユーザーがどこから来たか、メディア(Medium)=ユーザーがどうやって来たかを組み合わせて表す、流入元の最小単位の指標です。まずはこの「どこから・どうやって」というフレームを押さえると、以降の解説がすべてつながります。
参照元とは(どこから来たか)
参照元(Source)とは、ユーザーが自社サイトに来る直前にいた具体的な流入元の名前です。検索エンジンであれば google や yahoo、SNSであれば facebook.com や t.co(X/旧Twitterの短縮ドメイン)、他サイトからのリンクであればそのドメイン名(例: ja.wikipedia.org)が入ります。
たとえば、あるユーザーがGoogle検索の結果から記事を読みに来た場合、参照元は google になります。Wikipediaの記事内リンクをクリックして来た場合は、参照元は ja.wikipedia.org です。「どのサービス・どのサイトが自社への入口になっているか」を表すのが参照元だと考えてください。
メディアとは(どうやって来たか)
メディア(Medium)とは、その流入がどのような種類・経路だったかを表す分類です。同じ google という参照元でも、自然検索なのか広告なのかで意味がまったく変わります。代表的なメディアの値は以下のとおりです。
- organic:検索エンジンの自然検索(リスティング広告以外の検索結果)からの流入。SEOの成果を測る基本指標
- cpc:クリック課金型の検索広告(リスティング広告)からの流入。
cpcは Cost Per Click の略 - referral:他サイトのリンク経由の流入。被リンク・紹介記事・SNSプロフィール欄のリンクなどが該当
- (none):メディアが付与されていない流入。後述する
(direct) / (none)で登場する - social:SNSからの流入(Organic Social と Paid Social に細分化される)
「参照元 / メディア」の組み合わせで何がわかるか
参照元とメディアは、GA4のレポート上では 参照元 / メディア というスラッシュ区切りの1つのディメンションとして表示されます。組み合わせて読むことで、流入の中身を具体的に把握できます。代表的な組み合わせを早見表にまとめました。
| 参照元 / メディア | 意味(どこから・どうやって) |
|---|---|
google / organic |
Google検索の自然検索結果から流入(SEO経由) |
google / cpc |
Google広告(リスティング広告)から流入 |
yahoo / organic |
Yahoo!検索の自然検索から流入 |
(direct) / (none) |
参照元が判別できない直接流入(ブックマーク・URL直接入力など) |
t.co / referral |
X(旧Twitter)の投稿リンクから流入 |
chatgpt.com / referral |
ChatGPTの回答内リンクから流入(生成AI経由) |
たとえば、新しく公開したコラム記事で google / organic のセッションが増えていれば「SEOが効き始めた」と判断できます。一方、メルマガ配信後に (direct) / (none) ばかり増えている場合は、計測タグ(UTMパラメータ)の付け忘れを疑う、といった読み方ができます。
参照元と「参照サイト(referral)」「流入元」「チャネル」の違い
参照元と似た言葉に「参照サイト」「流入元」「チャネル」があり、混同されがちです。それぞれの関係を整理します。
- 流入元:参照元/メディアを含む「ユーザーがサイトに来た経路全般」を指す広い言い方。GA4の正式なディメンション名ではなく、一般的な呼称です
- 参照サイト(referral):メディアが
referral(他サイトのリンク経由)の流入だけを指します。参照元/メディアの一部分であり、検索や広告は含まれません - チャネル:参照元/メディアを「Organic Search」「Paid Search」「Direct」「Organic Social」などの大きなグループに束ねた分類です。GA4ではこれを「デフォルトチャネルグループ」と呼びます
イメージとしては、最も細かいのが「参照元/メディア」、それを束ねた大分類が「チャネル」という階層関係です。日々の細かい分析では参照元/メディアを、全体傾向をざっくり掴むときはチャネルを使う、と覚えておくとよいでしょう。
GA4で参照元/メディアを確認する方法【最新UI】
👉 このパートをまとめると!
- サイト全体は「レポート > 集客 > トラフィック獲得」で確認
- 表のプルダウンを「セッションの参照元/メディア」に切り替える
- ページ単位やより自由な分析は「探索」レポートを使う
GA4で参照元/メディアを確認する最も基本的な方法は、「レポート > 集客 > トラフィック獲得」を開くことです。旧バージョンのユニバーサルアナリティクス(UA)は2023年7月1日に標準プロパティのデータ収集を終了しているため、本記事ではすべて現行のGA4の画面を前提に解説します。
サイト全体の参照元/メディアを見る(レポート > 集客 > トラフィック獲得)
サイト全体でどこから流入があったかを見る手順は次のとおりです。
- GA4の画面左メニューから「レポート」を開く
- 「ライフサイクル」>「集客」>「トラフィック獲得」をクリックする
- 表の左上にあるディメンションのプルダウン(初期表示は「セッションのデフォルトチャネルグループ」)をクリックする
- 「セッションの参照元/メディア」を選択する
これで、google / organic、(direct) / (none)、yahoo / organic などが行ごとに並び、それぞれのセッション数・エンゲージメント率・キーイベント数を一覧で確認できます。
[画像: GA4 トラフィック獲得レポートでプルダウンを「セッションの参照元/メディア」に切り替えた画面]
✍️ GMO TECHコンサルタントの現場メモ
【結論】 「トラフィック獲得」は“今このセッションがどこから来たか”を見るレポートです。
「ユーザー獲得」レポートと混同しないよう注意してください。「ユーザー獲得」は新規ユーザーの“最初の”流入元を見るためのレポートで、両者は集計の基準が異なります。日々の流入施策の評価には「トラフィック獲得」を使うのが基本です。
ページ単位・ランディングページ別に見る方法
「この記事ページは、どこからの流入が多いのか」をページ単位で知りたい場合は、「レポート > エンゲージメント > ランディングページ」を使います。
- 「レポート」>「エンゲージメント」>「ランディングページ」を開く
- 表の上部にある「+」(セカンダリディメンションを追加)をクリックする
- 「トラフィックソース」>「セッションの参照元/メディア」を選択する
これで、ランディングページ(最初に着地したページ)ごとに、どの参照元/メディアから流入しているかをクロス集計で確認できます。SEO流入が多いページと、SNS流入が多いページを切り分けて施策を考える際に役立ちます。
探索(データ探索)で自由に分析する方法
標準レポートの組み合わせでは物足りない場合は、「探索」レポートを使うと、参照元/メディアを軸に自由な表を作成できます。
- 画面左メニューの「探索」を開く
- 「空白」のテンプレートで新規データ探索を作成する
- ディメンションに「セッションの参照元/メディア」、指標に「セッション」「キーイベント」などを追加する
- 行・列・値にドラッグして自由にクロス集計する
探索レポートでは、参照元/メディア × デバイス、参照元/メディア × ランディングページなど、複数の切り口を掛け合わせた分析が可能です。施策ごとの深掘りに向いています。
[画像: GA4 探索レポートで「セッションの参照元/メディア」を行に配置した自由分析画面]
紛らわしい3つの「参照元/メディア」ディメンションの違い

👉 このパートをまとめると!
- 「ユーザーの最初の/セッションの/(イベントの)」で集計の基準が違う
- 新規の入口を見るなら「ユーザーの最初の」、流入評価は「セッションの」
- キーイベントの貢献元を見るなら「(イベントの)参照元/メディア」
GA4には参照元/メディアという言葉を含むディメンションが3種類あり、ここがGA4で最もつまずきやすいポイントです。3つは「いつの時点の流入を、何の単位で集計するか(スコープ)」が異なります。違いを最初に表で整理します。
同一ユーザーの行動例で3スコープを理解する
まず、1人のユーザーがとった次のような行動を例に考えます。
あるユーザーが、1回目はGoogle検索(
google / organic)でサイトに来た。後日2回目はメルマガのリンク(mail / email)から来た。さらに3回目はブックマーク((direct) / (none))から来て、その3回目に資料ダウンロード(キーイベント)を完了した。
この同じユーザーが、3つのディメンションでどう集計されるかを比べると違いが一目でわかります。
| ディメンション | スコープ | この例での値 | 何を表すか |
|---|---|---|---|
| ユーザーの最初の参照元/メディア | ユーザー単位 | google / organic |
そのユーザーを最初に連れてきた入口 |
| セッションの参照元/メディア | セッション単位 | 各セッションの流入元(1回目=google、2回目=mail、3回目=direct) | そのセッションごとの流入元 |
| 参照元/メディア(イベント単位) | イベント単位 | 資料DL(キーイベント)に紐づく流入元 | キーイベントの貢献元 |
ユーザーの最初の参照元/メディア(ユーザースコープ)
「ユーザーの最初の参照元/メディア」は、そのユーザーがいちばん最初にサイトを訪れたときの流入元を、何度再訪しても保持し続けるディメンションです。Googleアナリティクスヘルプでは「新規ユーザーがどこから来たかを示す」と定義されています。
上の例では、2回目以降がメルマガやブックマーク経由でも、このユーザーの「最初の参照元/メディア」は google / organic のまま固定されます。「新規ユーザーを連れてくる最初の入口(=新規獲得チャネル)はどこか」を評価したいときに使います。標準レポートでは「ユーザー獲得」レポートがこのスコープに対応します。
セッションの参照元/メディア(セッションスコープ・「最後の非direct流入」ルール)
「セッションの参照元/メディア」は、セッション(訪問)が始まるたびに、そのセッションの流入元を記録するディメンションです。日々の流入施策の効果測定で最もよく使うのがこのスコープで、標準レポートでは「トラフィック獲得」レポートに対応します。
ここで押さえておきたいのが、セッションの参照元/メディアは原則として「最後の非direct流入(ラストノンダイレクト)」で判定される点です。セッション開始時に参照元が取得できない直接流入だった場合、そのユーザーについて直近で計測されていた非direct(=参照元が判明している)流入があれば、それに関連付けられる仕組みになっています。
ただし注意点として、GA4ではUA時代のような「過去の参照元をセッションをまたいで長期間引き継ぐ」挙動が縮小されており、結果としてGA4ではUAよりも (direct) / (none) が多く表示される傾向があります。この点は後述の (direct) / (none) の章でも詳しく扱います。
(イベント単位の)参照元/メディア
スラッシュ区切りで「参照元/メディア」とだけ表示されるディメンションは、イベントスコープです。これはキーイベント(旧コンバージョン)の貢献元を測るためのもので、Googleアナリティクスヘルプでは「キーイベントの貢献度を割り当てるためのイベントスコープのディメンション」と説明されています。
注意点として、このイベントスコープの「参照元/メディア」はキーイベントに設定されたイベントにのみ値が入り、それ以外の通常イベントでは (not set) になります。レポート作成時に「全部のセッションを見たいのに値がスカスカ」という場合、このイベントスコープを誤って選んでいるケースが非常に多いので気をつけてください。
どの分析でどれを選ぶべきか(用途別の早見表)
3つのスコープは、分析の目的によって使い分けます。迷ったら次の早見表で選んでください。
| 知りたいこと | 選ぶディメンション | 対応レポート |
|---|---|---|
| 新規ユーザーを連れてくる入口はどこか | ユーザーの最初の参照元/メディア | ユーザー獲得 |
| 日々の流入はどこから来ているか(施策評価の基本) | セッションの参照元/メディア | トラフィック獲得 |
| 資料DL・問い合わせ(キーイベント)の貢献元はどこか | 参照元/メディア(イベント単位) | 探索/広告のアトリビューション |
メディアの種類(organic / cpc / referral など)の意味
👉 このパートをまとめると!
- organic=自然検索、cpc=検索広告、referral=他サイトリンク
- SNSは Organic Social(投稿)と Paid Social(SNS広告)に分かれる
- 生成AIからの流入は
chatgpt.com / referralなどで確認できる
メディアの値は流入の種類を表し、これを正しく読めると「どのチャネルに注力すべきか」の判断ができます。主要なメディア値と、近年増えているSNS・生成AI流入の見方を解説します。
主要メディア値の一覧と意味
GA4でよく登場するメディアの値と意味を一覧にまとめました。
- organic:自然検索からの流入。SEO施策の成果を測る基本指標。値の例:
google / organic、yahoo / organic - cpc / ppc:クリック課金型の検索広告からの流入。Google広告連携時は
google / cpcで表示される - referral:他サイトのリンクからの流入。被リンク獲得や他社メディア掲載の効果が表れる
- (none):メディアが付与されていない流入。
(direct) / (none)の形で直接流入を表す - email:メールマガジンなど、メール経由の流入。UTMパラメータで
utm_medium=emailを付与して計測する - affiliate:アフィリエイト経由の流入
Organic Social と Paid Social の違い
SNSからの流入は、チャネルとして Organic Social と Paid Social の2つに分かれます。
- Organic Social:SNSの通常投稿やプロフィールリンクなど、広告費をかけていないSNS流入。
facebook.com / referralやt.co / referral、instagramなどが該当します - Paid Social:SNS広告(Facebook広告・Instagram広告など)経由の、広告費をかけたSNS流入。
utm_mediumにpaid_socialやcpcを設定して区別します
両者を分けて見ることで、「SNSの自然な拡散」と「SNS広告の費用対効果」を切り分けて評価できます。どのSNSから来ているかは、トラフィック獲得レポートを参照元/メディアで表示し、facebook や t.co で絞り込むと確認できます。
生成AI・AI検索からの流入の見方(chatgpt.com / referral など)
2025年から2026年にかけて急速に存在感を増しているのが、ChatGPT・Gemini・Perplexityといった生成AI経由の流入です。AIへの質問の回答内に自社サイトへのリンクが表示され、ユーザーがそれをクリックして訪問するケースが増えています。
アユダンテの解説によれば、ChatGPTやGeminiのように独自ドメインから遷移する生成AIは、GA4の参照元として chatgpt.com / referral のように特定できます。トラフィック獲得レポートで参照元/メディアを表示し、表右上の検索窓に「chatgpt」「perplexity」「gemini」などと入力すると、各AI経由の流入を確認できます。
さらに2026年5月頃、GA4のデフォルトチャネルグループに 「AI Assistants(AIアシスタント)」という新しいチャネルが追加され、対応する生成AI経由の流入が自動的に1つのチャネルにまとまるようになりました。これにより、設定不要で生成AI流入の全体量を把握しやすくなっています。
ただし注意点が2つあります。1つは、Google検索の「AI Overviews」やGoogleのAIモードからの流入は、検索結果と同じ google.com ドメインを経由するため通常の google / organic に混ざり、生成AI由来として切り分けられないこと。もう1つは、参照元情報がうまく取得できない場合 chatgpt.com / (not set) や (direct) / (none) として計測され、AI流入が過小評価されることがある点です。生成AIからの流入は「見えている数字は実際より少ない可能性がある」という前提で読むことをおすすめします。
「(direct) / (none)」「(not set)」が表示される原因と対処法
👉 このパートをまとめると!
(direct) / (none)は参照元が判別できない流入(ノーリファラー)- ブックマーク・URL直接入力・アプリ・メールなど6つの原因がある
- UTMパラメータの付与で多くは特定可能になる
(direct) / (none) は、GA4を運用していると必ず目にする表示で、参照元が判別できなかった流入を意味します。多すぎると施策評価ができなくなるため、原因の理解と対処が重要です。
(direct)/(none)とは(ノーリファラー)
(direct) / (none) とは、ユーザーがどこから来たかの情報(リファラー)が取得できなかった流入のことで、「ダイレクトトラフィック」「ノーリファラー」とも呼ばれます。参照元が (direct)、メディアが (none) というセットで表示されます。GA4ではセッションの参照元が判定できないとき、この値になります。
発生する6つの原因
(direct) / (none) が発生する主な原因は次の6つです。それぞれ対処の方向性が異なります。
- URLの直接入力:ブラウザのアドレスバーにURLを直接打ち込んでアクセス。参照元が存在しないため計測のしようがない(正常な直接流入)
- ブックマーク・ショートカットからのアクセス:お気に入りやデスクトップアイコンからの訪問。これも正常な直接流入
- アプリ・メール内リンクからのアクセス:LINEやメールアプリ内のリンクは、リファラーが渡されないことがある。UTMパラメータの付与で特定可能
- QRコードからのアクセス:QR読み取り後の遷移はリファラーを持たない。QRに埋め込むURLへUTMを付与すれば計測できる
- HTTPS→HTTPの遷移:暗号化されたページ(https)から暗号化されていないページ(http)へ移動するとリファラーが渡されない。サイトのSSL化(常時https化)で解消
- 計測タグの不備・計測漏れ:GA4タグが未設置・誤設置のページを経由すると参照元が途切れる。全ページへの正しいタグ設置で改善
このうち3〜6番(アプリ・メール・QR・計測不備など)は、対処によって流入元を特定・削減できる余地があります。特にメール・SNS・QRコードからの流入は、後述するUTMパラメータの付与で「どこから来たか」を明示的に計測できます。
「本当に直接流入か」を見分ける診断のコツ
(direct) / (none) が急増したときは、「本当に直接流入が増えたのか」「計測漏れなのか」を切り分けることが大切です。診断の観点は次のとおりです。
- 特定ページに偏っていないか:特定のランディングページだけ
(direct) / (none)が多い場合、そのページのタグ設置漏れや、外部からのリンクにUTMが付いていない可能性が高い - 時期と施策が一致していないか:メルマガ配信やSNS投稿の直後に増えているなら、その流入にUTMを付け忘れている可能性が高い
- 生成AI流入の混入を疑う:2026年現在、生成AI経由の流入が
(direct)に紛れ込むケースもあるため、AI Assistantsチャネルや参照元の検索もあわせて確認する
(not set)との違いと対処
(not set) は (direct) / (none) とは別物で、「値がまだ設定されていない・取得できなかった」ことを表すGA4のプレースホルダーです。たとえばイベントスコープの「参照元/メディア」を、キーイベント以外の行で見ると (not set) になります。これは異常ではなく、選んでいるディメンションのスコープが用途と合っていないサインであることが多いです。レポートのディメンションを「セッションの参照元/メディア」に変えると解消するケースがよくあります。
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UTMパラメータで流入元を正しく計測する方法

👉 このパートをまとめると!
- UTMパラメータはURL末尾に付けて流入元を手動で指定する仕組み
- 必須は
utm_sourceutm_mediumutm_campaignの3つ- Google URL Builderで誰でも簡単に作成できる
UTMパラメータとは、URLの末尾に付与して流入元を手動で指定するための仕組みです。メールやSNS、QRコードなど参照元が取得しづらい流入も、UTMを付ければ「どこから・どうやって来たか」を正確に計測できます。(direct) / (none) を減らす最も実務的な方法でもあります。
UTMパラメータとは(5つのパラメータ)
UTMパラメータは5種類あり、? 以降に キー=値 の形式で記述し、複数は & でつなぎます。
| パラメータ | 役割 | GA4での表示先 | 必須/任意 |
|---|---|---|---|
utm_source |
参照元(どこから) | 参照元 | 必須 |
utm_medium |
メディア(どうやって) | メディア | 必須 |
utm_campaign |
キャンペーン名 | セッションのキャンペーン | 必須相当 |
utm_term |
検索キーワード(広告用) | キーワード | 任意 |
utm_content |
広告・リンクの識別 | コンテンツ | 任意 |
たとえば次のようなURLになります。
このリンク経由の流入は、GA4で mailmagazine / email という参照元/メディアとして計測されます。
Google URL Builderでの作成手順
UTM付きURLは手で書くとミスが起きやすいため、Googleが提供する公式ツール「Campaign URL Builder(URLビルダー)」での作成がおすすめです。
- 「Campaign URL Builder」(Googleアナリティクスヘルプからアクセス可能)を開く
- 「website URL」に計測したいページのURLを入力する
- 「campaign source」(=utm_source)、「campaign medium」(=utm_medium)、「campaign name」(=utm_campaign)を入力する
- 画面下部に自動生成されたURLをコピーして使用する
メール・LINE・SNS広告など媒体別の設定例
媒体ごとに utm_source と utm_medium の付け方をそろえておくと、レポートが整理され比較しやすくなります。媒体別のテンプレートを用意しました。
| 媒体 | utm_source | utm_medium |
|---|---|---|
| メールマガジン | mailmagazine |
email |
| LINE公式アカウント | line |
social(広告は paid_social) |
| X(旧Twitter)投稿 | twitter |
social |
| Instagram広告 | instagram |
paid_social |
| Google広告(手動付与時) | google |
cpc |
よくある設定ミスと命名ルールの統一方法
UTM運用でつまずきやすいのが表記ゆれです。email と Email と mail を混在させると、GA4は別の値として集計してしまい、レポートが分散します。具体的な注意点は次のとおりです。
- 大文字・小文字を統一する:GA4は大文字小文字を区別する。原則すべて小文字に統一する
- 値の表記を社内で固定する:「メルマガは必ず
email」のように命名ルールを文書化し、関係者で共有する - スペースや日本語を避ける:
utm_campaignに日本語やスペースを使うと文字化けやエラーの原因になる。英数字とハイフン・アンダースコアで統一する
参照元の除外設定(決済・カートで参照元が変わる問題の対処)
👉 このパートをまとめると!
- 決済代行を経由すると参照元が決済サービスに書き換わる問題がある
- 「除外する参照のリスト」に決済ドメインを登録して対処する
- 設定は「管理 > データストリーム > タグ設定」から行う
ECサイトや予約サイトで見落とされがちなのが、参照元の除外設定です。決済代行サービスやカートを経由するサイトでは、これを設定しないとコンバージョンの参照元が正しく計測されません。
なぜ参照元の除外が必要か(決済代行で参照元が書き換わる例)
ECサイトでは、購入完了時に外部の決済代行サービス(クレジットカード決済画面など)へ一度遷移し、決済後に自社サイトのサンクスページへ戻る流れが一般的です。このとき、ユーザーが直前にいたのは決済サービスのドメインになるため、GA4が何も対処しないと、購入完了というキーイベントの参照元が「決済サービス / referral」に書き換わってしまいます。
たとえば、本来は google / organic で来て購入したユーザーが、決済を挟んだことで payment-service.com / referral として記録される、という事態が起こります。これでは「どの集客チャネルが売上に貢献したか」を正しく評価できません。アナグラムの解説でも、Amazon Payなどの外部決済サービス導入時はこの除外設定が必要と指摘されています。
GA4管理画面での設定手順
この問題は、決済サービスのドメインを「除外する参照のリスト」に登録することで解消できます。手順は次のとおりです。
- GA4の「管理」(左下の歯車アイコン)を開く
- 「データの収集と修正」>「データストリーム」を開き、対象のウェブストリームをクリックする
- ウェブストリームの詳細画面の下部にある「タグ設定を行う」をクリックする
- 「設定」の右側の「すべて表示」をクリックして、すべての設定を表示する
- 「除外する参照のリスト」をクリックする
- 「マッチタイプ」を選び、「ドメイン」に決済サービスのドメイン(例:
payment-service.com)を入力する - 「保存」をクリックして完了
[画像: GA4 管理 > データストリーム > タグ設定 >「除外する参照のリスト」の設定画面]
なお重要な注意点として、除外設定は設定後のデータにのみ適用され、過去にさかのぼって修正することはできません。ECサイトを立ち上げたら、できるだけ早い段階で設定しておくことを強くおすすめします。
自社ドメイン・サブドメインの除外(自己参照対策)
もう1つ押さえておきたいのが「自己参照」の問題です。自社サイト内でドメインをまたいで遷移すると、自分自身が参照元として記録されてしまうことがあります。
ただしGA4では、計測対象のサイト自身のサブドメインや、クロスドメイントラッキングを設定したドメインは、デフォルトで参照元から除外されます。そのため、通常の自社ドメイン・サブドメインについては改めて除外設定を行う必要はありません。複数の独立ドメインをまたいでユーザー行動を追跡したい場合は、別途「クロスドメイン測定」の設定を行います。
参照元/メディアをSEO・Web集客の施策評価に活かす方法
👉 このパートをまとめると!
- 自然検索流入はエンゲージメント率やキーイベントで質を評価する
- 参照元別にキーイベントを比較し注力チャネルを決める
- GMO TECHは「量×質×コンバージョン」の3点で流入を評価している
参照元/メディアは、ただ眺めるだけでは価値が出ません。施策の意思決定につなげてこそ意味があります。ここでは、SEO・Web集客の支援を行うGMO TECHが現場で実践している活用視点を紹介します。
自然検索(organic)流入の質を評価する
SEO施策を評価する際、google / organic のセッション数(量)だけを見るのは不十分です。流入の質まで踏み込むことで、コンテンツの改善点が見えてきます。具体的には、トラフィック獲得レポートやランディングページレポートで、organic 流入の以下の指標を確認します。
- エンゲージメント率:流入後にユーザーがしっかり読んでいるか。低ければコンテンツと検索意図のズレを疑う
- 平均エンゲージメント時間:滞在の深さ。短すぎる場合はファーストビューや導入文の改善余地がある
- キーイベント数・キーイベント率:その流入が資料DLや問い合わせにつながっているか
たとえば、あるコラム記事Aは organic 流入が多いのにキーイベント率が低く、別の記事Bは流入こそ少ないがキーイベント率が高い、というケースがあります。この場合、記事Bの導線設計を記事Aに横展開する、といった改善仮説が立てられます。
参照元別にコンバージョンを比較し注力チャネルを決める
限られた予算と工数をどこに投下するかを決めるには、参照元/メディア別にキーイベント(コンバージョン)を比較するのが効果的です。トラフィック獲得レポートで参照元/メディアを表示し、各チャネルのキーイベント数・キーイベント率を並べて見ます。
たとえば、SNS(t.co / referral)はセッションは多いがキーイベント率が低く、メルマガ(mailmagazine / email)はセッションは少ないがキーイベント率が高い、という結果が出たとします。この場合、「認知拡大はSNS、刈り取りはメルマガ」と役割を切り分け、メルマガのリスト拡大に注力する、といった戦略判断につながります。
【実務のヒント】GMO TECHが現場で見ているチェック観点
GMO TECHがクライアントのアクセス解析を支援する際、参照元/メディアは次の3点セットで評価しています。
✍️ GMO TECHコンサルタントの現場メモ
【結論】 流入は「量×質×コンバージョン」の3点で見ると判断を誤りません。
セッション数(量)だけが多いチャネルに飛びつくと、エンゲージメントもコンバージョンも低い“見かけ倒し”の流入を増やしてしまうことがあります。「セッション数」「エンゲージメント率」「キーイベント率」を必ずセットで確認し、3つのバランスが良いチャネルから優先的に強化するのが、私たちが現場で徹底している基本方針です。
こうした参照元/メディアを軸にした効果測定と改善は、ツールの操作だけでなく「どの数字を、どう意思決定につなげるか」という分析設計が成果を左右します。SEOやアクセス解析を社内だけで回しきるのが難しい場合は、GMO TECHのSEO・Web集客支援にご相談いただくことで、データに基づいた改善サイクルを伴走支援できます。まずは支援内容をまとめた資料をご覧ください。
よくある質問(FAQ)
👉 このパートをまとめると!
- 参照元/メディアに関する代表的な疑問を一問一答で整理
- 3スコープの違いや
(direct) / (none)、生成AI流入の疑問に回答- 細かい用語の混乱はここで解消できる
参照元/メディアに関して、実務担当者から特によく寄せられる質問をまとめました。
参照元とメディアの違いは何ですか?
参照元(Source)は「ユーザーがどこから来たか(例: google、facebook.com)」を、メディア(Medium)は「どうやって来たか(例: organic=自然検索、cpc=検索広告、referral=他サイトリンク)」を表します。GA4では google / organic のように「参照元 / メディア」をセットで表示し、流入の中身を具体的に把握します。
セッションの参照元/メディアと「参照元/メディア」の違いは何ですか?
「セッションの参照元/メディア」はセッション(訪問)単位で流入元を集計するディメンションで、日々の流入評価の基本です。一方、スラッシュ区切りの「参照元/メディア」はイベント単位(イベントスコープ)で、キーイベントの貢献元を測るためのものです。後者はキーイベント以外の行では (not set) になるため、全体の流入を見たい場合は「セッションの参照元/メディア」を選びます。
(direct) / (none) とは何ですか?減らせますか?
(direct) / (none) は参照元が判別できなかった流入(ノーリファラー)です。URL直接入力やブックマークなど正常な直接流入のほか、メール・LINE・QRコードからの流入、HTTPS→HTTPの遷移、計測タグの不備でも発生します。メール・SNS・QRコードなどはUTMパラメータを付与することで「どこから来たか」を計測でき、(direct) / (none) を減らせます。
chatgpt.com からの流入はどう見ればよいですか?
ChatGPTのように独自ドメインから遷移する生成AIは、GA4の参照元として chatgpt.com / referral のように計測されます。トラフィック獲得レポートで参照元/メディアを表示し、検索窓に「chatgpt」と入力すると確認できます。2026年5月頃には「AI Assistants」というデフォルトチャネルも追加されました。ただしGoogleのAI OverviewsやAIモードは google / organic に混ざるため、生成AI由来として分離できない点には注意が必要です。
GA4とUA(ユニバーサルアナリティクス)で参照元の見方は同じですか?
基本的な考え方(参照元/メディア)は共通ですが、画面構成とディメンション設計が異なります。UAは2023年7月1日に標準プロパティのデータ収集を終了しており、現在はGA4が標準です。GA4では「ユーザーの最初の/セッションの/(イベントの)参照元/メディア」とスコープが分かれ、UAよりも (direct) / (none) が多く出やすい傾向があります。本記事の手順はすべてGA4を前提としています。
まとめ|参照元/メディアを正しく読んで流入施策を最適化しよう
👉 このパートをまとめると!
- 参照元=どこから・メディア=どうやって、をセットで読むのが基本
- 3つのスコープは「ユーザー獲得/トラフィック獲得/キーイベント」で使い分ける
- UTM・除外設定で計測精度を上げ、施策評価につなげる
GA4の「参照元/メディア」は、ユーザーがどこから(参照元)・どうやって(メディア)流入したかをセットで示す、流入分析の基礎指標です。本記事の要点を振り返ります。
- 参照元/メディアの基本:
google / organicのように組み合わせて読み、流入の中身を把握する。それを束ねた大分類が「チャネル」 - 3つのスコープの使い分け:新規の入口は「ユーザーの最初の参照元/メディア(ユーザー獲得)」、日々の流入評価は「セッションの参照元/メディア(トラフィック獲得)」、キーイベントの貢献元は「参照元/メディア(イベント単位)」
(direct) / (none)対策:原因を切り分け、メール・SNS・QRコードにはUTMパラメータを付与する- 計測精度の担保:ECサイトは決済ドメインを「除外する参照のリスト」に登録し、参照元の書き換わりを防ぐ
- 最新トピック:生成AI流入は
chatgpt.com / referralなどで確認でき、2026年5月頃に「AI Assistants」チャネルが追加された
参照元/メディアは「見る」だけでなく「施策評価につなげる」ことで価値が生まれます。セッション数(量)・エンゲージメント率(質)・キーイベント率(コンバージョン)の3点で各チャネルを評価し、注力すべき流入施策を見極めましょう。
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参考文献
- [GA4] About traffic-source dimensions(トラフィック参照元ディメンションについて) – Google アナリティクス ヘルプ
- [GA4] 除外する参照のリスト(不要な参照のリスト) – Google アナリティクス ヘルプ
- Campaign URL Builder(URLビルダー) – Google アナリティクス ヘルプ
- AIからの流入はGA4で特定できる? – アユダンテ株式会社, 2025年12月
- GA4の「除外する参照のリスト」の使い方:Amazon Payなどの外部決済サービス導入時に要注意 – アナグラム株式会社
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