キーワード選定の方法SEOで上位表示するためのコツを解説
どんなに良質なコンテンツを作成したとしても、そこにユーザーニーズがなければ誰にもコンテンツが閲覧されることはありません。
また、誰もが認知しているようなキーワードに関する記事を書いても、他のコンテンツに埋もれてしまい、閲覧されない可能性があります。
SEO担当者は、適切なキーワードを選定し、戦略的にコンテンツを作成していく必要があるわけです。
キーワード選定がSEOの成否を決めると言っても過言ではありません。
そこで、今回はSEOにおけるキーワード選定の方法、コンテンツを上位表示させるためのコツを紹介していきます。
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SEOにおけるキーワード選定とは?
そもそも「キーワード選定」とは、ユーザーがGoogle上で検索するであろうキーワードを予測し、対応するコンテンツを作るための必須プロセスです。
例えば、あるユーザーが「上司の指示で0からWebでの集客をしなければならない・・・」となった場合、恐らくGoogle上で「Web集客 方法」などのキーワードで検索をかけるのではないでしょうか。
Web集客のサービスを提供している企業のSEO担当者であれば、「Web集客 方法」と検索するユーザーに対し、適切なコンテンツを用意しておく必要があります。
ですが、このSEO担当者がWeb集客の方法について悩んでいるユーザーに対し、仮に「Facebook広告で売上を上げる方法」というコンテンツを用意していたとしたら、恐らく検索経由でコンテンツが閲覧されることはないでしょう。
検索ユーザーとコンテンツとのミスマッチをなくすためには、ユーザーの検索意図を予測して、適切なキーワード選定をする必要があります。
では、どのようにしてSEO上効果のあるキーワード選定をする必要があるのでしょうか?
キーワード選定をする前にやっておきたい3つのこと
キーワード選定の手順を解説する前に、まず押さえておかなければならないポイントについて紹介しておきます。
以下に紹介する3つのポイントを押さえないままキーワード選定の作業をおこなうと、ビジネスにおいて必要のないキーワードでコンテンツを作ってしまいかねません。
無駄な仕事を増やさないためにも、キーワード選定作業の前に、必ず押さえておきましょう。
サイトテーマ・コンセプトの明確化
キーワードを選定する前に、サイトのテーマやコンセプトを確認しておきましょう。
というのは、サイトのテーマやコンセプトが明確になっていれば、ある程度狙っていくキーワードが明確になります。
例えば、一言で「マーケティングメディア」と言っても、大企業向けのBtoBメディアなのか、個人事業者向けのマーケティングメディアなのかによって、コンテンツの内容は異なります。
コンテンツ内容が異なるのであれば、当然狙うべきキーワードも異なるはずです。サイトのテーマがWebマーケティングが中心なのか、オフラインのマーケティング中心なのか?によっても内容は異なるでしょう。
特に小さな会社であれば、マーケティングという大きな括りでメディアを運営していくよりも、ターゲットを絞り、コンセプトを明確にした上で運用していくのがおすすめです。
ターゲット・ペルソナを明確にする
サイトテーマやコンセプトが決まることで、膨大にあるキーワード候補がある程度絞られてきます。
ですが、ビジネスで成果を出すためのキーワードはその全てではないはずです。
そこで次に、サイト上で「誰に向けて発信していくのか?」を明確にしていきましょう。つまり、ここではターゲットやペルソナを設計していきます。
ペルソナとは、サービス・商品を使う典型的なユーザー像のことです。ターゲットとなるユーザーをたった1人の人物像まで絞り込むこと=ペルソナ設計だと考えてください。
ターゲットやペルソナを明確にすることで、よりビジネスに繋がるキーワードを抽出することができます。
数多くのキーワードの中でも、特にターゲットやペルソナに関わるキーワードは優先的に施策を進めていく必要があるわけです。
キーワードの分類を理解する
実際にキーワード選定をする前に、キーワードの分類について整理しておきましょう。
押さえておくべきポイントは、Googleが提唱する「マイクロモーメント」を理解すること、検索ボリュームによって、キーワードを「ビッグキーワード」と「ロングテールキーワード」に分けて考えることです。
それぞれ見ていきましょう。
マイクロモーメント
マイクロモーメントとは、Googleが提唱する概念です。
ユーザーが「何かをしたい!」と思った際に、目の前にあるデバイスで調べたり、購入したりという行動を起こす瞬間(モーメント)のことをマイクロモーメントと呼びます。
GoogleはマイクロモーメントをWant-to-know moments(知りたい)、Want-to-go moments(行きたい)、Want-to-do moments(したい)、Want-to-buy moments(買いたい)の4つに分類。
それぞれ、Knowクエリ、Goクエリ、Doクエリ、Buyクエリとして表現されています。
SEO担当者は、それぞれのマイクロモーメントを考慮したキーワード選定をする必要があるわけです。
ビッグキーワード
キーワード選定をする際に、検索ボリューム(該当キーワードが月間何回検索されているのか?)は意識したい指標の一つです。
検索キーワードボリュームが大きいキーワードをビッグキーワード、もしくはビッグワードと呼んでいます。
もし何らかのビッグキーワードで上位表示ができると、多くのアクセスを集めることが可能です。
ただし、ビッグキーワードで上位表示ができることが、直接ビジネス上の売上に繋がるとは限りません。検索ボリュームが大きいからという理由だけで、施策キーワードとして選定しないようにしましょう。
関連記事:ビッグキーワードとは?スモールキーワード・ミドルキーワードとの違い、上位表示の施策について
ロングテールキーワード
ビッグキーワードに対し、検索ボリュームが小さいものはロングテールキーワードと呼ばれています。
ビッグキーワードが検索ボリュームの大きい単ワードに対して、ロングテールキーワードは検索ボリュームの小さなニッチキーワードや2語以上のキーワードで構成されることが多いです。
これからSEOに取り組むのであれば、ビッグキーワードに対する施策をおこなうよりも、ロングテールキーワードから押さえていきましょう。
ビッグキーワードと比較すると、ライバルも少ないですし、CV(コンバージョン)に繋がりやすいキーワードがある場合も多いので、侮れません。
関連記事:ロングテールキーワードとは|SEOに効果的な選び方、サイト設計、無料ツールを紹介
キーワード選定方法・手順
ではここから、実際のキーワード選定方法を順番に解説していきます。
キーワード選定方法・手順は①カテゴリーキーワードの抽出②キーワードの拡張③SEO対策するキーワード選定(優先順位付け)の3ステップです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
カテゴリーキーワードの抽出
キーワード選定方法・手順の最初は、各カテゴリーに関するキーワードを洗い出していくことです。
例えば、野球が上手くなるための情報を扱うサイトであれば、まずは「野球を構成するカテゴリー」をまとめていきます。
例えば、バッティング、守備、ピッチング、ルール、走塁、コーチングなどでしょうか。そして、各カテゴリーの中で該当するキーワードを沢山出していきます。
バッティングの中にはバッティングフォーム、バッティング用グローブ、バッティング用レガース、バッティング理論などがあるでしょう。
守備であれば、キャッチャーの守備、ショートストップの守備などのポジション別守備に関するワード、ノーアウト1、2塁の時の守備など、戦術的なキーワードもあるでしょう。
この段階では、とにかくキーワードを沢山出すことが重要です。キーワードを沢山出しておけば、絞り込む作業はツール等を使用して、簡単におこなうことができます。
逆に少ないキーワードから、広げていこうとする作業の方が大変です。ポイントは、ポジティブプランニング&ネガティブシミュレーションです。
キーワードの拡張
カテゴリーキーワードが決まった後は、それらのキーワードを拡張していきましょう。
カテゴリーキーワードはビッグキーワードとなっている場合が多く、はじめからカテゴリーキーワードでSEO施策をおこなおうとすると、効果が出るまでに多くの時間を要します。
そこで、カテゴリーキーワードに「関連する」キーワードを洗い出すわけです。
カテゴリーキーワードを拡張する際に大事になってくる指標は、「サジェストキーワード」と「関連キーワード」の2つがあります。
サジェストキーワード
サジェストキーワードとは、検索窓にキーワードを入れた際に自動表示される「候補キーワード」のことです。
例えば、Googleの検索窓に「テレワーク」というキーワードを入力すると、下記の画像のように、複数(最大8個)のキーワード候補が表示されます。
これら8つのキーワードがサジェストキーワードです。
Googleでは「オートコンプリート機能」とも呼ばれており、検索するキーワードを全て入力しなくても、ユーザーが入力するであろうキーワードを先読みして候補を提案(サジェスト)してくれます。
サジェストキーワードの取得ツールを使用すれば、その他多数のサジェストキーワードを取得することができますので、キーワード選定の際に活用するといいでしょう。
詳細は、本記事中の「キーワード選定ツール」の項目をご確認ください。
関連記事:Googleサジェストとは?表示の仕組みと使い方を解説|キーワード取得の方法も紹介
関連キーワード
関連キーワードとは、検索されたメインキーワードに「関連するキーワード」「メインキーワードから連想されるキーワード」のことです。
関連キーワードはGoogleの検索結果の下部に表示されます。
メインキーワードに対して、他のユーザーがよく検索するキーワードであるため、メインキーワードに関連するコンテンツとして、紐付けることが重要です。
メインキーワードを狙って作ったコンテンツを上位表示させるために、追加でどんなコンテンツを作ればいいのか?の指標になるので、関連キーワードの検索ボリュームなどをリサーチしながら、適宜コンテンツを作っていくといいでしょう。
SEO対策するキーワード選定
カテゴリーキーワードを洗い出し、サジェストキーワードや関連キーワードとしてキーワードの拡張を行った後は、実際にSEO施策をおこなうキーワードを選定・整理していきましょう。
抽出した全てのキーワードに対して施策ができればいいのですが、人的・時間的リソースは限られています。
そこで大事になってくるのが、施策の「優先順位付け」をすることです。
ビジネスのコンバージョンに近いキーワードは優先的に施策をしていく必要がありますし、既にSEOに取り組んでいて、11位〜20位程度で順位が取れているものに関しては、リライト等の施策をおこなっていきましょう。
リライトであれば、0から新たにコンテンツを作っていくよりも、短時間で作業は終わりますし、成果が出るのも早くなります。
施策の優先順位を決めた上で、キーワードを「整理」しておくことも重要です。メインキーワードに対するサジェストキーワードや関連キーワードは分かるように整理しておかないと、網羅性の高いコンテンツを作ることができなくなります。
キーワード選定ツール
キーワード選定をする際は、自分の感覚で選定するのではなく、キーワード選定ツールを活用しましょう。
キーワード選定ツールを使用することで、選定したキーワードがビッグキーワードなのか、ロングテールキーワードなのか具体的な数値として確認することができます。
また、サジェストキーワードや関連キーワードは一気に取得することができますので、何らかのツールを使用することはSEO担当者として「マスト」だと言っていいでしょう。
今回はキーワード選定ツールを「無料ツール」と「有料ツール」に分けて紹介します。
キーワード選定 無料ツール
キーワード選定で使用できる主な無料ツールはGoogleキーワードプランナー、Googleトレンド、ラッコキーワード、Ubersuggestの4つです。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
Googleキーワードプランナー
キーワードプランナーはWeb広告の担当者だけでなく、SEO担当者が必ず使用するツールです。
「検索のボリュームと予測データを確認する」からは、過去1年間の検索ボリュームの推移、競合性、広告の入札単価などを調べることができます。
一度に複数のキーワードを調査することができるので、非常に便利です。
また「新しいキーワードを見つける」からは、1つのキーワードに対し、複数の関連するキーワード候補を洗い出してくれます。
それぞれのキーワード候補に対し、競合性、広告の入札単価などが表示されますので、関連キーワードを選定する上で参考にするといいでしょう。
各キーワードはcsv.形式で一括ダウンロードすることができますので、後々キーワードを整理する際にも役立ちます。
尚、GoogleキーワードプランナーはGoogleのアカウントがあれば無料で使用することができますが、Google広告を出稿していない状態で使用すると、月間平均検索ボリュームが「1万〜10万」のように、大まかな数値しか把握することができません。
より詳細な検索ボリュームを把握するためには、少額(数十円程度)でも構いませんので、広告を出向しておきましょう。
Googleトレンド
次に紹介するキーワード選定ツールはGoogleトレンドです。
Googleトレンドは、検索したキーワードのトレンド推移を調べることができるツールです。
調べたいキーワードがどんな季節に需要があるのか?検索数の推移を相対的な数値として確認できるので、キーワードプランナーや他のツールと合わせて利用すると良いでしょう。
また、最近の急上昇ワードを調べることもできるので、SEOの観点で言うと、今後流入が伸びそうなキーワードに対し、先手を打った対策が可能になります。
ラッコキーワード
ラッコキーワードはサジェストキーワードや関連キーワードの取得ツールです。
Googleサジェスト、Bingサジェスト、Youtubeサジェスト、Google動画サジェスト、Google画像サジェスト、Googleショッピングサジェストなどの情報をまとめて一括で取得することができます。
Googleの検索窓に表示されるサジェストキーワードの数は最大8個です。検索結果の下部に表示されるキーワードの数は10個です。
ですが、ラッコキーワードを使用することで、サジェストキーワード数、関連キーワード数をさらに拡張させることができます。
例えば、本記事のサジェストキーワードの項目で、「テレワーク」に関するサジェストキーワード例を示しました。
「テレワーク 便利グッズ」「テレワーク リモートワークの違い」といったキーワードは「テレワーク」という単ワードで上位表示するための優先度の高いキーワード群になりますので、しっかり対策していく必要があります。
Ubersuggest
最後に紹介する無料ツールはUbersuggestです。
UbersuggestはマーケターのNeil Patel氏が開発した、検索キーワード分析ツールで、検索キーワードのボリュームや広告掲載したときの平均クリック単価(CPC)の目安、難易度などを簡単に把握することができます。
「Google広告に出稿してまで、キーワードプランナーを使うのは抵抗がある・・・」という方であれば、Ubersuggesの使用は必須と言ってもいいでしょう。
※以前は完全無料でリサーチの回数制限もありませんでしたが、現在は制限がついています。
UbersuggestはGoogleのAPIを利用しているので、検索ボリューム等にほとんど違いはありません。
Google Chromeの拡張機能を使えば、Ubersuggestのサイトにアクセスしなくても、検索エンジンの検索結果を表示するページ(SERPs)上で検索ボリューム、CPC等の情報を把握することが可能です。
キーワード選定 有料ツール
次にキーワード選定で使用できる、有料ツールを紹介します。
無料ツールと合わせて使うことで、より網羅的なキーワード選定ができるだけでなく、競合調査やコンテンツ作成までおこなうことが可能になります。
無料ツールがある程度活用できる人なら、有料ツールの活用を合わせて考えてもいいでしょう。今回紹介する有料ツールはキーワードマップ とtami-coの2つです。
キーワードマップ
キーワードマップは自然検索流入量、具体的なキーワード、検索順位の変動といった情報を瞬時に把握できる国産のコンテンツSEOツールです。
「キーワードDB」機能を使うと、大量のキーワード候補の他に、各キーワードの検索ボリュームやCPC(クリック単価)、競合性などを調査することができます。
更に「共起語」機能を使えば、調査するキーワードと関連性の高いキーワードにはどんなものがあるのか?検索上位に表示されているコンテンツに多く含まれていて、自社にない(もしくは少ない)キーワードは何なのか?サイト全体はもちろん、ページごとに取得することも可能です。
また、サイトのキーワードの競合性や関連性、検索ボリューム等をビジュアル形式ではなくマインドマップ形式で視覚的に表示してくれます。
キーワード選定に限らず、コンテンツの企画から競合調査、リライトまで1つのツールでカバーできる、オールインワンのツールです。
キーワードマップは、月額50,000円で利用することができます。
tami-co
tami-coはコンテンツSEOで活用できる有料ツールですが、1つのキーワードからサジェストキーワード、潜在キーワード、関連キーワードまで多数のキーワードを洗い出してくれます。
芋づる式にキーワードを洗い出すことができるので、キーワードボリュームが大きなコンテンツを上位表示させるのに、他にどんなコンテンツが必要になるのか?把握することが可能です。
tami-coを使用することで、データに基づいたキーワード選定をおこなうことができるだけでなく、上位表示が狙える記事コンテンツを作成することができます。
tami-coの利用料金は分析回数に応じて異なり、最も安いライトプランで28,500円(キーワード分析数50~100回分)となっています。
無料ツールと有料ツールの両方を紹介していますので、参考にしてみてください。
関連記事:【2021年最新版】SEOツールおすすめ20選!目的別・無料ツールも紹介
まとめ
今回はSEOの要とも言える、キーワード選定の方法を紹介してきました。
どんなに良質なコンテンツを作成したとしても、キーワードボリュームがなければ、そもそも検索されることは(ほとんど)ありません。
また、初めからビッグキーワードを狙ってコンテンツを作ったとしても、関連コンテンツが全くなければ、上位表示の実現は難しいでしょう。
サイトのテーマやターゲットなどを明確にし、今回紹介した3つのキーワード選定基準・選定方法を参考に、キーワードを選定してみてください。
その際、Googleキーワードプランナーを含めた、キーワード選定ツールを有効活用していきましょう。
きっと、SEOで上位表示させるために必要なキーワードが見つかるはずです。
尚、キーワード選定をおこなった後は、実際にSEOを意識したコンテンツを作っていく必要があります。キーワード選定からコンテンツ作成に必要なプロセスをこちらにまとめました。合わせてご覧ください。
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