【Indeed】応募開始データについて
Indeedにおいても、Cookieを活用して様々な情報を集めているため、すでにコンバージョン計測の欠損などの事象が発生しています。
そんな中、2021年6月1日、IndeedよりCookieのブロックによる影響を受けない「応募開始データ」について、提供開始のアナウンスがありました。
この記事では、応募開始データの概要と確認方法についてご紹介します。
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「応募開始データ」とは?
Indeedを活用する求職者は、何等かのキーワード(職種、こだわり条件、会社名など)と勤務地を入力の上で求人検索を行い、求人内容に興味があれば、業務内容の詳細や条件を確認の上、応募するというフローで仕事探しを行います。
一方で、広告運用者は、該当の求人がどの程度表示されたのか、クリック数は何件か、クリックされてからの応募数はどの程度だったのかという、いくつかの指標でデータ分析を行います。
これまでは、表示回数、クリック数、応募数、コスト、そこから算出したクリック率や応募率、応募単価を元に分析を行っていましたが、この度、新たに「応募開始データ」という指標が追加されました。
具体的には、Indeedの検索結果画面で有料広告をクリックした後に、求人詳細ページの「応募画面に進む」や「応募先へ進む」などのボタンをクリックした数が「応募開始数」としてカウントされ、応募するための最初の手順を踏んだとみなされます。
これにより、応募開始数以外にも「応募開始率」「平均応募開始単価」なども確認でき、新たな観点でデータ分析をする事が可能になりました。
「応募開始データ」提供の背景には、ITP対応が大きく影響しています。
ITP(Intelligent Tracking Prevention)とは、Apple社のウェブブラウザである「Safari」に搭載されたトラッキング防止機能で、機械学習を用いてCookieを判別し、ユーザーが望まないトラッキングを防止するものです。
今回新たに提供された「応募開始データ」は、Indeed上で計測されるデータであるため、ITP(サードパーティCookieのブロック)の影響を受けない点が大きな特徴です。
また、「応募開始データ」は、応募に至る前段階の「応募画面に進む」や「応募先へ進む」をクリックした回数をカウントする指標であり、応募直前の中間地点の数値という点では、ある意味マイクロコンバージョンの要素を含めた指標でもあり、最終的に応募に至るまでの行動を定量的に把握する事も可能です。
関連記事:ITP(Intelligent Tracking Prevention)対応について
「応募開始データ」の確認方法について
Indeedの管理画面から以下、3項目を確認する事が可能です。
- 応募開始数
- 応募開始率
- 平均応募開始単価
①アナリティクス画面で「広告キャンペーン」タブを開き、画面右の「列を編集」をクリック
②パフォーマンスの「応募開始数」「応募開始率」「平均応募開始単価」にチェックをいれ、完了ボタンをクリック
③該当項目がパフォーマンス列に表示され、データの閲覧が可能
「応募開始データ」の活用方法
これまでIndeedから提供されていたデータに加え、「応募開始データ」の数値も合わせてモニタリングする事で以下のような施策を実施し、課題解決の糸口を見つける事が可能です。
① | 求人表示後のクリック数の分析 | タイトルの課題を洗い出す |
---|---|---|
② | クリック後の応募開始数の分析 | ランディングページの問題点を発見 |
③ | 応募開始数からの応募数の分析 | 応募フォームの課題など、離脱要因を発見 |
【施策①】
一定の表示回数が出ているにも関わらず、クリックされていない場合、検索結果に表示されている求人を求職者が見た際に、クリックしたくなるような求人タイトルになっていない可能性があります。
(例)
■クリックされやすい求人タイトル:「精密機器メーカーでのエンジニア」
■クリックされにくい求人タイトル:「応募するなら今!エンジニアとして成長してみませんか?」
クリックされにくい求人タイトルとなっている場合は、求職者の検索キーワードを想定した求人タイトルとする事や仕事内容が明確に分かる表現となるようなタイトルに改修する必要があります。
【施策②】
求人がクリックされているにも関わらず、応募開始数が伸び悩む場合、求職者が求人情報を見た際に、必要な情報が含まれていない、文字数が多く見にくいなど、ランディングページに問題がある可能性が高いです。
Indeedのジョブカテゴリートレンドや採用市場レポート、キーワードプランナーなどを活用し、新たなキーワードを挿入した上で、ページ全体を見やすく分かりやすい構成に変更する事で、応募開始数が増加し、最終的に応募数増加にも繋がるでしょう。
【施策③】
応募開始数は多いものの、応募数が少ない場合、応募フォームなどの問題で、求職者の離脱を招いている可能性が高いです。
応募フォームの項目数が極端に多い場合や必須項目と任意項目が複雑に入り混じっている場合、求職者にとって心理的圧迫に繋がるケースがあります。
質問数を可能な限り減らしたり、必須項目を上部に、任意項目を下部に分けて配置させたりするだけでも、離脱率は大きく変化します。
ITPの動きが加速すれば、コンバージョン計測の欠損などの影響がさらに拡大する可能性が高くなります。
そのため、今後Indeedでは「応募開始データ」を軸に最適化を図っていく事が想定されます。「応募開始データ」を含め、チェックポイント毎にしっかりと分析を行いながら、それぞれの指標をいかに最大化させていくかが、今後のIndeed運用の重要な鍵となるでしょう。
まとめ
今回、提供開始された「応募開始データ」は、ITPの影響を回避しながら、効果改善に繋がる糸口となる重要なデータとなります。
仮に、獲得効率が下がった場合も、応募開始データを定点的にチェックする事で、応募の前の段階で問題が生じていないか、早期に要因を把握する事が可能です。
母数最大化に繋がる指標にもなるため、ぜひ積極的にご活用ください。