カノニカルとは?で重複URLを正規化する方法を解説
今回は、canonicalタグを使用するメリットや使用を推奨するサイト、推奨しないサイトを紹介します。さらに、タグ記述後の確認方法も解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
- canonicalタグとは
- 1. 重複コンテンツを防ぎURLを正規化する
- 2. 評価を1ページに集約させる
- canonicalタグの記述方法
- canonicalタグを使う時の注意事項
- 1.canonical URLの書き間違いがないようにする
- 2.canonical URLは絶対パスで記述する
- 3.canonical URLを複数指定しない
- canonicalタグを使った方が良い場合
- 1.https・wwwやindex.htmlの有無
- 2.ECサイトの類似ページ
- 3.スマホ用のサイトある場合
- 4.AMPページがある場合
- 5.ABテストをする場合
- 6.パラメータがついたページがある場合
- 7.301リダイレクトできない場合
- canonicalタグを使わない方が良い場合
- 1.リダイレクトさせるページ
- 2.複数ページに1ページ目を指定すること
- canonicalタグが設定されているか確認する方法
- 1.HTMLで確認する方法
- 2.Google Search Consoleで確認する方法
- まとめ
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canonicalタグとは
canonicalタグとは、類似コンテンツがある場合に、検索エンジンにどのURLを正規ページとするかを伝えるために使用するhtmlタグです。評価ページを集約するなどのSEO対策にも効果的です。
canonicalタグは基本的に、以下2つのケースで使用します。
- 重複コンテンツを防ぎURLを正規化する
- 評価を1ページに集約させる
1. 重複コンテンツを防ぎURLを正規化する
重複コンテンツがある場合、メインページのURLを正規化する目的で使用します。
重複コンテンツがあると、Googleからコピーコンテンツとみなされ、評価が下がる可能性があります。そのため、canonicalタグを使い、クローラーに対してどのサイトがメインページなのかを伝え、コピーコンテンツの評価を避けるのです。
URLの正規化を行うと、Googleは正規化されたメインページのみをインデックス登録するため、コピーコンテンツでペナルティを受けるリスクを減らせます。
Googleが重複コンテンツとみなすサイトには、「ECサイトの色やバリエーションが違うページ」や「PCとスマホの同一内容ページ」「広告効果測定用の別URLの同一ページ」などがあります。
このように、似たようなページができてしまう場合には、メインとなるページのURLを正規化することで、コピーコンテンツの評価を防ぎます。
2. 評価を1ページに集約させる
Googleからの評価を、メインページに集約させる目的で使用します。
被リンクを多く受けることでGoogleからの評価を上げられますが、重複したコンテンツがある場合、獲得できる被リンクが分散する可能性があります。そうなると、ページが受ける評価も分散してしまいます。
そのため、canonicalタグを使ってメインページを正規化することで、確実に評価をメインページに集約させます。
canonicalタグの記述方法
<head>
<link rel=”canonical” href=”正規化URL”>
</head>
メインページを正規化するためのcanonicalタグは、上記のようにhtmlのhead内に記述します。href=以降の” “内に、正規化するページのURLを入れます。
さらに、head内の最初の方に記述することで、検索エンジンのクローラーが早い段階で正規ページとして認識できるようにします。また、canonicalタグの記述は、重複ページと自己参照を目的にメインページどちらにも記述することをおすすめします。
canonicalタグを使う時の注意事項
canonicalタグは、正しく使うことで評価されるページ作りにつながるため、SEO対策に効果的です。一方で、間違った使い方をしてしまうと、効果を得られないだけでなく、ページの評価を下げてしまう場合があります。
canonicalタグを使う場合は、以下3点のポイントに注意してください。
- canonical URLの書き間違いがないようにする
- canonical URLは絶対パスで記述する
- canonical URLを複数指定しない
1.canonical URLの書き間違いがないようにする
canonicalタグを使う際は、正規化するURLを間違えないようにしましょう。
間違ったURLを記述してしまうと、ページを正規化できないだけでなく、Googleからの評価を得られません。また、URLが存在しないページの場合、すべてのページがインデックス登録されない可能性もあります。
URLを記述する際は、確認を重ねて正しいURLを入れてください。
2.canonical URLは絶対パスで記述する
canonicalタグで正規化ページのURLを記述する際は、必ず「絶対パス」を使うようにしましょう。
絶対パスとは、URLの階層の頂点から特定ファイルまでの経路を漏れなく記述したURLのことです。フルパスとも呼ばれています。一方で、相対パスとは、ユーザーが今いる地点から特定ファイルまでの経路を記述したURLのことです。
canonicalタグで記述するURLは相対パスでも適用できますが、検索エンジンが別サイトとして評価してしまいます。そのため、検索エンジンにページURLを正確に伝えるために、絶対パスを記述するようにしましょう。間違えやすいものとして、「http://」と「https://」、「wwwの有無」、トップページの場合「index.htmlの有無」などがあります。
3.canonical URLを複数指定しない
canonicalタグで正規化するページは、1つのURLを指定します。複数ページへ分散させて正規化するのは、評価が分散されるためおすすめできません。
また、canonicalタグでURLを指定する場合は、1ページにつき1つのURLを使用します。1つのページにcanonicalタグを複数記述してしまうと、どちらを適用してよいか判断できないため、上手く正規化されなくなってしまいます。
canonicalタグを使った方が良い場合
上述した通り、canonicalタグはGoogleの評価を上げるために有効的なタグです。それに加え、以下7つのケースでは、特にcanonicalタグの使用をおすすめします。
それぞれのケースの活用例を以降で解説します。
1.https・wwwやindex.htmlの有無
コンテンツの内容は同じでも、URLに以下のような違いがある場合、クローラーは別サイトと判別することがあります。Googleからの評価を分散させないためには、メインページの正規化が必要です。
- http://とhttps://
- wwwの有無
- URL末尾のスラッシュ
- トップページの場合、 index.htmlの有無
2.ECサイトの類似ページ
canonicalタグの使用は、ECサイトのように類似ページが多くあるサイトに向いています。
ECサイトは、アイテムごとにサイズや色のバリエーションがあるため、1つのアイテムに対して複数の類似ページができてしまいます。このような場合、アイテムのメインページを正規化することで、評価を集約できます。また、類似ページはインデックス登録されないため、コピーコンテンツでのペナルティ防止にもなります。
3.スマホ用のサイトある場合
PCサイトと同様のスマートフォンサイトを持っている場合、以下のようにURLに「sp」のようなディレクトリ名を付ける場合があります。そのため、PCサイトとスマートフォンサイトでURLが変わる場合には、 canonicalタグを使用します。
- PCサイトURL:http://◯◯◯◯◯◯◯.com/
- スマートフォンサイトURL: http://◯◯◯◯◯◯◯.com/sp/
内容は同じでも、クローラーは別サイトと認識することがあります。コピーコンテンツと疑われないためにも、メインページの正規化をおすすめします。
4.AMPページがある場合
AMPページがある場合は、 canonicalタグの使用をおすすめします。
AMPページとは、モバイルページの表示を高速化するために作られるページのことです。正規ページとコンテンツ内容は同一のため、コピーコンテンツによるペナルティ防止と、評価を集約するために、URLを正規化するようにしましょう。
5.ABテストをする場合
ABテストをする場合は、 canonicalタグの使用をおすすめします。
ABテストとは、2つのページを用意して、アクセス数や成約数などのデータを比較するために行うテストのことです。
ABテストを行うページのコンテンツ自体は同じであるため、クローラーにコピーコンテンツと認識されてしまう可能性があります。
テストを行うページに、クローラーを制御するnofollowやnoindexのタグを使う方法もありますが、ページ自体の評価は得たいという場合は、canonicalタグを使用しましょう。
6.パラメータがついたページがある場合
パラメータがついたページがある場合にも、canonicalタグの使用をおすすめします。
パラメータは、データ収集を目的に、URLの末尾に付け加える係数のことです。マーケティングやサイト分析に使うため、パラメータつきURLをメインページとすることがあります。
しかし、クローラーはパラメータの有無を判別できず、コピーコンテンツとして認識してしまう可能性があります。また、パラメータは複数つけられるため、メインページURLの管理が必要となります。
canonicalタグの記述は、重複コンテンツと自己参照の目的でメインにするパラメータつきコンテンツの両方に記載するようにしましょう。
7.301リダイレクトできない場合
サーバーの関係で301リダイレクトができず、評価を引き継ぐことができない場合は、 canonicalタグを使用してください。
301リダイレクトとは、Webサイトをアップデートしたり、移転したりする場合に、古いサイトから新しいサイトに評価を引き継ぐためのステータスコートです。
301リダイレクトができない場合、新しいサイトへ評価を引き継ぐことができないため、新しいサイトの正規化が必要です。
canonicalタグを使わない方が良い場合
canonicalタグは、使わない方が良い場合もあります。
以降では、canonicalタグを使わない方が良い2つのケースを紹介します。
- リダイレクトさせるページ
- 複数ページに1ページ目を指定すること
1.リダイレクトさせるページ
アクセスしても「リダイレクトで他のページに転送するページ」=「実際には使われていないページ」へのcanonicalタグでの正規化は不要です。
リダイレクトはURLの自動転送はできますが、Googleの評価の引き継ぎはできません。この場合は、移転先の新しいページを正規化するようにしましょう。
リダイレクトでも、301リダイレクトというステータスコードを使うと、自動転送だけでなくGoogleからの評価の引き継ぎも可能となります。ページ移転を検討する場合は、参考にしてみてください。
2.複数ページに1ページ目を指定すること
複数ページにまたがる記事の2ページ目以降には、 1ページ目をメインとして正規化する必要はありません。
2ページ目以降「?page=2」「/page/2」のようにURLが分かれている場合、1ページ目を正規化するサイトが多くありますが、Googleは公式で非推奨としています。
なぜなら、ページは分かれていても同一記事として認識されるためです。複数ページになってしまう場合には、2ページ目以降を1ページ目に正規化する必要はありません。
canonicalタグが設定されているか確認する方法
canonicalタグが設定されているかの確認には、以下2点の方法があります。
以下の方法では、「設定されているか」と「間違って設定されていないか」を確認することができます。
- HTMLで確認する方法
- Google Search Consoleで確認する方法
1.HTMLで確認する方法
canonicalタグを記述したブラウザからhtmlソースを確認し、記述内容を見ることができます。htmlソースの確認は、以下の手順で進めていきます。
- 該当ページを開き、ブラウザ上で右クリックして「ページのソースを表示」を選ぶ
- 表示されたHTMLソースから「<link rel=”canonical”」を文字検索する
- 検索された部分の記述を確認する
記述したcanonicalの検索や確認がすべて手動になってしまうため、慣れていない方や自信のない方は次に紹介する、「Google Search Consoleでの確認」をおすすめします。
2.Google Search Consoleで確認する方法
Google Search Consoleでcanonicalタグを記述したページのURLを検索すると、正規化してあるページがどこか確認できます。ただし、設定してから反映されるまでに時間がかかるので、少し時間を置いてから確認しましょう。確認の手順は、以下の通りです。
- Google Search Consoleを開き、当該のプロパティを出す
- 「URL検査メニュー」を選択する
- 調べたいページのURLをコピーし、検索窓に貼り付ける
- 検査結果画面の「カバレッジ」で「ユーザーが指定した正規URL」を確認する
検索するだけでシステムに表示されるので、慣れていない方におすすめです。
まとめ
今回は、 canonicalタグの正しい使い方と使わない方が良いケース、記述後の確認方法を紹介しました。
canonicalタグは、類似コンテンツの評価を集約し、コピーコンテンツを防ぐメリットがあり、SEO対策に重要なタグです。
しかし、タグを使用する際に正規化するURLを間違えたり、相対パスを使ったりすると、効果を得られないだけでなく、評価も下げてしまいます。タグ記述の際は、十分注意して行いましょう。
また、canonicalタグの使用は、ECサイトのように類似ページが複数ある場合や、PCサイトとスマホサイトのように同一コンテンツでもURLが異なる場合におすすめです。
一方で、複数ページにまたがるコンテンツへのcanonicalタグの使用はおすすめできません。なぜなら、ユーザーのニーズが2ページ目以降に存在する可能性があるためです。この場合は、各ページをインデックスに登録するようにしましょう。
今回紹介した、記述から確認までの一連の流れを参考にして、正しく活用していきましょう。
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