ロングテールキーワードとは| SEOに効果的な選び方、サイト設計、無料ツールを紹介
競合サイトが少ないという特徴を利用した戦略で検索上位を狙えるチャンスがあります。しかし、戦略には適切な設計が必要です。
本記事では、ロングテールキーワードの基本知識、検索上位を狙う方法や便利なツールについて解説します。
- ロングテールキーワードとは
- ロングテールキーワード以外のキーワード
- ロングテールキーワードのメリット
- 上位表示されやすい
- 検索意図が読み取りやすい
- コンバージョン率が高い
- 音声検索と相性がよい
- ロングテールキーワードのデメリット
- 期待できる流入数が少ない
- 上位表示されるまでに時間がかかる
- 類似したコンテンツの量産につながる
- ロングテールSEOに効果的なキーワードの選び方
- ①ディレクトリ構造を意識する
- ②サイトのテーマとなるキーワードを選ぶ
- ③ミドルキーワード・ロングテールキーワードを選ぶ
- ④キーワードを整理する
- ⑤キーワードをもとにコンテンツを作成する
- ロングテールキーワード選定で活用したい無料ツール
- ruri-co(ルリコ)
- Google トレンド
- Google キーワードプランナー
- Googleサーチコンソール
- まとめ
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ロングテールキーワードとは
ロングテールキーワードとは、複数のキーワードを掛け合わせた検索キーワードです。月間の検索ボリューム(検索回数)が1000回未満と少ないものになります。
【例:「SEO」を軸とするロングテールキーワード】
ロングテールキーワード | 検索ボリューム |
---|---|
SEO 効果 | 480 |
SEO 対策 基本 | 720 |
seo対策 おすすめ 本 | 70 |
ロングテールキーワードは検索ボリュームこそ少ないですが、コンバージョン(CVR)率が高いという特徴があります。
コンバージョンとは訪問者がホームページの目標としているアクションを起こしてくれた状態を指します。
ロングテールキーワードは、売れ筋商品よりも、その他のあまり売れない「ニッチ」な売れない商品の群全体の売上げ額が上回るという「ロングテール理論」が語源です。
この理論をSEOに置き換えた「ロングテールSEO」というSEO戦略があります。
ロングテールキーワードをうまく活用できると、閲覧数(PV)とコンバージョンの獲得が期待できるロングテールSEOを攻略できます。
なお、検索ボリュームが少なく、検索需要が小さいため「スモールキーワード」、「ニッチキーワード」とも呼ばれます。
ロングテールキーワード以外のキーワード
SEO対策で押さえるべきキーワード群でロングテールキーワード以外に「ビッグキーワード」と「ミドルキーワード」があります。
キーワードの種類 | 事例(検索ボリューム) | 検索ボリュームの目安 |
---|---|---|
ビッグキーワード |
|
月間検索ボリューム1万以上 |
ミドルキーワード |
|
月間検索ボリューム1000~1万 |
ビッグキーワードは、検索エンジンの月間検索ボリュームが大きく、かつ競合性の高いキーワードのことを指します。
キーワードの構成は基本的に1単語のケースを指しますが、例えば「Google SEO」のような2単語であっても検索ボリュームが大きければビッグワードの扱いになります。
検索される頻度が高いため、上位表示されると多くの自然検索が期待できます。しかし、競合するサイトが多いため競争率が高く、上位表示の難易度が上がるキーワードです。
ミドルキーワードは、ビッグキーワードとロングテールキーワードの中間にあたるキーワードです。検索数や競合数は中程度であり、2語を組み合わせたキーワードで構成されます。
ロングテールキーワードほどニッチでなく、またビッグキーワードほど競合性はないキーワードです。
関連記事:ビッグキーワードとは?スモールキーワード・ミドルキーワードとの違い、上位表示の施策について
ロングテールキーワードのメリット
ロングテールキーワードをSEOで活用するメリットは以下の通りです。
- 上位表示がしやすい
- 検索意図が読み取りやすい
- コンバージョン率が高い
- 音声検索と相性がよい
SEOで上位表示やコンバージョンを狙うならば検索ボリュームが大きいキーワードを対策する方が効果的です。
しかし、検索ボリュームが大きなキーワードは競合が多い分、対策が難しいのが現実です。一方、ロングテールキーワードは検索ボリュームが小さいながらもSEO対策を行う上で大きなメリットがあります。
上位表示されやすい
ロングテールキーワードはビッグキーワードに比べると競合するサイトが少ないので上位表示されやすい傾向にあります。
例えば、「ブログ」というキーワードの月間検索ボリュームは30万回にも上るビッグキーワードです。それだけに上位表示されれば大幅なサイト流入が期待できるため、競合他社も優先して対策を行っています。
検索上位に表示されることは簡単なことではないのは明白です。
「アフィリエイト ブログ おすすめ」は、月間検索ボリュームは1000回です。検索ボリュームが小さいだけに競合性が低くなるため、対策の難易度が下がります。「ブログ」という単体キーワードよりも上位表示させられる可能性があります。
このようにロングテールキーワードはビッグキーワードに比べて検索ボリュームがぐんと落ちるため、検索上位表示できる可能性は飛躍的に高まるのです。
検索意図が読み取りやすい
複数のキーワードで構成され、テーマが絞り込まれるのでユーザーの検索意図が把握しやすいです。ビッグキーワードの場合、ユーザーの検索意図の幅が広くなります。
例えば、「SEO」というキーワードで検索するユーザーが一体どんなニーズをもっているのかは複数考えらます。SEOの意味を知りたいのかもしれません。もしくは、SEOの対策方法を調べたいのかもしれません。単体のキーワードほどユーザーの検索意図を絞りこむことが困難です。
しかし、ロングテールキーワードは複数のキーワードで構成されるため、単語数が多くなります。単語数があればあるほど検索意図を導き出すために必要な手掛かりが増えます。
ビッグキーワードよりもユーザーが求める情報を突き止めるのが容易に想定できます。例えば、「犬」よりも「犬 飼育」や「犬、飼育、方法」の方が検索意図は格段に把握しやすいです。
したがって、ロングテールキーワードを狙ったコンテンツは検索意図を絞り込めるだけにユーザーへの回答を明確にできるのです。
コンバージョン率が高い
検索キーワードが長くなるほど、ユーザーの悩みも深くなる傾向があります。例えば、「ニキビ 薬」よりも「ニキビ 薬 よく効く 市販」というユーザーの方が何を求めているのか明確に把握できます。
また、ニキビの状態が良くないことや効果のある市販薬がすぐ欲しいといった具体的なイメージもしやすいです。
それだけにロングテールキーワードはユーザーの悩みがわかりやすくなる分、アンサーとなるサイト内容を最適化しやすくなります。
ユーザーも調べる段階よりも行動したい段階のユーザーの方が多いのでコンバージョンでつながりやすいといえます。さらにユーザーが抱える問題の緊急性や重要度が高ければ、もっとコンバージョンを狙いやすい状況となります。
音声検索と相性がよい
ロングテールキーワードはスマートフォンの音声アシスタントやスマートスピーカーによる音声検索にヒットしやすい傾向があります。
音声検索では話し言葉になるので、キーワードが長文化します。「美白になる化粧水が買いたい」「渋谷でおすすめのカフェは?」など、テキストによる検索よりも会話のような自然言語的なキーワードになりやすいです。
このように音声検索になると単一キーワードの使用頻度が低くなります。近年、音声検索は急速に普及していることもあいまって、ロングテールキーワード対策の重要性はさらに増してくると考えられます。
ちなみに音声検索に最適化することを「VSO(Voice Search Optimization)」と呼びます。
ロングテールキーワードのデメリット
ロングテールキーワードをSEOで活用するデメリットは以下の通りです。
- 期待できる流入数が少ない
- 上位表示されるまでに時間がかかる
- 類似コンテンツの量産につながる
戦略的に対策できればロングテールキーワードの効果は絶大です。しかしながら、メリット以外にデメリットもある点は覚えておく必要があります。
ロングテールキーワードでSEO対策するには長期戦であること、コンテンツ管理が必須であることなど忍耐を要することが多々あります。このようなデメリットを享受できるかどうかがロングテールキーワード攻略のポイントです。
期待できる流入数が少ない
ロングテールキーワードは検索意図が明確になりやすいためサイトが最適化しやすいというメリットがある反面、掛け合わすキーワードによってはユーザーが少ない、もしくは存在しないというケースもあります。
検索需要のないキーワードを仮に上位表示できたとしても、そもそも検索するユーザー数が見込めなければ流入獲得は期待できません。
そのためもロングテールキーワードは事前に検索需要の有無をしっかり調査しておくことが重要です。
上位表示されるまでに時間がかかる
ロングテールキーワードは競合が少ないところを狙ってコンテンツの作成をするわけですが、検索ボリュームが小さいだけに上位表示されないと検索ユーザーも増加しません。
ロングキーワード1個で爆発的な流入が見込めないため、小さな検索ニーズを数多く拾って複数のコンテンツを作成していく戦略(=ロングテールSEO)が重要になります。
しかし、ロングテールSEOはコツコツとコンテンツを積み上げることに勝因が隠されているため、辛抱強くサイト運営を行う必要があります。
地道な作業が続くだけに上位表示までの道のりも長くなってしまうのがデメリットになってしまうのです。
また、長期的なサイト運営になるため、コンテンツ内容によってはリライト作業も発生します。そのためコンテンツの管理コストがかさむことも覚悟しなければいけません。
類似したコンテンツの量産につながる
ロングテールキーワードは複数のキーワードを掛け合わせるのが特徴ですが、掛け合わせ方によっては大して意味合いが変わらないパターンもあります。
例えば、「肌荒れケア 方法」と「肌荒れケア 手段」ではキーワード自体は異なりますが意味合いはほとんど同じです。コンテンツの内容も類似してしまいます。
意味合いが同じになるキーワードでコンテンツを量産できても、閲覧するユーザーには「同じような内容のコンテンツばかりでつまらない」と思われ、すぐに離脱されてしまうかもしれません。しかしながら、コンテンツの量産に満足して類似コンテンツになっていることに気づかないこともあるでしょう。
ユーザーのコンテンツ離脱はできるだけ避けたいものです。何度も訪れてもらえるようなファンを獲得するためにもユーザーにとって有益になるコンテンツ作成を意識しましょう。
ロングテールSEOに効果的なキーワードの選び方
ロングテールSEOに効果的なキーワードの選び方は以下の通りです。
- ①ディレクトリ構造を意識する
- ②ビッグキーワードでサイトのテーマとなるキーワードを選ぶ
- ③ミドルキーワード・ロングテールキーワードを選ぶ(ボリュームを見て→検索意図を考えて決定)
- ④キーワードをもとにコンテンツを作成
ロングテールキーワードをSEO対策に活用するには、キーワードのパターンや検索ボリュームをしっかり調べておく必要があります。
思いつきのキーワードよりも計画的なキーワード選定とコンテンツ作成をすれば、中期的・長期的に上位表示を目指せます。そのためにも、Webサイト全体のバランスを考えながらコンテンツの量産を進めていきましょう。
関連記事:キーワード選定の方法SEOで上位表示するためのコツを解説
①ディレクトリ構造を意識する
ロングテールキーワードを使ったSEO対策は、ディレクトリ構造を意識することが重要です。ディレクトリ構造とはサイトの作成においてアップロードされるファイルやフォルダの構造を指します。「サイト構造」と呼ばれることもありますが、意味は同じです。
理想的なディレクトリ構造は、適度に均一化されていることやフォルダ分けされていることが求まれます。ディレクトリ構造のポイントは「広く浅く」と意識しましょう。
ディレクトリ構造が適切に整理されるとサイト管理がしやすくなる他、ユーザーと検索エンジンにとって見つけやすくなります。さらにコンテンツの内容を検討する際の分析もしやすくなります。
【理想的なディレクトリ構造】
②サイトのテーマとなるキーワードを選ぶ
まず、ビッグキーワードでメインキーワードを選びます。メインキーワードはサイトのテーマとなるものです。選定の際は、自社サービスを表す一単語であることやある程度の検索ボリュームのあるキーワードであることがポイントです。
ビッグキーワードから選ぶことによって、コンテンツのテーマ性に統一感を持たせられます。また、ビッグキーワードは検索ボリュームが少ないキーワードを選んでしまうことを避けることができます。なお、キーワード選定はツールを活用すると効率的に行えます。
例えば、「オリンピック」をテーマにしたWebサイトの場合、「オリンピック」というキーワードの月間検索ボリュームは40万回(2021年5月現在)です。検索ボリュームが大きいため多数の検索意図が想定できます。以降で行うコンテンツ作成のテーマには困らないでしょう。
③ミドルキーワード・ロングテールキーワードを選ぶ
メインキーワード(ビッグキーワード)が決定したら、次にメインキーワードを含む掛け合わせキーワードを選びましょう。これがミドルキーワードにあたります。ミドルキーワードを探す際は、検索ボリュームがあるかどうかを確認しましょう。
例えば、「オリンピック」をメインテーマとするWebサイトであれば、ミドルキーワードは「オリンピック 新種目(Vol.1500)」や「オリンピック スケジュール(Vol.5000)」などが相当します。
さらに深堀して、ロングテールキーワードを選びましょう。ロングテールキーワードは3語以上の掛け合わせのキーワードで探していきます。
「オリンピック」がテーマのWebサイトであれば、「オリンピック 新種目」に関連するロングテールキーワードならば、「オリンピック 新種目 一覧(Vol.200)」「オリンピック 新種目 追加(Vol.720)」などがあります。
最後にキーワード選定で最も簡単な方法を紹介します。Googleの検索エンジンを利用する方法です。2通りの方法があります。どちらもメインとなるキーワードを膨らませることに役立ちます。
【Googleサジェスト】
- Googleの検索窓にキーワードを入力したときに表示される「候補キーワード」
- 人気の高いキーワードが表示されるので、検索需要の高いキーワードを抽出することが可能
【Google関連キーワード】
- 検索結果のページ最下部に表示されるキーワード群
- 過去に検索されたキーワードや検索ボリューム、参考にしたサイトなどWeb上のさまざまな情報が反映
④キーワードを整理する
前項までで決定してきたビッグキーワード、ミドルキーワード、ロングテールキーワードをディレクトリ構造に当てはめて整理しましょう。
キーワードを整理する際のポイントは、基本的に「1コンテンツ=1キーワード」を原則として、メインキーワード=最上の階層、ミドルキーワード=中間の階層、ロングキーワード=最下層としてディレクトリ構造の分類をします。
⑤キーワードをもとにコンテンツを作成する
キーワードをディレクトリ構造に当てはめたらコンテンツ作成に移ります。コンテンツにはユーザーの疑問に対するアンサーとなる内容にします。
なお、コンテンツ作成の原則は「1コンテンツ=1キーワード」です。同じキーワードを使用して複数のコンテンツを作成してまったり、1つのコンテンツに複数のキーワードを詰め込んでしまうことはSEO上不適切とされてしまうので気をつけましょう。
また、新規コンテンツの作成以外にも既存コンテンツのリライトにも尽力しましょう。タイトルや見出しにキーワードを盛り込むことがポイントです。
ロングテールキーワードのコンテンツは競合性が低いため、タイトルや見出しにキーワードが入っているだけでも検索順位に影響しやすいです。
また、内部・外部リンクも利用しましょう。ロングテールキーワードを含むアンカーテキストで自身の関連コンテンツや権威性の高い外部コンテンツにリンクさせるとWebサイト内の滞在時間や回遊率を高めます。さらにGoogleからのコンテンツ評価を受けやすくなります。
ロングテールキーワードを対策したコンテンツの評価をミドルキーワードの対策をしたコンテンツに集約させると、その評価がトップにあるビッグキーワードのコンテンツの評価になります。つまり、コンテンツの評価を下層から底上げしていくことでロングテールキーワードからビッグキーワードまでを効率よく対策することができるのです。
ロングテールキーワード選定で活用したい無料ツール
ロングテールキーワードの選定で活用したい無料ツールは、Google検索以外に以下の通りであることを説明
- ruri-co(ルリコ)
- Google トレンド
- Google キーワードプランナー
- Google サーチコンソール
ruri-co(ルリコ)
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特徴 |
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Google トレンド
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特徴 |
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Google キーワードプランナー
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特徴 |
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Googleサーチコンソール
https://search.google.com/search-console/about?hl=ja
特徴 |
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まとめ
ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ないため、上位表示されても大きな成果にはなりません。しかし、競合サイトの少なさを利用して、ユーザーのニーズにピタりと応えるコンテンツを作ることが可能です。
ロングテールキーワードで上位表示させたコンテンツを着実に増やすことで、最終的にはビッグキーワードで上位表示することも夢ではありません。ロングテールキーワードをうまく活用して、戦略的なサイト運営を行っていきましょう。
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- 大きいキーワードボリュームが取れないと売上が上がらない・・
- コンサルに頼んでもなかなか改善しない
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